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31-愛し合う拓哉とシャローン!?

31-愛し合う拓哉とシャローン!?


拓哉は、シャローンがとても愛おしく感じられ、

セントラルパークの入り口に足を踏み入れる前に、

既にきつく抱きしめていた。

 シャローンも、それを待っていたかのように拓哉の求めに応じた。 

何故かセントラルパークの入り口で、2人の心はぐっと近づいた。

 

辺りは緑豊かな木々、そして湖に映る自然豊かな景色、

その景色は、恋に落ちている2人には、目に入らない。


 セントラルパークの入り口を過ぎ、2人は心に秘めた熱い思いで寄り添い歩く。

おそらく、シャローン、拓哉の熱い想いは、同じかもしれない。

 きっとそうだろう今の二人の気持ちは・・・。


 シャローンは、もう完全に拓哉の顔ばかり見てうっとり、

拓哉にエスコートされながら・・・・・、

 シャローンは横向きに足を一歩前に出す。

拓哉に抱かれるようにして、拓哉の進む方に進んでいく。

 拓哉は公園の景色は見えるが、シャローンは完全に拓哉の顔、

特に拓哉のきりっとした顔立ち、瞳にメロメロ。


 外灯から少し離れた椅子に腰掛け、拓哉は左手でシャローンの

金色に輝く美しい髪を、手でくように掻き下ろし、

右手はしっかりと華奢きゃしゃな肩を包み込むように抱き抱えている。


 ゆっくりと、2人の唇はどちらからとも無く近づき、

小鳥が水をついばむように、軽く触れるか触れない程度の、

胸がどきどきするような、ときめくような口付け。

 

そのような口付けを続けているうちに、2人の我慢の限界が来た・・・・・、

そう、2人の愛を確かめ合うような、求め合うような、

奪い合うような、口付け・・・・


 仲むつまじく寄り添う光景が、このセントラルパークの、

あちらこちらで見られる。

微かに人影が判るような明かりが、よからぬ事を考えるやからを、

近づけないようにしている。


 もう、この場所では限界を感じた拓哉は、公園の外側の歩道で、

タクシーを止めた。

拓哉は、行き先を告げた。

マンハッタンの高級ホテルの名を・・・・。


タクシーの中でも、シャローンは気にせずに拓哉の唇、首筋にキスの嵐、

もう離れたくないという気持ちが彼女の理性を完全に上回っていた。

拓哉は運転手に対して気兼ねしているのか、恥じらいを見せている。

程なくしてタクシーは目的地に着いた。


拓哉、チップは10ドル札、何せこの状況だから・・・・、

一般にこのような状況だからといってアメリカ人などは、

普段と変わらぬ態度で接する事だろう。

 慣れない拓哉は、恥じらいがそうさせる。


 なだれ込むように2人はホテルの中に入って行く。

チェックインは、拓哉紳士の振る舞いで、きちんと済ます。

 その時にシャローンは少し離れている。

 拓哉がそうさせた。


 何故か、行きずりの出逢いみたいに、思われるのは拓哉もシャローンも、

ホテルマンに思われたくない。

 決してこのホテルは、そのような場所ではないのだが・・・

拓哉のこれまでの習慣が、そうさせた。


 カードキーを受け取り、正面のエレベーターに向かい、

エレベーターに寄り添いながら、

ルームナンバー3601号に向かう。


目的の36階を偶然にも2人の人差し指が押す。

その手を2人の目が追う。見詰め合う・・・・

 そして2人の唇が磁石のS極N極のようにくっつく。

エレベーターの中で・・・・、

そのエレベーターは8階を過ぎると、

外から見ると丸見え。

 

オレンジ色の仄かの明かりが、ボックス全体を包み込む。

そのボックスが、上空にスルスルと上っていく様は、

とてもロマンチック。

 

2人寄り添う恋人同士、その恋人たちをスルスルと上空へ、

招き上げるエレベーターは、このホテルの呼び物。


腰の辺りから上、そして下は少しスリットが入り、

プライバシーは、当然保護される。

 拓哉の腰に手を回し、寄り添うように・・・、


シャローンのミニスカートから、すらりと伸びる脚が、

拓哉のきちんと線の入ったスラックスに、絡みつくようになった様は、

明らかに親しい恋人同士の、カップルである事がよく分かる。


「拓哉・・・・!」

「ウッフン・!拓哉ぁー!」

「うん!?」

「拓哉・・・・ 」

「なんだい・・・!!」

「拓哉、今とっても・・・・」

「とっても・・・!!  何・・・?」

「拓哉、私最高に幸せよ!!」

「そうかい・・・・?」

「拓哉は・・・・ 幸せ・・・・!」

「うん、幸せだよ・・・!?」

「本当に・・・??」

「本当だよ!!」

「愛してる・・・??」

「愛してるさ・・・・!」


 シャローンはベッドの上で、何度も何度も、

先程までの体と体の、むさぼりあう様な愛の行為に・・・・、

体をつなぎあった行為に・・・・・、


何故か無性に、言葉の返答を求めるのであった。

耳から・・・・体から・・・・愛を感じたくて・・・


 やはり自分は誰かの代わりでは・・・・

何度も何度も、不安を打ち消すように・・・・、

激しく拓哉を求めた後も・・・・・、

何故か心の何処かに・・・・


「シャローン?」

「どうして・・・、  そんなに・・・・」 

「だって、拓哉・・・・」

「だって・・・・、 なんだい・・・?」

「わたし・・・・ 少し・・・・」

「少し・・・なーに!?」

「不安なの・・・!!!」

「拓哉、本当に私のこと・・・・」

「ずっと、傍にいてくれる?」

「もちろん・・・・さ!!」

 「本当に・・・・?」

「本当さ・・・・!」


Cap-31 ファインダー越しに恋して  Fin

          

See you later     Nozomi Asami


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