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今際の夢  作者: lycoris
今はの夢
98/140

駄菓子屋にて 4

駄菓子屋なだけあって、待ってる間に子供が入れ替わり立ち替わり、

その中に見知った顔があった。

「こんにちわ。蕨ちゃん」

「こんにちわー!」

「今日は1人?」

「うん、お父さん今日も仕事だから。」

「そう、おばあちゃんは居ないけどゆっくりして行きな。」

「おばあちゃんは何処に行ってたの?」

「病院だよ。」

「おばあちゃんは病気なの?」

「いいや、ただの健診だよ。」

「そうなんだー!」



そんな話をしてからしばらくして、

当人が帰ってきたようだ。

「帰ったよーぃ、望。

悪かったね、店番。」

「「こんにちわー」」

「あら、いらっしゃい。」

気まずそうにする桂さん。

緊張してるのが伝わってくる。

「あら、そちらの方は。」

「あの、お久「はじめまして?」

、…

「違いますよ、昔会ってます!」

どもる桂さんの代わりに強く否定する。

「あ、は、い。

昔、あなたの教え子だった、桂 吾郎です。」

「あー〜_ ̄?れ?。、?」


「桂くん?…」

「は、はい…!」

「やっぱり、」

「!!」

「ごめんなさいね、、どうしても()()()()()()()みたいで……」



誰が悪いわけじゃない。

「あ、ぁ、は。い、

失礼しました。

私は、これで、失礼しま、す」


「待っ「俺が行く!」

「なん!?」

追いかけようとした矢先、望に先を越された。

「……。」

「。…」

「おばあちゃん泣かせちゃったのぉ〜?」

「そうみたいだねぇ…」

「ほんとに覚えてないの〜?」

「う〜ん、忘れちまったさね。」

 「忘れられちゃうのは、かなしいからね。 」

「…うん、そうさね。」

そういって優しく蕨の頭を撫でた。

「長生きはするもんじゃないね…」

「おばあちゃん死んじゃうの〜?」

「んにゃ、まだまだ長生きするよ。」

「お手伝いがいる時はいつでも言ってね!

じゃ、私はこれで帰るね!」

手を振って帰って行く蕨。

「ばいばーい、おばあちゃん!お兄ちゃん!」


遠くまで手を振っていると、

薫の姉、香が手を振ってやってきた。

「こんにちはー!

望くん居るー?」

「こんにちは。」

「いらっしゃい。望ならさっき出て行ったよ。」

「え〜!?ちゃんと待ち合わせの時間通り来たのに?」

香の格好からするに何処かに出掛けるのだろうか?

デート?いや、そんなまさか…

「望に用だったんですか?」

「水くさいなぁ、同級生なんだから気にしなくていいよ!

この後出掛けるる予定だったんだけど…

あ、

待ってる間にお手洗い借りてもいいですか?」

「いいよ、あがって。

こっちに。」


1人取り残されて若干の心細さを感じたのもつかの間、今度は薫本人が息を切らしてやって来た。

「よ、よう。姉さん見なかったか?確かこっちに来たはずなんだが。」

「お姉さんがどうしたよ?」

「男とデートに行くつって!

お前知らないか!?ていうか、相手はお前じゃないのか!!?!」

「まあ、落ち着けよ。」

「はぁ…はぁ…」

「相手は俺じゃない。」

「本当か?」

「ああ、

にしたってさすがに度がすぎないか?」

「うるさい、お前に姉さんの何が分かるんだ!

悪い男に引っかかったりしたらどうする!?」

「子供じゃあるまいに。」

「子供じゃないから!「薫!うるさいよ。

人様の家で。」

「っ!?姉さん!」

「帰りなさい。」

「嫌だ。」

「薫!」

「イヤだ!なら姉さんも連れて帰る!」

「……。

はぁ…望くんもいないし、今日は帰るね。

望くんが戻って来たら伝えておいて下さい。」

「あいよ。」

「それとも代わりにどう?」

俺の腕をとる。

「姉さん!」

薫が懇願とも怒りとも取れる声で制止する。

いや、嫉妬だろうか。

「ふふ、また今度ね。じゃあ」

「はぁ…」

心底疲れた様子で薫は、香を連れて、帰った。


「賑やかだったね。」

「そうですね。」

「あんたも望の友達かい?」

「はい!」

「そうかい。

それなら心配は要らなそうだね。

これからもあの子を頼むよ。」

「はい!」

「いい返事だね。なら、これを持っててくれ。」

「あ、はい。これは?」

「あの子が挫けそうになったと思ったら、あの子に渡してくれ。」

その場で書き認めた手紙を渡された。

「頼んだよ、鈴木くん。」

「おうよ!」

 _ 胸に親指を突き立てて自信満々に言い切ってやった。

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