表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今際の夢  作者: lycoris
今際の夢
45/140

スマイル

そんな顔が見たかったんじゃない。

笑って欲しかった。

忘れて欲しかった。

ああ、なんで、こうも、上手くいかないんだろうな



「それって…」

そんな顔で言われたら嫌でも分かってしまう。

あまりにも材料が揃いすぎている。

「…ごめんなさい。こんな空気にしちゃって。」

「いや、いいよ。

…でも、やっぱり、」

「やめて下さい。

そこまでしてくれなくていいです。」

「…」

「先輩、お腹空きませんか?」

ありきたりだったが、場所を変える事にした。


外の空気を吸って気分を変えてから、

すぐに彼女は元に戻った。

また当たり障りのない何気ない会話に戻った。

こんなのが楽しいはずがない。

それなのに彼女は微笑みを絶やさなかった。

俺にはそれが耐えられなかった。

_

『止めろよ。なんでそこまでするんだ。』

「分からない。でも!」

『そこまでしてくれなくていい。』

「このままでいいのかよ!」

『いいわけない!

でも、他に何が出来るんだよ!』

「…」

『なんでそこまでしてくれるんだよ?』

「…」



なんでだろうか?

体が勝手に動く、

その理由は?



帰り道、公園で解散する事になった。

そこには偶然数田、

二三四(ふみよ)も居た。

「あ、お姉ちゃん。」

「三四五?それと、鈴木くん?

あれ?なんで2人が一緒にいるの?」

ちょうどいい。

「え?お姉ちゃんが先輩に頼んだんじゃないの?」

「え?

ああ、そうか!」

二三四が笑って頭を下げた。

「ありがとう鈴木くん。

探してくれてたんだね、本当に。」

途中から声が震えていた。

「でもね、ごめんね。

見つかったよ。」

そんな顔が見たかったんじゃない。

「けど、また居なくなちゃったの。

今度は探さなくてもいい。」

そんな笑顔が見たいんじゃない。

「あの子はもう

「知ってるよ。

昨日、俺の手の中で息をひきとった。」

「え?」「え?」

「お前らに『ありがとう』って言ってた。

自分の死際お前らを想って死んでいった。

だから、

そんな顔するなよ。

無理して笑うなよ。」

「なんでそんな事、鈴木くんが?」

「俺には分かるんだよ。

だから、三四五!」

「え?」

「今変わるから待ってろ。」

「え?え?」


急に自分に矛先が向いて戸惑っている隙に、

汀と交代する。

「さあ、行ってこい!」

『なんでそうなるんだよ!』

「今しかないだろ!?お前、あの子に嘘を付いたままでいいのかよ!」

『気付いてたのか?』

「普通に考えて姉のクラスメイトってだけでついてくる訳ないだろ。

彼女もきっと何か感じてるはず。

だから、今しかない。」

『そんなにしてくれたって、俺には返せるものが無い。』

「そんなの要らない!

このまま別れるくらいならなんだってしてやる!」

『…』

「お前だって彼女のあんな顔見たくないだろ?」

『ああ!」

「なら、行ってこい!振られたら俺が慰めてやる。」

『ありがとう!!』



後はもう…なんとかなるだろう…

意識が、沈んでいく… … 

姉が二三四

妹が三四五です。


長女を一二三(ひふみ)にしてますが、登場予定は未定です。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ