what I can do? 2 些事
「失礼しまーす」
全員揃っているはずの部室に誰かが来た。
窓の外を見るといつの間にか鈴木が居なくなっていた。
いつの間に考え込んでいたのか?
「田淵くん居ますか?」
俺はどう答えれば…
「やあ、入部希望者?」
「え?違います。」
「あれ?間違えたか?」
「コレ、飛ばして来たの君でしょ?」
「ああ、悪いな、まさか人に当たるとは、
ごめん。」
返されたテスト用紙。
裏には落書きがなかった。
あぁ、どうりで、
ぁあ、歴史を変えてしまった。
「にしても、ここで何してたの?」
「…
…興味あるか?
『オカルト(天文)部』に?」
「何それ?」
「部長!」
「え?ああ、うん。
ようこそ、天文 (オカルト)部に。」
「えぇ?」
鈴木の相手を金ちゃんに丸投げして、
入部届けを探すふりして身の振り方を考える。
今後の予定を思い出す。
そこに軌道修正しなければ。
アニメや漫画だと、些細な変化で未来が大きく変わる。
最悪の未来、誰かが死ぬ可能性…
その逆、誰も死なない未来…
どうしてか分からないが過去に戻った以上、下手な事は出来ない。
いつまで続くのか、
仮に死んだ後、またループするのか。
今の俺にはどこにも保証はない。
急なプレッシャーに吐きそう。
「どうだ?」
一通り金ちゃんが説明した所に入部届けを差し出す。
(ここで、どうなる?)
1人だけ固唾を呑む。
「同好会を部にする為に手伝ってもいいけど、
まずは帰って親に聞いてみる。」
若干、違うか?
いや、元々の入部は明日だったはずだから、これでいいはず?
_そもそも鈴木の親って…
「じゃあ、今日は失礼します。」
「じゃあな。」
去って行く鈴木の背中に妙な懐かしさが込み上げて、
目頭があつくなった。
鼻水をすする俺を金ちゃんが物珍しそうに覗き込んでいた。
「どうしたの?今日の杏ちゃんおかしいよ?」
「ああ、自分でも分かってる…
分かってるけど、
分かってても上手くいかないもんだね。」
余計に訝しむ金治。
「入ってくれるといいね。」
「え、まあ、うん。」
「きっとあいつの事だから入ってくれる。」
「顔見知りなの?」
「…今日初めて喋った。」
「えぇ…」
「ただ、そんな気がするだけ。」




