部室
さて、昼休みに情報を収集してみた。
と、言っても、名前もクラスも番号すらも割れているのだが。
会う前の心の準備だ。
テスト用紙にこんな事を書いて、しかも捨てるくらいの奴だ、どちらにせよ極端な奴なんだろう。
放課後、解散とともにソソクサと教室を出て余り寄ったことのない別の教室に向かった。
うちのクラスは早く終わった方のようで、まだ帰りの会をしていた。
その隙に、左前の席から順に番号を数えて探す。
・・・15、16、17。
16、アレか。
あいつが俺に不幸を振りまいた田淵か。
ちょうど礼も終わって出てくる頃だ。
「なあ、田淵。」
足早に出て来たところを呼びかけるが、
「…」
一瞬止まって俺の顔を見て、何事もなかった風を装って更に早足で何処かへ向かった。
てか、これ逃げられてるじゃん。
「田淵!」
聞こえてるはずだが、無視をするようなので追いかけた。
田淵が逃げて行く先はあまり行った事がない理科室だった。
こんな時間にこんな所に何の用だ?そう思いながら後を追い中に入る。
中はカーテンが閉め切られており、僅かな木漏れ日が無ければ何も見えない状況だった。
まだ目が慣れてないので、やや手探りで進むと声をかけられた。
「いらっしゃい。」
「?」
「右、右」
右を向くとさっきまで無かった光の柱が見えた。
「やあ、入部希望者?」
メガネをかけた見知らぬ生徒が懐中電灯に照らし出されていた。
「え?」
別に怖かったわけじゃないが、状況が飲み込めず硬直する。
その生徒は光を消してカーテンを開けた。
急に差した光に思わず目を覆う。
「いやぁ、怖がらせてごめんね。
大丈夫、僕は生きてるよ。」
「えっと…?」
「ゴホン。」
わざとらしく咳払いをして、その生徒は自己紹介を始めた。
「ぼ、俺は『谷谷谷谷 金治』よろしく。金ちゃんでいいよ。」
差し出された手に応じる。
視線を落とすと上級生の上履きを履いていた。
つまりは3年生。
「いえ、さすがに…あ、俺は鈴木 修也です。」
「2年生?」
「はい。」
「やっぱり?顔知らないし、ここに来るのは2年の後半からだしね。」
「はい。」
「ま、いいや。それで、筆記用具ある?」
「え、いや、持ってないっす。」
「じゃあ、僕のを貸してあげるよ。
あ、俺のを!貸してあげ、、やるよ。」
「は、はぁ。」
金治さんは俺にシャープペンを手渡し、ポケットから取り出した紙を机の上に広げた。
「じゃあコレね。
ここに自分の名前と、下に親御さんの名前と、その横に判子。
先生に出し辛いなら僕から渡してもいいよ?」
「はい?」
紙には部活の入部申請書。
入部先は、【天文 (オカルト)同好会】と綺麗な字で既に記入してある。
「あの、俺別に部活に入る気ないっすよ?」
「え?なんで?」
「めんどくさい?から?」
「めんどくさくないよ?」
「え、でも、別にやりたい事とかないし。」
「え?じゃあ何しに来たの?」
「えっと…あ、そうだった。
田淵って奴を追いかけて来たんすけど。」
「ああ、杏くん?ならそっちの部屋にいるよ。」
「あ、はい。」
ドアを開けると、またしても暗い部屋。
「やあ。」
と言ってもそんなに広い部屋でもなく、目も既に暗順応しているので、目の前に誰かがいるのは分かった。
「田淵か?」
ローブのフードがあがり顔が分かる。
「いかにも。」
なんだこいつ。
「私こそが、『霊能力者:田淵 杏夜』だ…。」
「は?」
「杏くんの知り合い?」
後ろから金治さんが問いかける。
「違いま「その通り!」」
「なんだぁ、先に言ってくれればお茶の用意したのに。」
は?
「ようこそ、えっと、名前なんだっけ?お前の」
「今からでも飲む?」
「あ、いいっすよ別に。」
「無視すんな!」
「ああ、別にそんなつもりはないよ。
俺は鈴木だ。」
「ほう。時に、鈴木よ、私に何様だ?」
「これお前「みなまで言うな!」」
俺の言葉を遮って手のひらを目の前に突き出した。
「分かってるさ、入部希望だろ!?」
お前もかよ…
まさか新キャラ追加するなんて思ってもなかったですけど、まだまだ増えるらしいです。
それでもペースは遅いんですが。
着々と進めれる様にはしたいですね。
谷谷谷谷って書いて「たにかえ、やつや」と読むそうです。
たまたま谷を使った名字を考えてたら目に入りました。
金治はなんとなくです。
身長は160cmくらいの3年生。
田淵くんとは幼馴染です。
田淵は修也より少し身長は小さいくらいですかね。
体型はそんなに今まで考えた事なかったです。
それでは




