妄想
「それでここで何してるんですか?」
「ふむ、いい質問だ。
もうすぐ下校時刻だろう?」
あ、もうそんなに時間経ってたのか。
「あれ、でも少し早いような。」
「ああ、そうだ。
ここを学生が通るにはまだ少し時間がある。」
立ち上がった。
「その時間で今日通るおパンツを想像するんだ!
そのおパンツを履いている娘を妄想するんだ!」
「…。」
「そして、そうこうしてるうちに学生がここを通る。
そう、答え合わせだ。
まずは幼い少年少女が通る。
まだまだ可愛らしい盛り。
彼ら彼女らは走っていく事が多い。
その一瞬一瞬を見逃さず、かつ、心に刻む。
余韻に浸りつつ次は背伸びしがちな少女達が通るお時間だ。
ここで答え合わせが真に始まる!
妄想と現実のギャップ!
予想を超えたもの、予想外のもの、お約束のもの。
さらにさらに余韻に浸っていると、
大人びてきた少女と呼ぶのが日に日に名残惜しくなるお年頃な少女達だ!
もうここまで来ると言葉では言い表せない!
だが、あえて言うならそこは楽園だ!
ここはパラダイスだ!
時間が時間だ!
季節が季節だ!
暗がりが演出し、よりエロスを醸し出す。
それにはもはや「お」をつけて呼ぶのは烏滸がましいほどの…!!
ああ、ダメだ!
やはり私の言葉では表す事が出来ない!
悔しい!歯痒い!狂おしい!
だが、確かにあるのだ!
楽園だ!楽園が!
そう、そこには!
そして、最後の〆にもう大人なはずなのに、やはりどこかに微かにあどけなさを残す、
そんなかつて少女だった娘達が通る。
ああ、嗚呼、なんて、なんて素晴らしい事だろうか!!
そうか、ここは、ここが、アァ、楽園だったのか…」
語り尽くすとまた眠りについた。
仰向けに。
「ご静聴ありがとうございました。」
やっぱり物騒だなぁ。
そう、思った。
「おい待て少年!」
振り返っちゃいけない。「忘れ物だぞ!」
「え?」
「今日どんなパンツ履いてんの?」
振り返るとそこには誰も居なかった。
「無視するのか!」
俺の目線には何者も居なかった。
「人の頭を蹴っておいて無視か!」
面倒くさい、心底そう思った。
「普通のパンツですよ。」
「ブリーフか?トランクスか?
そこんとこ詳しく!」
「少女が標的じゃなかったんですか?」
「ほら、少年は大体長ズボンになるだろう?」
「なるほど。」
「それにパンツが見えるくらい短い奴は大体その中も見えるからな。」
「謎のこだわり。」
「そう言うわけだ、詳しく。」
「どう言うわけ。」
「色と材質までも詳しく。」
「材質なんて拘ってないから気にした事ないです。」
「なら確認の為にも。」
「帰って家で確認します。」
「なんてイケズな少年だ。
いや待て、それでこそ妄想が捗るというもの。
それはそれで。
うん、中々レベルが高いな少年!」
「それはあんただよ。」
思わず声に出てしまった。
「いや〜、それほどでも〜」
「褒めてないですよ。」
調子に乗ってる今の内に帰ろう。
「またな!少年!」
「俺は
…」
いや、名乗るのはやめておこう。
こういうのは春先や夏の終わり頃の涼しくなってきた頃に出るものだと思っていたけど、
それだけ世の中が平和なのか、物騒なのか。
どちらにしろまた会うのだろう。
だってこの道は俺の通学路だし。
最悪だ。
前半の語りを飛ばす事は許されざる許し。
こういう時だけ筆が進む。
まあキーボードだけど




