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第8話 イチゴの国

「この夢の国の世界って広さとかどのくらいあるのかな?」


 オレは歩きながらアサウェルに聞いた。

 考えてみたらこの世界の事をオレは何も知らなかった。


「この世界は広大です。何せ世界中の人間の夢の集合体ですからね…」


「うぇ…」


 アサウェルの話を聞いてオレは何だか気が遠くなってしまった。

 どこまでも広がる夢の大地は目的を果たすのを拒むように果てがなかった。


「今日はイチゴの国まで行きましょう…」


「はは…流石夢の世界だね」


 イチゴの国はここから一番近い夢の国。

 国民全員イチゴが大好きでイチゴの産業が盛んらしい。

 夢の国だけあって建物全てイチゴがベースになっていてそのイチゴの部分は食べられるらしい。

 うん、イチゴ好きにはたまらない国だね。


「その国にも敵はいるのかな…」


「ま、油断はしない方がいいでしょうね」


 適当に話をしながら歩いていると大きなイチゴの形をした建物が視界に入って来た。

 どうやらあれがイチゴの国と言う事なんだろう。

 イチゴ好きが集まったイチゴ好きのための楽園。

 オレ達が入国して場違いって事にならないかな?


「オレたちがあの国に入って何も問題とか起きないかな?」


「何も問題ありません。国民以外も多く行き来していますから」


「ふぅん」


 と、言う訳でオレ達はイチゴの国に入国した。

入国と言っても現実世界みたいにパスポートがいるとか厳しい入国審査があると言う訳ではなく門番に身分と入国理由を説明すればいいだけ。実に簡単。


「この国に父さんがいる訳…はないよね。まずは何を?」


「まずは国王に謁見して、それから情報収集でしょうか」


「えっ?国王?」


 過去に世界を救ったアサウェルはこの世界でもかなりの有名人らしい。

 大抵の国では顔パスでそれぞれの国王とも面識がある。

 オレはアサウェルの存在を改めて認識し直した。コイツただの人形じゃねぇ!


 何だか成り行きで国王に謁見する事になったしまったオレ達。

 こんな高貴?な場所…例え夢の世界とは言えオレは初めてな訳で…その緊張感はハンパなかった。

 それは緊張して何も喋れなくなるくらいだった。

 そんなオレが緊張していると、しばらくしてイチゴの国の王が現れた。


「よう!アサウェル久しぶり!」


 そうフランクな言葉で挨拶をしながらアサウェルにハグをするイチゴの国の国王。

 その光景にオレはただただ呆気にとられていた。

 流石夢の国の王族は一味違う…。


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