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28 シャローン ルミと拓哉の関係に揺れる想い・・・・

28 シャローン ルミと拓哉の関係に揺れる想い・・・・

28-Finder

  

 「シャローン!?」

拓哉が振り返りそうつぶやいた。

抱き合った二人はすっと離れた・・・・

何か悪いことをしていたのを、見られた子供のように・・・・

しかし、そこにはもうシャローンの姿は無かった。


 ルミと拓哉は、急いでその後を追う。

二人の心に後悔の念が・・・・

 ルミは想う・・・・どうしてこんな時に・・・・

拓哉も・・・どうして、・・・・

傷ついたシャローンの心を、

かき乱す様な行動をしてしまったと・・・・


ルミは泣いていた。

暫く呆然として・・・立ちすくんで、体が凍った!

ルミと目が合い、われに返り、急いでその場を去った。

流れる涙を、拭おうともせずにひたすらその場から離れた。


 このまま・・・消えてしまおうかと想ったが、

シャローンは、先ほどの病室に戻った。

 それが・・・・一番良いと・・・・

姿を消すことは、あの二人に裏切りになる。

 必死で救出してくれた拓哉の思いが・・・

時間を惜しんで、かけつけてくれたルミに申し訳ないと・・・


 シャローン、ぐっと涙をこらえた。

そうよね! そうだったわ・・・・

あの二人は、ずっと前から・・・お似合いのカップル!


シャローンは後から、拓哉の心の隙間に忍び込んで、

うまく取り入ったのは、私の方よね!

 いい思い出を有難う!

もうあきらめましょう・・・・

 なるべく早くアメリカに帰ろう。


 それに・・・・わたし、

あの時・・・・下着が脱がされて・・・

夢を見ていた様だが、あれは幻覚じゃない・・・

何かを飲まされて・・・

あの男に・・・・犯されたような・・・・・気がする!


そう、もう拓哉に・・・拓哉とは・・・・無理!

あの人に・・・あの人を裏切った!


 拓哉とルミ、外を探したが見当たらずに病室に戻った。

すると、シャローン病室に毛布をかぶり寝ていた。

 安心する二人だが、言葉が見つからない。

本当にどんな言葉をかけて良いのか・・・

 二人とも言葉が見つからないで、シャローンの病室に立ちすくむ。


 拓哉もルミもまさか居ないと思っていたので、

言葉を用意していなかった。

 シャローンが病室に居て、ほっとする二人だが、

今の状況もしんどい。

 

 拓哉・・・・「良かった!」

そう言って、病室を後にした。

ルミに“後は任す!“と言ったニュアンスを目で合図して・・・・

 残されたルミとシャローン、シャローンは寝入っているのか、

それとも寝たフリなのか・・・・


「ねぇ・・・シャローン!」

覚悟を決めてルミはシャローンに話しかけた。

シャローンはその言葉に反応を躊躇っている。

 シャローンもルミにどう接していいのか言葉が見つからない。

「ねぇ・・・・シャローン聞いて!」

 シャローン毛布をまくりあげ・・・・

 「ルミさん・・・・私・・・」

「いい夢、見させてもらいました!」

「・・・・・えっ!」

ルミその言葉しか見つからない。

 「私・・・・帰ります・・・・アメリカへ!」

「シャローン、それはダメよ!」

 「・・・・・??」

今度はシャローンが言葉を失った。

「貴方! 日本で仕事決まったのよ!」

「拓哉の仕事よ!」

 「でも・・・・私!」


「わかってる!」

「さっきの拓哉との事・・・見てたのでしょう!?」

「・・・・・はい!」

「あれはね・・・・その・・・・」

 「わかってます! ルミさんと拓哉のこと聞きました!」

「・・・・・・そう!?」

 「お似合いです・・・ルミさんと拓哉さん!」


ルミも、拓哉が好き、そしてシャローンの気持ちも痛いほど解る!

どうしたら良いのか・・・・答えが見つからないルミ!

 そして、拓哉の仕事は差し迫って来ている。

拓哉の仕事を成功させるには・・・ルミもシャローンも必須条件!

 なら・・・・なら・・・・この方法しか・・・

無い!


「ねぇ・・・シャローン!」

 「はい!」

「拓哉を困らせては・・・私たち拓哉ファンとしては・・・・」

「失格でしょ!」

 「・・・えぇ・・・・」

 「それは,よくわかります!」

「じゃ・・・・決まりでしょ!」

 「・・・?どういう事ですか?」

「拓哉、差し迫った大きな仕事、あるでしょ!」

「絶対に失敗出来ない,大きな仕事!」

 「・・・・・・」

「そう!・・・シャローン、貴方を使った化粧品のCM!」

「そして、CMソングを私が・・・・・」

 「はい・・・・・」

「それなら・・・頑張ろう! 私たち!」


- -  Finder-TV-CF 28 Fin Finder-TV-CF - -


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