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26 ルミ 過去の悲しい思い出と拓哉への思いが蘇る・・・・

26 ルミ 過去の悲しい思い出と拓哉への思いが蘇る・・・・

26-Finder


 ルミ・・・・シャローンの一言が頭に残った!

確かシャローンは、ルミと沙霧そして拓哉の事の顛末は、

知らないはず・・・

 それとも・・・誰かに聞いた?


まだあの余韻が・・・ 

“気にするな!”“悪いのは俺の方だ!”

“もしかすると、俺は、・・俺は、2人に大きな心の傷を・・負わせた!”

 “そんな事無いわ!”

 “おそらく沙霧さん・・・やっと、心から愛するひとを・・・”

 “本当に愛する人を独占して、愛する事を・・・知った・・・かも!?”

 “もしかすると、沙霧さん、天空の世界で天使になって・・・”

“あなたを・・・独り占めに出来ている・・・と心から・・・”

“事実、そうなって・・・ほしい!と願った!”


「でも、拓哉さん・・・て、・・・」

「ヘリコプター操縦出来るのね!」

シャローン何故か話をそらして、ルミの感傷にふける気持ちを、

払いのけようと・・・


「そう・・・・・シャローン良かった!」

 「・・・・・・」

あの拉致以来、ルミは延期できる仕事は先送りにして、

多くの仕事をキャンセルして、ルミも親の力を借りながら独自に、

捜索を依頼していた。

そして、お金の工面も考え、それに動いた。

そんな矢先に拓哉がヘリをチャーターした事を知る。

 そして、独自に探すと・・・・絶対助けだすと!


ルミは拓哉が、車の運転もF1レーサ並みであることも、

飛行機やヘリのライセンスを、取得していることも知っていた。

 そして・・・ある程度の拓哉の過去も・・・・


 知っているからこそ、拓哉が相当危険な事をする・・・・

自らの命にかけても救出をすると・・・

 それは、本当に拓哉の身の危険を心配した。

そんな折に、ルミが携帯にかけ続け、繋がった。


 それは・・・彼の無事を証明する・・・そして、その拓哉の声を聞き、

シャローン姉妹を無事救出した事を知った時に、心から安堵した。

 そのまま最終の新幹線に乗りT総合病院へ駆けつけた。


その病棟で、シャローンのベッドに横たわる姿を見て、

ルミは・・・あの過去を思い出してしまった。

 それは・・・既にあきらめていた拓哉への思いも再燃していた。


 そう、すぐ扉の向こうにあの拓哉がいる!

いいやすぐ後に・・・・その逞しい目が光っていた。

「どう・・・落ち着いた! シャローン!?」

「えぇ・・・・・ルミさんも来てくれて!」

「あっ・・・拓哉!?」

「ルミ・・・仕事は?」


 「シャローン姉妹が拉致されて・・・仕事なんて無理よ!」

「・・・・・そうか・・・・それは・・すまん・・・な!」

 そのスマンという言葉にルミは抵抗がある。

大有りだ・・・・どうして・・・スマンなのか!?


 その言葉は・・・どうしてもシャローンよりの言い方!

そこで・・・・、ゴネても、大人気ないのでじっと我慢!

 後で絶対に・・・言おう・・・・うん!


だがその思いは通じたのか、拓哉が目で合図する!

外に出よう、シャローンの病室を出ようと・・・・

 あっ・・・拓哉、医者と何か込み入った話をしていた。

その事・・・・・!?

 

急に先ほどのシャローンに抱いていた競争心が・・・しぼんでしまった。

何かシャローン姉妹に、大きな変化が・・・・起きているのか?

 きっと、シャローンに関する事?

 あぁ・・・・・嘘でしょう!

大人の口調で、シャローに耳元で・・・・

 「少し眠りなさい!」

 「私たち・・・・外にいるから!」

シャローンそのルミの言葉に、目に見えぬ不安を感じながらも、

笑顔で・・・・

 「はい・・・・子供は・・・寝ます!」


そのまま瞼を閉じて、拓哉とルミが部屋を後にするのをじっと待った。

二人は静かに扉を閉めて・・・外に出た。

 そのタイミングで、シャローンは大きな瞳から大粒の涙が零れ落ちた!


その涙は・・・・どうして、流れるのか・・・

シャローンは知っているのだろうか!?

 やはり思う・・・・ルミさんと拓哉お似合いなカップル!

そうよね・・・・金髪の沙霧さん!


 廊下から出た拓哉とルミ、ボデーガードがついて来るのをルミが制した。

 「有難う! 少し二人にして!」

 「あそこにいるから・・・・」

と、談話室をルミは指差した!

「・・・・・!!」

 ボデーガードの二人は黙って頭を下げて頷いた。

どうせ、この院内にいて拓哉なら大丈夫と思ったのだろう。


 ルミは拓哉の後から談話室に入りドアを閉めた。

先ほどのつかの間の浮いた気分が拓哉の表情ですっ飛んだ!

「コーヒーでも飲もう!」


拓哉は談話室の自販機に向かい、コインをポケットから取り出すも、

・・・・・・どうやら無いのか!

 そのタイミングに少し遅れて、ルミが100円硬貨を4枚ほどバッグから、

取り出して投入する!

 「ブラックで!?」

「あぁ・・・・すまん!」

 拓哉は硬い表情を少し緩めた!

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