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今際の夢  作者: lycoris
今際の夢
80/140

死球

「君は未鏡さんの事どう思ってるの?」

「何でそんな事を聞くんですか?」

「興味半分、後は今後の部活動の為に。」

「まだ同好会じゃないですか。」

「そうだね、本当は陰府乃さんも入って、

いよいよもって部活動!

だったんだけどね…」

「もう知ってるんですね。」

「もちろん。

残念だけど、仕方ない。」

「そうですね…」

「それに陰府乃さんだけじゃない。」

「え?」

「僕も今年で卒業だから。」

「あっ」

「だからね、余計今後のこの部活が心配なんだよ。

部長としても、個人としても。」

「…」

「存続させて欲しいのはもちろんだけど、

せめて、せめて未鏡さんを、杏くんを1人にしないで欲しい。

それが僕の願いだよ。」

「俺は1人になってもいいんですか?」

「違うよ。どうか2人を見捨てないで欲しい。」

「どういう事ですか?」

「きっといつか来る選択の時に、

どちらかを捨てるかじゃなくて、

両方を選び取れる力が君にはある。」

「一体何の話ですか?」

「『いつか』の話さ。」

「それを今するんですか?」

「早いに越したことは無いからね。

それに考える時間も要るだろうし。」

「…」

「返事はすぐじゃなくていいよ。

みんなも納得してくれると思う。」

「分かりました、考えてみます。」

「ありがとう。

さあ、暗くなる前に今日は帰ろうか。」

「はい。」


「じゃあね。」

「お疲れ様です。」


最後にね、

「杏くんに任せられないんじゃない、

君に任せたいんだ。」

金治先輩はそう言った。


僕を縛るために。か。


夢なんて今まで見たこともなかった。


あたまの中でアラームが鳴り響く。

じりりと鳴り止まない。


うるさいなぁ


そう思って目が覚めた。


授業中だった。

いつのまにか俺の知らないところまで進んでいたようだ。

分からないことだけは分かる。

そのまま、そのまま終わる事を祈ってまた眠りついた。

眠れるはずもなく、突っ伏して寝たふりをする。


長い

長い

時間こうしていたような、

やっとチャイムがなった。

次は体育らしい。


「こんな寒いのにソフトボールって。」

「あれ、卓球じゃなかったっけ?」

「それはこの前終わっただろ?」

「そうだっけ。」

「大丈夫かよ、まだ眠いのか?」

「う〜ん、まああんまりはっきりしないというか。」

「いい加減数田さんとハッキリさせたらどうだ?」

「どうしてそこで数田さんが出てくる。」

「この鈍チンが。朝に話してただろ?」

「そうだっけか?」

「あんまりとぼけるのも大概にしとけよな。」

「?まあ分かった。」

「ほら、行こうぜ。」

「ああ。」


そして案の定、

眠いわけではないが、

はっきりしない意識下のせいか、

デッドボールを食らった。

ぶつけたのは薫。

悪意はなく、ただのアクシデント。

出血はないにしろ疼痛(とうつう)はある。

念の為と、当人同士で保健室まで行く。


「どこにぶつけたの?」

「頭です。」

「出血はないね。

これ何本?」

「3?」

「大丈夫そうね。

じゃあ氷嚢(ひょうのう)当てといて。

あんまり痛むなら横になっててもいいよ。」

「じゃあそうします。」

「そういう事だから、

先生に伝えといてね春原くん。」

「分かりました。

本当にごめんな。」

「ああ、気にすんなよ。

後は頼むわ。」


「どのベッド使えばいいんですか?」

「左は別の子が使ってるから、右で。」

「誰かいるんですか?」

「プライバシーだから、

そんなこと気にしてないで大人しく寝てなさい。」

「はーい。」

「じゃあ授業が終わった頃に起こすから。」

「学校終わるまで寝かせてください。」

「お昼はどうするの?」

「あ〜、

じゃあそれはそれで。」

「ダメです。

他にも使う子が来るかもしれないから、元気になったら帰ってよ。」



_ ̄

「鈴本くんは宮下先生にクラスだったよね?」

「。よすで木鈴は俺 、どけすでうそ」

「え?鈴本 悠也くんだよね?」

「 。はレソかすで誰 

  。よすで『也修 木鈴』は俺 」

「え?」

 「 ?え」


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