8-Finder
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空港から出て、ロビーを歩く、聞きなれたと言うか、聞き覚えの曲が・・・・
そして、迎えの車の中で拓哉ははっきりと、気づいた。
「おい、その曲・・・!?」
「ハイ、そうですよ! ルミさんの曲ですよ!」
「そうだよな・・・確か?」
「先輩、今じゃ日本国中この曲、ルミさんの歌声、聞こえますよ!」
「へえ・・・そうなんだ!」
「で、先輩 今回の来日の目的は・・・・彼女の新作アルバムのPVでしょ?」
「ああ、どうも、そう・・・らしい!」
「何ですよその言い方・・・まだそんな感じなのですか?」
「そう言うわけじゃないんだが・・・・」
「どうも誰かの・・強力な意図が働いているらしい・・・」
「それって、ルミさんの会社とか・・服飾メーカーの・・・ ですか?」
「まだはっきりとした訳ではないがその可能性が・・・な!」
「と言う事は、拓哉さん的には、納得が・・・出来ない?」
「いや・・・俺はもうそんな子供じゃないよ!」
「でも、先輩の腕、手腕が、あちらの会社で買われたのでしょ?」
「まあ・・・一応は、な・・・・!」
「でも、先輩・・・なぜ・・TV―CFに?」
「まあ・・・その事はその内ゆっくりと、話すさ!」
「はあ・・・!」
「何だ、俺のCFはだめか?」
「いいえ、決してそんな事は無いです。無いですが、カメラのほうが・・」
「俺に向いてるって・・・か?」
「まあ・・その内お前も・・・そうなるさ!」
「だが、な! 逆じゃなくて本当に良かったと思うな!」
「成る程・・・そうですか・・・それは・・・我々の励みになります!」
「うん、間違いなくそうなる! 心配するな!」
「はい、有難うございます!」
「映像は流しっぱなしだろ!」
「はい!」
「しかし写真は瞬間だ!」
「そうですね!」
「だから、緊張感が違う!」
「そうですか・・ね!」
「そうだ、俺はそう思ってビデオの1コマ1コマを凄く大事にする!」
「すなわち、1コマはワンカットだ! そしてビデオはその連続だ。」
「でも先輩流石ですね!」
「本場アメリカで認められて・・・凱旋帰国!」
「おい、そんな大げさなもんじゃ無いよ!」
「でも先輩、今度のルミの曲、アルバム・・・アメリカで売るんですね?」
「ああ、そう言う事らしいな!」
「どうやら彼女、本場アメリカでスタンダードジャスに挑戦!」
「凄いですね!」
「そして、オリジナルも入れるらしい!」
「彼女の才能って・・・恐るべきものですね!」
「ああ、それだけ凄かったんだな、まるで我々の範疇を超えた・・才能!」
「そうですね、天は二物も三物も・・彼女に与えた!」
「勿論、Jポップのポピュラーもアルバムを同時発売・・だ!」
「へぇ・・そうなんですか・・・?」
「そして・・・・日本でも 同時に・・・!?」
「勿論、そうなるでしょうね?」
「どうですかね・・日本でJAZのアルバムは!」
「さあ・・・俺に聞くな! 全て会社の方針だ!」
「それに、彼女の父親の影響は・・・?」
「その辺も、俺には関係ない事だ!」
どうやら、拓哉その辺の事あまり聞かれたくないらしい。
ある筋からの情報では、彼女あの会社のCM曲も、
と言うか、彼女の作った曲を彼女のレーベルの上のほうが、
何気なくあの繊維会社の人間に勧めたら・・・・・
気に入ってそのままその曲でCMそして、イメージソングへと・・・
「繊維メーカーの依頼でP.Vの撮影が・・・・今回の話の1つだな!」
「はい、そして・・・トントン拍子で話が進み・・・」
「そして、お互いを紹介して・・・結果が彼女の親だった!」
「そうですね・・・そう言う事に・・・」
「そこまで彼女と、社長 気づかなかったんだ・・」
「そうなんですね・・・・! あの二人・・あの時以来お互いに別々に」
「そうか・・・それで・・・」
「彼女の願いは、小さい時、彼女にせがまれてと言うか、世間から遠ざけるために
相当本気で、しっかりしたスタジオを作ってもらったようです。」
「なるほど、そう言う事か!」
「はい、そして、そこで演奏の練習、レコーディングを行ったようです。」
「だから周りに気づかれずに・・・出来たんだな!」
「そうですね、そして彼女はその事を話さず小さなライブで演奏していた・・」
「そこを俺が原宿でキャッチして・・・・だな!」
「そうでしたね・・・!」
「所で、今回の撮影・・・・あの外人さん達使うんですよね?」
「ああ・・そのつもりだ!」
「一度、見ましたけど、凄い美形ですね、二人とも・・・」
「お前、どう思う?」
「何が!です・・?」
「俺の今回のアイデア・・・だよ!?」
「良いんじゃないですか! 凄く!」
「そうなんだが・・・ルミの気持ちだ・・・」
「ああ・・・・成る程・・・そう言う事ですか・・?」
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