明日の先
修「進路相談どうするよ。」
周「とくにないかな。」
学校帰り、すっかり溜まり場になった駄菓子屋。
だって演劇部室だと副部長が怖いし。
望「このままがいいな。」
周・修「おなじく。」
秋「そうは言ってもな」
周「お前はいいよな、役者になるんだろ?」
秋「まだ分かんないよ。」
望「へー、意外だね。」
周「他にやりたい事が出来たのか?
俺には演劇しかないって言ってた男が。」
秋「そんな事言ったか?」
修「1年の最初の自己紹介の時に言ってたよな。」
周「そうそう、まあ今のトボけたフリは下手だったけどな。」
秋「はは。まあそんな訳で俺よりも演技が上手いはごまんと居るから、このままで将来食っていけるのかなって。思う時があってな。」
周「珍しいな。お前がそんなネガティヴだなんて。」
秋「演技してないとそんなもんさ。その為に演劇してるってのもあるけど。」
周「ふーん。」
たぶん分かってなさそうだけどとりあえず相槌を打つ周助。
修「望はここを継ぐのか?」
望「いや、ばあちゃんが『死ぬまで働くから他にいけ』ってさ。」
周「まあ長生きしそうだよな。お前のばあちゃん。」
望「そう願うね。死んだら畳むらしいから結局継ぐことは出来ないんだけどね。」
修「じゃあ何になるんだ?」
望「…まあ医…看護師にでもなってばあちゃんに長生きして貰おうかなって。」
周「望、おまえってやつは!」
大袈裟な周助に
秋「感動した!」
涙まで流してさらに大袈裟な秋悟。
修「えらいな〜。」
望「そういうお前は?」
照れ隠しに話題を逸らす望。
修「俺か?別になりたいものもないし、勉強も出来ないし、
これと言って
夢
も
な
い
。」
修「だからこうして困ってるんだよ。」
修也は笑って誤魔化した。
望「じゃあ丘野は?」
周「俺はな〜、普通の会社で働いて可愛い嫁さんと結婚して普通に暮らしたい。
可愛い嫁さん、これ大事。」
秋「その普通が難しいんだけどな。」
周「分かってるよそんなもん。
だから夢、というか目標というか。」
周「あやふやだけど、進路なんて後でも変えられるだろ?
今は迷っててもいいから、今やりたい事を言えばいいんじゃないか?」
修也の肩に手をかける周助。
周「ま、お前が何したいかは知らないけどさ。」
修「それもそうだな。
あ〜あ、宝くじ当たらないかな〜」
周「おい!」
秋「ここは売ってないのか?」
望「本気かよ。まあ売ってないけど。」
修「残念だ。」
周「本気だったのかよ!?」
修「俺はお前と違って働かずに楽してイきたいかな。」
秋「みんなそうだろ。」
望「極論はね。」
周「それなら俺だって、
南国の豪邸でハーレム豪遊うっはうは生活してぇよ!」
修「それを進路相談で親の前で言うのはちょっと…」
秋・望「うわぁ……」
周「言わねぇえよ!!!」




