次の日
「なんでお前
そんな簡単に
「俺に聞くなよ
お前が言ったんだろ
「でも
「いいんだ
これで
「でも
「じゃあな
自分の言葉に
無責任な言動に
そんな事、考えた事もなかった。
「はぁ…」
「また、ため息か?」
「…」
「しょうがないだろ?また明日話せばいいだろ?」
「明日は本番で、俺は手伝いまでだ。出番はない。」
「見に行きゃいいじゃん。入場無料なんだろ?」
「何を話せばいいんだよ。」
「このままじゃ本当に辞めるぞ、あの人。
いいのかよ?」
「良いも何も、辞めたほうがいいと思ったからそう言っただけだ。」
「後になって後悔するなよ。」
「するかよ。」
「この先10年20年、お前が言った言葉はお互いに付き纏うんだぞ?」
「知るか!その時はその時だ!
それに、本当に辞めるかどうかは秋悟次第だろ!?」
「…意地ばっか張ってると、いつか後悔するぞ。」
「うるさい」
年下のくせに一々上から目線で。
敬語じゃないのはこの際どうでもいいが、
こいつはいつ成仏するんだ!
話しかければ聴こえるし、
話しかけられれば聴きとれる。
だが、思った事は口に出さなければ伝わらないらしい。
そこだけは生者と同じで、
それ以外は死者だった。
大体は想像通りだが、念力なんかは使えないそうだ。
ただ、そこに居て何かを見つめる事しか出来ない。
どうしてそんな所に居るのか。
そんな所でどうやって成仏するのか。
そもそも成仏とは?
考えれば考えるほど分からないし、
俺の頭じゃ限度がある。
だから、俺もこいつもただそれを受け入れた。
「こんな時は走るに限るな!」
「嫌だよ!寒いわ!」
「だからだよ!いいから走れ!」
「絶対に嫌だ!」
「いいのか?またお前が寝てる隙に体を乗っ取ってもいいんだぞ?」
「はぁ!?」
「あ、間違えた。何でもない。」
「待て!今何つった!?」
「何でもない?」
「お前、俺に何した!?」
「いや、お前には何もしてないよ。
ただちょっと体を借りただけ。」
「嘘だろお前?」
「一昨日、いや、お前にとっちゃ昨日か。
ずっと寝てて目を覚まさないから試しにやってみたんだ。」
「じゃあ俺が感じてた違和感は?」
「まあ俺が1日お前の代わりをしてやった。」
「という事は」
「明日が演劇部の本番で、だから今日は休みだった訳。ちなみに明日はクリスマスイヴだな。」
「はは…」
唖然とするとはこの事か?
いや、呆然か?
とにかく頭が追いつかない。
理解は出来るが飲み込めない。
が、過ぎた事だ。
今更。
「はぁ…」
「そのため息にため息が出そうだわ。」
「もうなんか、どうでもいいわ。」
「だったらその体俺にくれよ。大丈夫、ちゃんと返すから。」
「それは嫌。」
「ワガママだな。」
「人にモノを頼む態度じゃないな。」
「どうせ断るって分かってたし。」
「というか、そもそも俺はお前より年上だからな。
話し方」
「今更だな。それこそどうでもよくない?」
「はぁ…まあ、いいけどさ。」
「はぁ〜ぁ」
「寝起きまでため息かよ。」
「…」
あっという間に明日になった。
「で、どうするんだよ。
今日本番だぞ、行かないのかよ。」
「はぁ…」
「今日でお前の友達辞めちゃうんだろ?」
「どうしよっかな…」
行ったところで、
な。




