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25 奪回に成功!シャローン姉妹のその後・・・・

25 奪回に成功!シャローン姉妹のその後・・・・

25-Finder


 あの時はルミ・・・拓哉の沙霧への思いにヤキモチを焼き、

拓哉の気を引くために、美ヶ原高原で嵐の中に飛び出して、

結果として沙霧を死なしてしまった。

沙霧は、ルミのために命を懸けて、自分を犠牲にして、

私を探しに嵐の中に飛び込んだ・・・・


 どんなに自分が浅はかなのだろう、何と言うことだ、

拓哉はきっと探しに来てくれる、必ず。自惚れと、強い自信で!

 自分を、振り向かしたくって・・・・

何て愚かな事を・・・


 恋に恋して・・・何と浅はかな行動に出て・・・・、

今までにこんな自分ありえない、自分が許せない、許せない・・・

かつて、こんな無様な自分は無かった、ちやほやされ、

いい気になっていた事もあった。


男なんて、笑顔を振りまいたり、少し優しく接したりするだけで、

みんな私のことを、神のごとくに振舞ってくれた。

そんな生活が当たり前だと思っていた。

しかし、拓哉は違った、まるで違った!

 決して私を見ても普通に接する、いや、それ以下かも知れない。

そんな異性、ルミにとって始めての経験だった。


 自分からアプローチしたり、男に恋焦がれたり・・・・・、

拓哉の事を考えて眠れなかったり、

そんな事今までの自分に決してない感覚だ。

嫉妬と言う言葉などルミには無かった!


そんなルミに、沙霧さんは己の身を・・・命をかけて探しに来てくれるなんて、

ルミは不甲斐なさでいっぱいだ・・そんな心優しい人を・・・失った!

 自分の浅はかな自我で・・・・

沙霧さんは自らがHIVに感染して・・・ギリギリで生きていた。

 己の体力の限り精一杯!


そんな状態で生きていた事を後で拓哉から聞かされた。

その相談で・・・・拓哉と接近した・・・それにヤキモチを・・・・

それは、ルミにとって、切なさ過ぎる、悲しすぎる!

沙霧さん本当にごめんなさい。

何度も何度も・・・毎晩毎晩,後悔の念で謝り続けた。


自分の幼稚さにほとほと嫌気がさして、一度は沙霧さんの後を,

追おうなんて真剣に考えた事も・・・・・

その時も拓哉に救われた!

“お前は生きろ!”

“お前は生きる義務がある! 沙霧のためにも!”


そんな拓哉が、姿を消した!

ルミは・・・・そんな拓哉が、ズルイと思った事も・・・・・

そして、今思うと、拓哉の苦悩が解る・・・そんな気がした。


 沙霧さんはもうこの世にいない。

ルミはなおも事ある事に、

”どうして、あの人を・・・死なせてしまったのだ!”

”私が殺したも同然、私が殺した・・”


だから、歌う、沙霧さんと拓哉のために・・・

コンサートで歌いながら・・・沙霧さんに嫉妬した自分、

あさはかな自分に恥じる気持ちを胸に抱いて・・・


でも心の隅に、・・・隠れた疑問も・・・・・・

拓哉はあんなに沙霧さんに親密に・・・・

 今考えると、沙霧さん、拓哉に重大な事、相談していたと・・・・

でも・・・そこにはルミの女が目覚める・・・

少しだけでも、嫉妬心と言わせてもらいだい。


その反面、もっと拓哉の事、信じてあげれば・・・、

あの時拓哉さんに、問い詰めた自分、かなり切羽詰まって・・・・

問い詰めて、拓哉を困らせた自分が・・・いたのだ!


しかしルミ、その立場が逆なら、必ずそうしていただろう。

本気で相談されたら・・・・きっと・・・・

 拓哉は悪くない・・・・全然悪くない!


あぁ・・・・自分をせめても責めきれない。

本当に沙霧さんごめんなさい。

 どんどんその時の思い出が・・・・

目の前のシャローンを見て涙すると! 蘇る!


 忘れかけていた辛い思いが蘇る!

それは・・・・拓哉が傍にいて・・・・

 その拓哉が真剣に・・・・

シャローンを、シャローン姉妹を命がけで救出した!

 そのシャローンは沙霧と瓜二つ!

それも運命!


拭っても、拭っても止まらない涙、ルミはもう涙を拭わない。

あの時は思った!

私の身体から涙も、血液も、そして、身体も解けてしまえばいい!!

と、・・・・心からそう思った!


そんな激しくルミの涙する姿に、

シャローンはただならぬ思いを感じた!

そう,シャローンは涙が枯れた!


もしかすると,人は相手の反応が凄すぎると、

自らの態度に冷める事がある。

 そして、シャローン・・・ルミのその様に、

何か大きな過去を想像する。


 そして、シャローンがルミに・・・・

ルミを慰めるように・・・ルミの腕を,手を握り締める!

 「ルミさん! 大丈夫ですか!?」

「・・・・・!」

 それで,ルミは我に帰ったのか・・・

「あら! ・・・・どうして私が,貴方以上に・・・」

 「・・・いいえ、どうぞ・・・」

「泣いて・・・・イッパイ!」

「有難う! シャローン,貴方はとっても優しい!」

「拓哉の・・・・思った人だものね!」

「・・・・・・・!?」


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