めゆ
「悪いけど、力にはなれそうにないかも。」
「えぇ〜!
ここだけが最後の頼りなんですよ〜!」
「そう言われても、僕もその汀って子を知らないんだよ。杏くんは知ってる?」
「知らないなぁ。」
「御鏡さんは?」
「知ってるますよ。
打たれた理由も分かってます。」
「おお!
じゃあ「教えません。」
「えぇ〜
なんで?」
「それは私の口からは言えません。」
「えぇ〜…
あー…まー…そうなの…」
「すみません。」
「いや、御鏡さん?は悪くないよ。
思い出せない俺が悪いんだから。」
「いやおかしいって。
覚えてない人間に思い出せって言うのは流石にあんまりだろ?」
「ありがとう、田淵。
たぶん、これは最初っから俺が自分で解決しないとダメな問題だと思う。
頼っておいてなんだけどさ。」
「ごめんね、僕らじゃ役立たずで。」
「いえ、こうして決心出来ただけでも来た甲斐はありました。」
「俺に出来る事があったらいつでも力になるぜ!」
「ありがとう。本当に。
お茶美味しかったです。
お邪魔しました。」
…
……
………
「そろそろ帰ろうか?」
「あ、もうそんな時間か。」
「宿題はどう?」
「なんだかんだ終わりそう。」
「あれで、良かったんですかね?」
「御鏡さんが決めた事だよ?
それに」
「それに何かあったら俺たちがいつでも力になる。
あいつに限った話じゃない、
困った事があったらいつでも先輩に頼れよ。」
「今日は珍しくカッコいい事言うね、杏くん。
「俺はいつでもカッコいいぞ。」
「あー、うんうんそうだねー。」
「…ありがとうございます。」
「気にしないでよ。
それにお礼を言うのはこっちだよ。
こんな何にもない同好会に入ってくれて。」
「まーた始まったよ、ジジくさい。」
「それくらい感謝してるんだよ。
杏くんもそうでしょ?
じゃなきゃあんな台詞「あーはいはい、帰ろうか帰ろう!」
「ふふ」
残り少ない高校生活。
あとどのくらいこの3人で居れるだろうか。
願わくはこの夢のような時間を永遠に。
そうして3人は部室を後にした。




