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第34話 四天王

 ロアードとの戦いで入口付近は破壊されたけど城のそれ以外の場所は全くの無傷だった。

 流石悪の帝王の住む城だけはある。

 しかも自己修復機能があるのか破壊された入口付近も徐々に元の姿に戻ろうとしてる。


(まるでこの城自体が生きているようだ…)


 おっと、あまりこの城に感心してもいられない。

 レイの後を追わなくちゃ!


 レイは今四天王と戦っているはず!

 ここから何とか戦闘の様子が分かるといいんだけど…。


 ドォォォォン!


 と、その時、場内で派手な爆発音が聞こえた!

 オレはすぐピンと来てその場所へと向かう!

 レイ、どうかオレが辿り着くまで無事でいてくれっ!



「おっ!来たね!」


 オレが必死こいて迷いながらレイのいる場所に何とか辿り着くとそこには

 ピンピンしているレイと少し離れた場所でぶっ倒れている男の姿が…。


「レイ、もしかして…」


 オレは倒れている男を指差す。


「そう、そいつ四天王の一人…名前は確か…イーグス…だっけ?」


 レイはそう言って胸を張った。

 アレ?四天王ってむっちゃ強いんじゃなかったっけ?

 レイが勝ったにしてもレイにそこまでダメージを負った形跡はない。

 何かまるで楽勝で勝ったみたいな…。


「楽勝だったよ!これで四天王?って言うくらい」


 レイはそう言ってオレに向かってVサインをする。

 いくら戦闘の相性が良かったからって相手は敵最高幹部だぞおい…。


「それにしても本当、心配してたんだから…」


「え?」


「ヒロト、あの時、手も足も出なかったじゃん…最悪まで想定してたんだから」


 レイ、自分の戦いよりオレの事を気にかけてくれていたのか…何だか申し訳ないな。

 オレはその心遣いに感謝して誇張を含め、自分が元気だと言う事をアピールをする。


「ふっ、アレはブラフだっての!最後は究極奥義を編み出してあんなヤツら余裕でぶっ倒したぜ!」


「へぇぇ~。最終奥義ねぇ…」


 レイはオレに言葉に薄笑いで反応する。

 苦戦したって事は…黙っていても分かっちゃうのかな。


「とにかく、先に進もう!ここまで来たら突っ走るだけだ!」


「そうね、残りの四天王も実は結構余裕かも!」


 四天王の一人を倒したレイは自分の実力にかなりの自信を持っていた。

 その事にオレ自身もすごく心強いものを感じていた。


 オレ達は悪夢帝のいる場所を目指し場内を駆け巡っていく。

 城内部については城の人間に聞くのが一番だけどロアードにしろ親衛隊員にしろさっきの四天王にしろ

 みんな話を聞く前にぶっ倒していたので彼らから情報を得る事は出来なかった。

 ああ…誰か一人だけでもちゃんと話を聞いてからとどめを刺せば良かった…。

 これが本当の後悔は何とやらって奴だ。

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