風邪
。翌朝
「よお、頭は大丈夫か?」
「おはよ、違う意味に聞こえるぞ。
まあ問題ないけど。」
「ならよかった、よかった。」
。そして昼
「にしても今日は残念だったな。」
「何が?」
「数田さんが休みで。」
「何で?」
「弁当がないだろ?」
「あるよ。」
「え?」
「え?」
「数田さんが休みで、なんで俺の弁当がなくなるんだよ。」
「わざわざ届けてくれたのか?」
「なんでそうなる。いつも通り母さんが作ってくれた。」
「ん?」
「それより、望も休みだな。」
「それよりって…まあそうだな。
お前の言った通り、本当にここんところあいつの様子はおかしいみたいだし。
人が変わったって程じゃないけど、なぁ、」
「言ったっけ?そんなこと。」
「…。まあお前がダントツで様子がおかしいけどな。」
「そうか?」
「お前はまさに人が変わったって感じだ。
二重人格か?」
「…ん〜、自分じゃ否定しづらいな。
いくら弁明しようと周りがそういうなら…
かもしれないのかもな。」
「やめやめ、難しい話はやめた。
今日放課後暇だったら遊ぼうぜ。」
「いいよ。」
「あ、数田さんのお見舞いに行かないといけないか?」
「俺が?」
「そう。
いや、行け!
1人じゃ恥ずかしいなら俺も着いて行くから。」
「…そこまで言うなら行くよ。」
「決まりだな。」
周助と2人の昼食。
2人で数田さんのお見舞いに行くことになった。
。放課後
「そういえば、望のお見舞いはいいのか?」
「あいつたぶん、サボりだぜ?」
「そうなの?」
「言ったろ、様子がおかしいって。
普段絶対そんな事しないだろうし。」
「確かにな。」
「それより今は、数田さんのお見舞いに何買ってくか。」
「俺、何も知らないな。」
「どうした?」
「いや、数田さんは何が好きなのかなって。」
「俺に聞かれてもな、お前の方が知ってそうだけど。」
「……。」
「まあ無難に甘いものでいいんじゃないのか?」
「そうだな…」
「…」
。。。
「なあ、そもそもお前は数田さんの事どう思ってるんだよ?」
「?」
「とぼけるのは無しだぜ。
そんなのは数田さんのためにもお前自身ためにもならない。」
「待って、本当に何だ急に。」
「知ってるだろうけど、数田さんの家はすぐそこだ。
その前にはっきりしておこうぜ。
ここまで連れてきた俺の責任だ。」
「…分かった。
分かったから、整理をさせてくれ。」
「いいけど、早めにな。」
「その、『思う』って言うのは「好きかそうじゃないか、恋愛の事だ。」
「…だよな」
「どっちだ。
生半可でこれ以上先には行かせないし、このままでは帰さない。」
「…はっ、お前も十分おかしいよ。」
「茶化すなよ。」
「俺は…
。その後
「はーい?」
チャイムを鳴らして出てきたのは姉の一二三さんだった。
「こんにちは。二三四さんのクラスメイトの鈴木です。」
「あ…
で?」
「今日の分の配布物とお見舞いに。」
「上がれると思う?」
「渡してもらうだけでいいです。」
「…わたしが良くても二三四は良くない。
後で絶対文句を言うから。」
「ほら、上がりなよ。」
「いいんですか?」
「……」
無言の視線には恨めしさが込められてる気がした。
数田さんはベッドの上で暖かくして本を読んでいた。
「こんにちは。」
「え?」
数田さんはひどく面を食らっていた。
「これ、今日配られたやつと、
汚いけどよかったら俺のノート。
それとお見舞いの。」
「あ、ありがとう。」
「嫌いなものとかあったら、持って帰るよ。」
「大丈夫、本当にありがとう。」
「じゃあお大事にね。俺はこれで。」
「待って。」
「今日休んじゃってごめんね。」
「なんで謝るの?」
「お弁当、持っていってあげられなくて。」
「…今日は母さんが作ってくれたから大丈夫だよ。」
「…そっか、ごめんね。」
「謝らなくていいよ。
むしろ俺の方が、ろくにお返しも出来てないし、
いつもありがとうな。」
「
うん、どういたしまして。
」
「また治ったら作って持っていってもいいかな?」
「負担にならないなら、むしろありがたいけど。」
「じゃあ頑張って治すね。」
「ああ、」
「ねぇ、
帰る前にそこの机の引き出しを開けてみて」
言われるがまま開けてみる。
「…!!」
「それはあなたが持っていて。」
「なんで」
「私がそうして欲しいから。」
「これはここに「なんで?」
「これは三四五ちゃんのだから。」
「だから。だよ。
もう居ないから、あなたが持っていて。
そして、忘れないであげて。」
その写真には2人が写っていた。
数田 三四五と 鈴本 悠也
「今日はありがとね。」
「俺に出来ることはこれくらいだから…
また俺にできる事があれば遠慮なく言ってくれ。」
「…じゃあさ、演技でもいいから、
悠也くんの、フリをして…?」




