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第11話 おさるの国(2)

 オ・レ・の・モ・ノ・に・手・を・出・す・ん・じゃ・な・い・!(気迫)


 ウ…ウキキ…(汗)


 どうやら教育は成功したようでオレは何とかすられた財布を取り戻した。

 しかしこの時点で気づくべきだった…。猿は群れで行動する生き物だって事に…。


 ウキキィー!


 財布を取られ、オレから開放されたスリザルは泣きながらどこかへ逃げ帰っていった。


「さて、オレも帰るか」


 そう思って周りを見渡すと…ヤバイ…全然見覚えのある景色がない。

 自分がどこを道走ってここまで来たのか全く見当がつかなかった。


「とりあえず…歩くか」


 ザッザッ…。


 自分の勘だけを頼りにとりあえず市街地に出る事だけを目指して歩いていく。

 多分この方角から来たんだろうなと言う道を見当をつけて歩いているのだが…一向に道は開けなかった。

 おかしい…まるで何処かで道が繋がっているみたいだ…。

 もしかしなくてもこれ、普通に迷ってしまっている。


「ちょっと休むか…」


 そうしてオレが歩き疲れて適当な場所に座り込んでいるとどこからか猿の鳴き声が聞こえてきた。

 しかもこれ、一匹や二匹どころじゃないぞ…。


 ウキー!

 ウッキッキー!

 ウキキキキー!


「うわーっ!」


 オレは一気に大勢の猿に囲まれてしまった。

 そしてサルたちが思い思いにオレの身体を掴んで…。


 ウッキッキ!

 ウッキッキ!

 ウッキッキ!


 大勢の猿に担がれてオレはどこかに連れられていく。

 何だこれ…どうなっちゃうんだオレ…。


 ウッキッキ!

 ウッキッキ!

 ウッキッキ!


 猿の団体が向かう先…あれ?どうやら市街地まで降りていくようだ。

 とりあえずこのまま流れに任せてみる…かな?


 ウッキッキ!

 ウッキッキ!

 ウッキッキ!


「よーしよくここまで連れてきた!いい子達だ」


 オレが猿達に連れて来られたのはとあるビルの一室。

 このシチュエーションからしてコイツが敵なのは間違いないだろうな。

 よく見ると悪そうな顔してるし…あのピエロのお仲間って雰囲気が漂っている。


「ふーん…猿使いとは中々…」


「貴様、オレの仲間達を侮辱するのか!」


「とんでもない…ただ、回りくどいかなって思っただけだよ」


 ブゥン!


 いきなり敵が攻撃してきた!

 そのパンチを紙一重で交わすとオレも素早く臨戦態勢を取る。


「折角だ…せめて楽しませてくれよ…」


「そのセリフ、そっくりそのままお前に返すぜ…」


 オレは狼牙の構えを取る…この構えは接近打撃戦に特化した型だ。

 獲物を狩る狼の牙をイメージしたその構えを取ったオレは狼になりきった。

 精神の動きが体の動きに直結するこの世界ではイメージが全て。


 ウォォォォー!


 叫びながらオレは一瞬で敵の間合いに入り込む。

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