今 は さっき
「起きた?」
真上から声がする。
意識がハッキリとしない。
「おーい?」
誰だ。
「んん…」
重い瞼を開けると、
朧げなクラスメイトの顔があった。
「おはよう。」
「…おはよう。」
覗き込んでいるのは数田だとやっと分かった。
状況が掴めないのでとりあえず上半身を起こそうとするが、体が重かった。
「起きれる。」
「無理。」
はい、と差し出された数田の手を取って引っ張って貰った。
肩に痛みが走った。
「んっ!」
「大丈夫?」
「何とか…」
強がりだった。
全身が痛い。
何かが強く衝突した痛み。
「今何時だ?」
「下校時間は過ぎてるよ。」
「何で数田がここに?」
「何も覚えてない?」
「…。」
なんとか思い出そうとすると頭痛がした。
自分を自分が見ている。
そんな記憶がチラついた。
「覚えてない。」
「そっかー。じゃあ三四五の事も覚えてない?」
「誰それ?」
「私の妹。」
「数田に妹居たんだ。」
「そっかー、本人には『あなたは誰ですかー?』とか絶対言っちゃダメだからね。」
「なんで?」
「ビンタされるよ。」
「え、余計なんで?というか見た事もないのにどうしろって言うんだよ。」
「私達姉妹は結構似てるって評判だよ。」
「そうなんだ。会ったら気をつけるよ。」
「数田はさ、俺の知らない何を知ってるの?」
「そりゃあ私が知ってて鈴木くんが知らない事だよ。」
「聞き方が悪かった。
どうして俺たちはここに居るんだ?」
「いい質問だね。
私がここに居たら、鈴木くんの方から来たんだよ、『へい、彼女』ってね。」
「最後のは嘘だろ。」
「なんで?」
「俺にそんな度胸はない。」
「自慢げに言うことでもないけどね。」
「まあな。それで?」
「女の子を連れてたよ。これはホント。」
「女の子って、数田も知ってる子か?」
「知ってるも何も。
なんでさっき私が妹の事を聞いたと思う?」
「でも、俺と数田の妹に接点なんてないと思うけど。」
「そう、私もそう思ってた。
それでそこから、実は付き合ってましたーとか言われたりして、混乱してたけど今はなんとか落ち着いた所。
そんな矢先に今度は鈴木くんの方が倒れちゃって。」
「そう、だったのか…。」
「どう?思い出せた?」
いまいちピンとこない。
何かが足りない。
誰かが
「それじゃあ、昨日の事は覚えてる?」
「昨日?」
「昨日の夜、ここで起きた事。」
「夜…ここで…」
確かにここは学校のすぐ隣の公園だが。
確か、昨日は屋上で花火をして、その後、
その後、後に、確か、轢かれて、
「それから、光が見えた。
光が消えそうだったから集めて、
いっぱい、それでも足りない、消えてしまう。
だから抱き寄せてそれでもまだ。」
それではまた。
誰かが。
「ああ_
あああ、
あ_あああ
あああああああ」
自分が泣いてる理由が分からない。
自分が泣き出しているのか。
どうして泣いているのか?どうやって鳴いているのか?
止まらない止まらない、
全ての水が手からすり抜け逃げていく。
止められない。
そりゃあそうだだから泣いてる。
「ごめんね、辛い事思い出させちゃったかもしれない。でも、貴方には、貴方だけには覚えていて欲しい。
覚えていて欲しかった。
せっかく忘れていたのに、それでも、ごめん、
私を恨んでもいいから、忘れないで。
何度でも私が貴方を思い出させてあげるから。」
ごめんね。」
足りない。足りない。
この涙を止める為には。
風邪が治ったので更新再開です。」
GWのせいで病院が開いてないとか」
最悪ですね。」
もちろん私にはGWなんてないんですがね」




