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27-ルミ本格的に歌手!

27-ルミ本格的に歌手!


とにかく、いつの間にか曲は増え続け、

今までの自分が作った曲と合わせると、

かなりな数の楽曲が出来上がった。

 

ギター、ピアノで自宅のスタジオで演奏していると、

あの追悼コンサートで一緒に演奏した佐藤友美が、遊びにやって来た。

 その佐藤友美は、フルートとギターが得意、

友美は主にクラシックが主体だった。


 芸大3年生で特に高校の時から仲が良く、

ルミの数少ない友達だった。

ルミの影響でジャズやポップス、そして、

ルミの作曲した曲を、演奏したり唄ったりした。


「ねえ、最近テレビや雑誌で・・・・・」

「ルミの事かなり騒がれている事知ってる?」

「まあ、それなりにねぇ・・?」

「出る気、ないの?」

「そうね、それほど芸能界に興味ないし!」

「それに、お金や、名声も、でしょ!」

「そう、私、地味に生きて行きたいの!」

「じゃー、何で、ライブやっていたの?」

「そうね、その時は気まぐれね!」

「で、あの追悼コンサートは!」

「あー、あれはね・・・!」


「一緒に仕事していた人が死んで・・・」

「そうね、なんとなく “ケジメ” かな・・・」

 「でも、大盛況・・・!」

  「・・・!・・・!・・」

 「あ、ごめん大盛況なんて 人が亡くなって・・・」

  「・・・・・・」

「満員で入場出来なかった人が多かったって・・・」

「そうね、私も、びっくり!」

「でも、追悼に、追加は変でしょ!」

「そうね・・・」

「ねぇ、ルミ・・・、芸能界って嫌い?」

 「そう言う訳じゃないけど・・・・」

「どう言う訳で・・・」

 「・・・・・」

「あっ、あのカメラマンがいないから?」

 「そういぅ・・・・」

 

「図星なんだ!」

「で、彼今何処に?」

 「それが、全然連絡取れないんだ!」

「何時から?」

 「あれから!」

「あれからって、何時からよ?」

 「だから、コンサートの頃からよ!」

「えっ!・・・・、でコンサートの楽屋に来なかったわよね!」

 「そうね、それから 噂によると、日本にいないみたい?」

「どうして?」

 「どうしてって、沙霧さんを追いかけて、行っちゃったみたい!」

「だって、ルミ その人  えーと・・・」

「そう、木村拓哉って、言ってたわよねぇー!」

「超有名な彼と同姓同名な!」

「何か、私の勘違いだった見たい!」

「うそ!! 」

「撮影で・・・、信州行っていた所からくれた電話・・・、」

「超ラブラブで 最高に幸せって声、出していたわよ!」

「そうなんだけど、拓哉 ルミの事 ファインダー越しにだって!」

「何、“ファインダー越しに“って」

「だから、仕事で、だって!」

「でも、沙霧さん、て・・・もうこの世にいないんでしょ!」

「そうだけど、・・・・・」

「それで・・・・、ルミらしくもなく、引きこもり?」

「・・・・」ルミ、うつむき加減 

「何、沈んでんのよ!」

「ルミらしくないよ!」 


「で、引きこもって、何してた!・・・・」

聞くまでもなく、部屋中は譜面でいっぱい、

あちらこちらに譜面の山・・・、

そして山がこんなに・・・

「ルミ、それでこんなにいっぱい・・・ すごい!」

「うん・・・・」

「失恋は、名曲を生むって言うからね・・・」

「ねぇ、この曲一緒にやらない?」

「いいけど、あんた、何曲作ったの?」

「たぶん、100曲ぐらいかな・・・・」

「そう、それにしても、すご・・・いわねー?」


佐藤友美は、散らかっている譜面を見ながら、

「ねぇ、何かやたらバラードが多くない!」

「それになんかマイナーな曲多いし・・・」

「それより、この曲フルートで付き合って!」

「わかった よ!」

「友達のいないルミのために、今夜は付き合うか・・・・、」

「朝まで・・・!」

「・・・・いいわよ!」


そういったが最後、二人は次から次へと、片っ端から演奏を始めた。

楽器はフルートからクラリネット、ギター、ピアノ・・・・

曲のイメージに合う楽器を、次から次へと、とっかえ、ひっかえ・・・・

ルミの住むマンションは、防音もさることながら、

あらゆる楽器がそろえてあった。


それこそ、芸大の学生と、それに引けをとらない実力のルミ、

結局、朝8時近くまで演奏に没頭していた。

もちろん食事もとらずに!


 疲れ果てた二人は、休憩のため座ったベッドに、

いつの間にか二人とも寄り添うように1つのベッドに寝入っていた。

十分な満足感とともに・・・・・!


 朝日がかなり強めになり、カーテンの隙間から日差しがルミの目に入る、

ルミは眼をこすりゆっくりと起き上がる。

 

シャワーを浴びに浴室に向う。

少し汗ばんだカーディナルレッドの少し長めで、フェミニンな、

ワンピースを脱ぎ捨てる。

 サーモンピンクのブラジャー、パンティを脱ぎ捨て、

少し熱めのシャワーを胸に浴びせる。


若さの象徴、お湯が勢い良く跳ね返る!


 その胸をそっと左手で触れて見る!

ふっと、あの時あの瞬間・・・・、

そう拓哉に触れられて、女を感じた瞬間が蘇る。


暫らくそういていた瞬間、ふと鏡の上を見るとそこに、

友美の細面の顔が映っていた。


 「あら、友美、起きたの?」

「ルミ、最近急に、女の色気出て来たみたい!」

 「えっ、どうして?」

「あなたの身体、ずっと前から知ってるわ!」

 「・・・・・」

「あなたと良く、一緒にお風呂入ってたでしょ!」

「そうね! 友達の少ない私に良く付き合ってくれたね!」

「そうよ、あなたと私、本当の姉妹みたいに・・・・」

「ねぇ、そんなに変わった?」

「もちろんよ!」

「あなた! 恋したでしょ!・・・・、彼に・・・!」


「それが、あなたを輝かしい女にしたのよ!」

「ねぇ、友美も一緒にシャワー浴びよう?」

「なんて、もう私も裸よ・・・!」

振り返るルミ

「あなたこそ、色っぽいじゃない? 友美」

「でも・・・・、今のルミ、もっともっと輝いてるよ!」

「拓哉君のせいかな?」

「恋する乙女は最高よ・・・」


二人とも甲乙付けがたいほど、美人でスタイルがいい、

おまけに背も同じくらいに、比較的高い。

こんな風景男が見たら・・・・


 浴室から出た二人、今度は空腹間が襲ってきた。

友美は、コーヒーを豆から挽いて、コーヒーを沸かしにかかり、

ルミはレタスとパプリカ、ニンジンでサラダ 

自家製のフレンチサラダ、ハムエッグ、

 そして、フランスパンをスライス、

マーマレード バターも、

テーブルの上に置き、遅めの朝食!


 コーヒーは始め普通のブラック、

二杯目はアメリカン少しミルクを入れて。

もちろん! ルミお気に入りの、ブルマンで!

「ねえ、ルミ?」

「何よ!」

「あの中の曲、何曲かレコーディングしない?」

「別に、いいけど?」

「でもどうして?」

「かなりいけてる曲あるし・・・」

「でも、どうしてレコーデング?」

「だって、いいものは、みんなに聞いてもらうべきよ!」


「あ、わかった、何処かのさしがね?」

「いやだー、人聞き悪い、そんなつもりじゃー・・・」

「でも、いいわ、友美となら・・・」

「・・・・・」

「そろそろ・・・・と・・」

「ごめんね、正直言うわ、実は・・・・」

「私の・・・」

「いい・・・・、もう何も言わなくても・・・、」

「わかってる!」


「友美にはこの間のコンサート、無理やりお願いしちゃって・・」

「そう、あの時私のために無理してくれた事も・・」

「ありがとう・・・!」

「で、ねぇ・・・・マネージャーが何とかならないかって・・」

「あなたには誰も、アタック出来る人いないようね!」

「そんな事ないわよ!」

「いいえ、アタック出来るのは・・・・・・」

「拓哉さんかアタシだけだって・・・、マネージャーが!」

「そうかなー・・・」

「そうみたいよ!」

「じゃー、やりますか?」


そう言った途端、ルミ何か吹っ切れたみたいに、

急に元気な声になった。


音楽活動の内容はまず、アルバムを1枚!

レコーディングの内容は、12曲で、全てルミのオリジナル曲。

今まで唄っていた曲が8曲、そして今回の曲が4曲

基本ルミの唄で、何曲か友美と、そして演奏だけが2曲。

出すレコード会社は友美の所属レーベル、CDのみで

TV出演当分なし、コンサートもなし!


と、言う事がその後、あえて、ルミのマンションで決定された。

レコード会社の人間も、ルミのマンションにやって来たのだ。

スタジオも、ルミのマンションの隣に、ルミが使っていた場所をそのまま使う。

何せ、ルミ高校生の時から一人暮らし、親に注文したのが、

レコーデングの、出来るスタジオだった。


当然の事、ルミの父親は日本でも有数の繊維会社の社長、

そんな事、愛娘には朝飯前だ!


Cap-27 ファインダー越しに恋して  Fin

          

See you later     Nozomi Asami


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