本性
やっぱり?
とか
今このタイミングで!?
とか
ツッコミたいのは山々だが、
奢ってもらってる手前大人しく続きを待った。
「まあ、そんな気はしてたけどさ。」
じゃあなんで俺今ここに居るんだよ!とツッコミたい。
「覚えてないんだな。」
「まあ覚えてないな。ついでに、何でお前に嫌われてるのかも覚えがない。」
「本当に本当だな?」
「俺たち昔会ったことがあるのか?
何年前?」
「それならいい、思い出すな。」
メチャクチャだな。
「で、用件はそれだけ?」
「本題はコレからだ!」
ハツラツだな。
「姉さんに…
姉さんに……!!!
彼氏が出来た!!!……!!…」
コレが苦悶の表情って言うやつか?苦虫を噛み潰したようなとも言うのか?
勉強した甲斐があるな。
「それはお前だと思っていたのに…
どうやらそれは違うらしい…」
「何で俺になるんだよ。」
「今はそんな事はどうでもいいんだよ!!」
情緒不安定とはまさにこの事か。
「他にいるんだよ。」
「そいつが分からないからお前がここにいるんだ!」
なるほど。そう言うことか。
疑問が解けたと同時に新たな疑問が浮かんだ。
「なんで、俺なんだよ。」
「他に当てがないから。」
「あっそう。」
さらにもう1つ浮かんだ疑問をぶつけてみる。
「ちなみに分かったらどうするの?」
「もちろん別れさせる!」
「何としてでも!!」
また新たな疑問が、、
「俺の顔面にボールぶつけたのって…?」
「それでお前が記憶を無くせば万々歳だからな!!
あわよくば死、だ!」
ハチャメチャだな。
こいつひょっとして関わると危険な奴なのでは?
今更ながらに身の危険を感じ始めた。
「そうかそうか。
どっちにしろ俺には何も分からないからな。
悪いな。」
「待てよ。」
「え?」
解放されないの?
「飲んだよな、それ。」
「くれたんじゃないの?」
「報酬の先払いだ。
手伝え。」
「本気で言ってるの?」
「体育の度にお前に不慮の事故が起きるかもな。
いや、体育以外でも。
ほら、俺、人気者だから。」
田淵が可愛く見えるほどのタチが悪い奴に捕まってしまった。
「て言う事が昨日あってさ。」
「それバラしていいのかよ。」
「どうせすぐにバレるだろ?
それに秋悟はもう気付いてるんだろ?」
「まあ気付いてたけど、
さすがに本人の目に前でバラすのは。」
「…」
「だってついてくるんだからしょうがないだろう?
それにバラしたこともいつかバレるんだから。」
「お前大胆不敵っていうか、生き急いでるっていうか、怖いものなしかよ。」
「さすがにオバケは怖いよ。
あと刃物とか?」
「そう言う事じゃなくてだな…」
「あ、ブラコンも怖いな。」
「それを言うならシスコンな。」
「それそれ。」
「…」
お昼時。
男子4人でむさ苦しい昼食会。
それでもまだまだ寒い空模様。
「まあでも、なんだか安心したよ。
完璧な人間は居ないんだなぁって。」
「そりゃあそうでしょ。」
周助に秋悟が応える。
「それに、あれくらい美人なお姉さんだとな。」
「お前も姉さんを狙うか!?」
さっきまで黙って睨んでた薫が、
形相をさらに変えて声を荒げた。
「うわ、怖」
「な、バレただろ?」
「そんなわけだから、お前らも手伝え。」




