白峰 雪乃の一日。―中編
ご飯を食べて帰ってくると、案の定望乃夏はお布団に逆戻り。
「もうっ、さっさと起きなさい。」
と、望乃夏の潜る布団をひっぺがすと、
「わっ!?」
「きゃっ!?」
2人で真っ赤になる。
「の、望乃夏、なんで私の布団の中でハダカになってるのよ!?」
「さ、寒いから布団の中で着替えてたんだよ………………。」
………………布団と一緒に靴下やパジャマが飛んでったのはそのせいなのね。
「………………そんな横着しないで暖房付ければいいのに。」
「だって、あったまるまでに時間かかるし………………」
「………………あーもう、ほら早く着替えて。ご飯は食べた?」
「うん………………うぅ、寒い…………。」
望乃夏を追い立てつつ、私も壁から制服を外して着替える。少し汗ばんだ下着も着替えてっと………………たまにチラチラと視線がぶつかるのは、いつものこと。
「望乃夏、ちょっと手伝って。」
「んっ。ちょい待って。」
先に着替え終わって髪をまとめてた望乃夏に櫛を渡す。望乃夏は、咥えてたゴムで手早く自分の髪を縛ると、私の髪に櫛を流していく。
「………………はい、できた。」
「ありがと、望乃夏。」
準備万端整えてカバンを持つと、望乃夏を急き立てる。
「ほら急いで。」
「むぅ…………なんでこんな朝早くから学校があるんだろ………………」
「哲学的なこと言ってないでほら早く。」
のろのろと歩く望乃夏を引きずるようにして、部屋を出る。
学園まで続く道をトコトコと二人で歩くと、目の前に見慣れた後ろ姿。
「おはよう、文化。早いわね。」
「およ?雪乃と墨森ちゃんか。同時出勤とはお熱いねぇ。ひゅーひゅー。」
「…………ふ、文化………………。」
望乃夏もちょっとだけ赤くなっている。
「おっと、それじゃあ寒いから教室で会おうねぇー!!」
ふ、文化のヤツ………………
「………………とりあえず、行こっか。」
望乃夏が私の手を握る力が、少しだけ強くなった。