望乃夏のメガネ―雪乃(メガネの日記念)
┌(┌'ω')┐<10/01はメガネの日らしい
┌(┌'ω')┐<なんか書いてと嫁の作り手にせがまれたので
アラームが鳴る前に目覚ましを止めるのが、私の朝の日課。毎日のようにこの時間に起きるから、今はもう身体に染み付いてる。
今日もいつものように目覚ましの頭をぺしっと叩いて止める。…………あら、まだ55分。ちょっと狂ったわね。
モゾモゾと布団から這い出すと、隣で眠る同居人におはようを告げる。
「おはよ、望乃夏。」
1度だけ、おはようのキスをしてあげたことがある。けど、その後はそれしか考えられなくて…………次からは、やめた。なので、今日も望乃夏の寝顔をバッチリ眺めてから支度をする。………………うふ、かわいい。
望乃夏を踏まないようにそうっとベッドを降りると、足下に何かが落ちてるのを見つける。
あら、これは…………望乃夏のメガネね。危うく踏むとこだったわ…………。
望乃夏のトレードマークと、ベッドに横たわる望乃夏を何回か見比べる。…………かけてない方も素敵なのに。なんでこんなのかけるのかしら?
ちょっと興味が湧いて、ドレッサーに座って望乃夏のメガネをかけてみる。途端に、世界が歪んで、慌てて外す。
な、なにこれ…………気持ち悪い…………
立ち上がっても、クラクラしたのは続いてて。思わずふらついて、コケる。手のひらから、バキッという音が聞こえてきて…………
恐る恐る手を開くと、そこにはツルが歪んだ望乃夏のメガネ。
………………やっちゃった…………。
後ろでは、私の立てた音に身じろぐ望乃夏。…………ま、マズイ…………バレたら…………。
咄嗟に、私はメガネを望乃夏の体のすぐ横に置いた。そして、てきぱきと着替えを済ませて、慌てて部屋を後にした。