表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今際の夢  作者: lycoris
今はの夢
91/140

桂 吾郎 その1

いつも通りただ遊んでいただけの部活。

今日はトランプ占いから始まって結局最後はババ抜きが白熱して遅くなってしまった。

トイレに行ってる間に、他のみんなは先に帰った。

ちょうど施錠の時間。

誰もいない階段を見上げていると用務員さんが降りてきた。

「まだ残ってたの?

他に誰か待ってるの?」

「いや、俺だけです。」

「そう、早く帰んなよ。」


「はい。

…あ、あの、」

「ん?」

「この前は、あの、ありがとうございました。」

「何のこと?」


以前、沖先生から庇ってもらった事のお礼をやっと言えた。

「ああ、そんな事もあったな。」

「はい。」

「まあ、あいつが厳しいのは分かるが、

やっぱりやり過ぎは良くない。

それでもあいつを恨まんでやってくれ。

あれであいつも必死だからな。」

「そうなんですか?」

「余裕がないとすぐに人に当たる。

昔からそういう奴だった。」

「昔から知ってたんですか?」

「まあな。

それよりも、早く帰りな。」

「はーい。」



「なんだ、珍しいな。」

「聞きたい事があって。」

「授業の事か?」

「用務員さんの事ですけど。」

「…どうしてだ?」

「昨日少し話したんですけど、気になちゃっいまして。」

「何の話だ?」

「沖先生との関係性を」

「…昔、あの人は先生だったんだよ。

俺はあの人を見て先生になろうと決めたんだ。」

「そうだったんですね!

どんな先生(ひと)だったんですか?」

.....

「あんまり桂さんの仕事の邪魔するなよ。」

「はい。ありがとうございました。」



別にそんなに興味はなかったんだ。

でも知りたいと思った。

思ってしまった。

知っていたいと思っていた。

用務員さんが、

(かつら) 吾郎(ごろう)がどんな人間だったのかを。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ