今際
花火が終わったらさようなら。
本当に即解散だとは思わなかった。
元々3人分だった事やあまり派手なのはさすがに出来ないようなので、あっというまに終わった。
「本当にごめんね。」
「いや、いいですよ。」
「じゃあ、気を付けてね。」
手を振りながら車に乗り込む先輩。
田淵は元々家が近く、御鏡さんは女の子なので、
悪いけどこの車(運転手を除いて)3人乗りだから。という理由で俺は歩いて帰ることになった。
正門は閉まってるので、普段は通らない裏門から帰る。
暗くて雰囲気がある。
_一瞬光った。
その光を追って飛び出すと、
体が飛んだ。
痛い。
また光った。
行かなきゃ。
止まっちゃダメなんだ。
行かなきゃ。
_薄く光った。
ダメだ。
待ってくれ。
行かなきゃ。
待ってくれ。
行くから。
_鈍く光った。
…
_淡く光る
_幽かに光った。
置いて行かないでくれ。
_あえかなる光。
1人で行くな。
行っちゃダメなんだ。
痛くても行かなきゃ。
戻らなくても戻れなくても。
だから、「お前が最後に伝えたい言葉は」
最後には俺の手元で深く浅い息を吐いた。
それきり動かない。
寒さのせいか体が硬い。
顎を突き出し上を向いたまま、
首をつって死んでいた。
体は伸び、力が抜けていて、それでも硬い。
体は冷めている。
もう二度と動くことも鳴く事もない。
その躯を抱き寄せた後、
今さら追いついた。
もう何も分からない。
ただ、痛い。
ただ、痛むだけ。




