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今際の夢  作者: lycoris
今際の夢
15/140

イ と い

「違う。」

「なん…だと…!?」

わざとらしく大袈裟でちょっとウザい。

「コレだ。」

少し語気が強くなる。

「ん?」

そりゃあ面倒ごともあったししょうがない。

「お前バカなんだな。」

「違わないけど、違う!」

否定出来ないのが悔しい。

「これ杏くんのテストじゃん。」

「あら、ほんとだ。どうりで。」

横から金治さんが指摘してくれた。

「しっかりしてよね、杏くん。」

「すまんすまん。」

「はぁ…」

呆れてしまう。

「これを渡しに来たのか。」

「そう。」

「わざわざ直接。」

「そう。」

「入部するついでに。」

「違う。」

「ちっ」

「惜しかったね、杏くん。」

「行けると思ったんだけどなー。」

「文句言うために来たんだよ…」

なんて言おうとしたか忘れちゃったよ。」

「そりゃあ、悪かったな。何かあったか?」

…あったちゃ、あったけど。

「いや、もういいや。次は落とすなよ。」

「おう、ありがとな。」

もういいや、帰ろうと振り返ると出口にしらない女子生徒が入って来た。

「みんなここに居たんだ。」

「こんにちは、御鏡さん。」

「よっす。」

田淵(こいつ)は誰にでもこんな感じなのか。

「この子は御鏡(みかがみ) 不合(ふあ)さん。1年生だよ。」

靴を確認してみると確かにそうだった。

なんと言うか落ち着いた雰囲気で、身長も金治さんと変わらない。いや、金治さんが低いのか?

「御鏡です。」

視線を外しながら御鏡さんは俺にお辞儀をした。

人見知りなのかな。

「鈴木です。」

丁寧な仕草につられてお辞儀を返す。

「入部希望者さんですか?」

「え、違うよ。」

御鏡さんは2人の顔を覗く。

「じゃあなんでここに?」

「そいつに渡す物があったから。」

「意味深なもの?」

「違う。」

「ラブレターじゃなくてテスト用紙だよ。」

「なんでそんなものを?」

「落ちてたのを拾ったら不幸があったんだよ。

だから、文句言って返してやろうって。」

「文句言われたっけ?」

「いんや?」

後ろで二人が話してる。

「じゃあもう用事が済んだから帰る所ですか?」

「ああ。」

「それでは、また。」

「え!?返しちゃうの?」

金治さんが聞いた。

「ダメですか?」

「いや、不合ちゃんが言うんならいいんだけどさ。」

「いや、ダメでしょ。」

微妙に帰りヅラい空気。

「俺の意思は…」

金治さんが田淵の肩を叩いた。

「ごめんね。今日のところは帰っていいよ。

またね。」

金治さんは笑って手を振った。

御鏡さんも笑わずとも手を振った。 

「テストありがとな。」

「おう…」

なんだこれ。

「自分で捨てた癖に〜」

は?


金治さんが聞き捨てならない事を言った。

「しょうがねぇだろ、沖のやつがウザかったんだから。」

振り返ろうとした瞬間、あの言葉が(よぎ)った。

他人(ひと)に自分の絶望を押し付けるな。』


目に映ったのは俺の居ない空間。

当たり前なのにどこか寂しく感じた。

それだけも相まって怒る気も失せてしまった。



また。 か。

部室?を後にして御鏡さんが言った事を思い出した。

果たして次にここに来る事はあるのだろうか。

用事はもうないのに。


校舎に残る生徒もほとんどいなくなっていた。

下駄箱でやっと宿題を教室に忘れた事を思い出した。

 そういえば、田淵にテスト用紙渡して文句言ってすぐ終わりだと思ってたからな。

明日早起きしてやろうとも、思ったがなんとなく取りに行くことにした。

誰も居ない日も暮れかけた校舎。

その薄気味悪さとは対照に何故か湧き上がる好奇心。

いや、冒険心?

誰も居ないのに誰かが居る事を期待する。

普通の日常にはない何かがそこに潜んでいるのではないかという期待。

確かに朝早くに来ても人は少ないが、それとは比べ物にならないほどの何かがあるハズだ。


が、普通で平穏で平和な俺の日常にそんなものはあるハズもなく。

だが、屋上への階段の方から泣き声がするのはどうだろう?

とっくに宿題を回収し終えたが、普段行かない方へと探索をしていた。

3階建ての校舎。

俺たち2年生は2階、3年生が3階、1年生が1階。

そんなわけであまり用のない3階を目指そうとしていたら、聴こえてきたのだ。

聴こえて来るのは恐らく女の子がすすり泣く声。

荷物を隅に置いて慎重に階段を上がる。

屋上は普段は開放されることはない。

誰が何故こんなところで泣いているのか。

3年生だろうか?


心の中で上部だけの(せめ)ぎ合いをする。

行かない方がいい。見ない方がいい。知らない方がいい。

でも、知りたい。 見て見たい。 行ってみたい。

―例え、後悔しても


そっと覗く。

見知らぬ女子生徒が携帯電話を握り締め泣いている。


一生忘れられないほどの光景を目にした。


その女子生徒をウチとは違う制服の男子生徒が抱きしめようとしてる。

所々(えぐ)れている。

剥き出しの肉。

明らかに折れている手足。

血だらけの体。


グロ画像に耐性のない俺は吐きそうになるのを堪えきれず、えずいてしまった。

「うぇっ!」

やばい。

こちらに気付いた2人と目が合い一瞬の硬直。

「は?おま」

向こうが戸惑っている間に逃げ出した。

やばい!

「待て!!」

女子生徒が大声をあげる。

やばいやばい!

「待ちやがれ!!」

さらに語気を荒げて言う。

上靴を下駄箱の上に置き、靴だけを持って走る。

さすがに、向こうは昇降口で諦めたようだ。

「覚えてろよ!」

よく通る声で放った。

これでやっと休憩出来る。


靴を履きながら息を整える。

手ぶらになってやっと、荷物を置いてきた事を思い出した。

「あ」
























まだ出るよ新キャラ。

と言ってもそろそろ出揃ってきましたが。

あとは後々のイベントで。


そんなわけで、今後のイベントを考えていると自然と修也くんはギャルゲ主人公になってしまう訳ですが。

ほっとくと、某、学園日々の主人公、ま○とくんみたいになってしまいます。

まあさっさと進めろって話ですがね。

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