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VRMMOで拘束使い  作者: 因幡の灰兎
肆章 武器と生産と毒蠍
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親友(&嫁)との出会い.6

引っ越し、大学、もろもろの手続きで最近は更新できませんでした。

申し訳ございません。


それでは、どうぞ!

「さてと」


解かれた拘束に反応した二人がなにか言う前に、口を開く。


「全くの偶然による会合ではありますが、仕方ありません。

お話といきましょう」


といっても、話す必要は余り無い。

私の怒りの矛先が分かっているであろうことは、依頼を取り消してこんなところまで来ている事から、察しはついている。

第一、アイさんから既に報告は受けていましたしね。


だが、言葉をきちんと聞くまではそれを相手に見せる気はない。


「私が怒っている理由。

分かりましたかねぇ?」


笑うような、悲しむような、何時もの口調。

それを全面に押し出して、私は聞いた。


ダイナが、決心したように口を開く。


「分かった」


スカイが、詫びるように口を開く。


「分かりました」


肯定を受けて、二人の顔を見る。

どちらもいい顔ですねぇ。


………なんだか、涙が出そうです。

私、これでも涙腺緩めなんですよ。

妹との決闘の時に、妹が精神的に確かな成長を見たときなんて、本当は号泣しそうだったんですよ。

その後のあれやこれやで、物の見事に引っ込みましたがね。


「なら、どうぞ」


勿論、そんな様子は欠片も見せない。

逆に、余裕をもった笑みで、先を促した。

二人の緊張が強まったのを感じた。


「………俺等が謝る立場を理解してなかったからだ」


「………謝る立場としての誠意も何も示さなかったからです」


悔いるように、二人がゆっくりと言葉を発した。

最後の方は、俯いてしまったが、きちんと言った。

その言葉を確りと受け取り、聞いて、今度こそ本心からの満面の笑みで、私は頷いた。


「なら、久しぶりですね。

元気にしていましたか?二人とも」


「ほ?」


「ふぇ?」


私は、呆けた声を聞いて、思わずクックと笑ってしまう。


「何を期待、いや覚悟していたんです?

元々、酒に飲まれた事での事件ですし、未遂で終わったもの。

それを私が拗らせて、長引かせただけ。

何時でも、私がやめればやめられる事。

怒られるとでも思っていたなら、無駄な覚悟ですよ」


言いながら、進んで二人の手を掴む。

現実ではないが、懐かしい感触に触れたような気がした。

だから、強くつかんで引き寄せる。


「おわ!?」


「ひゃ!?」


鑪を踏んでこちらに寄りかかってきた二人を抱えて、フルー達を振り返る。


「あなた達も、そろそろ休みなさい」


二匹が頷いて、粒子となる。

そして、私の体へ入っていくのを見届けると、改めて抱えた二人を持ち上げる。

意外と軽く持ち上がった。


「積もる話もあるでしょうが、置いておきなさい。

乱暴に行きますよ!」


二人の了承は、確認しない。

無視して行きます。


「【疾風迅雷】!」


一本の光が、砂漠のど真ん中を貫くのに、そう時間はかからなかった。






ついでに、先に行った四人をこの方法で連れていかなかったのは、秘密云々の前に、当時その場にいた六人を一度に連れていくのは不可能だと思ったからだ。


同時に、数人おきに地上に連れていくのも難しいと考えた。

この方法は、一緒に連れていくことを前提としている。

和解?する前の空と陸を相手にそんなことはできないし、かといって他の四人のいずれかを連れていっても、殆ど限界まで消耗している彼等が、地上でモンスターに襲われれば生き残るのは難しい。


結論として、【疾風迅雷】による移動は、四人が居るときに使わなかったわけだ。


───────────────────────────


「さてと、ここなら安心して話ができますね」


「「………」」


【疾風迅雷】で、もうすでに深夜を通り越して朝日が指す砂漠の中を駆け抜けた私達は、ついこの間購入した私の拠点に来ていた。

拠点の中には、既に色々な設備がおいてあり、サービスなのかお詫びのつもりなのか、高級感溢れる椅子と机とベッド、そして幾つかのポーションが置いてある。

いや、よく見ると「報酬受け渡しの遅延のお詫び、並びに試験制度に対する配慮への御礼 (ギルドより)」という張り紙がされている事から、文字どおりギルドからのお詫びの品なのだろう。


「あ、俺らにもこれ来たな」


「そうですね」


「おや、復活しましたか」


張り紙を剥がして見ていると、両側から頭が間に入ってくる。

先程まで、【疾風迅雷】に意識がついていけずに気絶に近い状態になっていたのに。


「余り言わないでください」


「ウッセ」


少し顔を赤くして困る空と、拗ねたように首を向こうに反らす陸。

だが、私の目は二人に浮かぶ笑顔を確りと見た。


「(寂しかったのでしょうねぇ)」


そんな二人を見て、私はそう思った。

その寂しさを感じる原因は彼らの行動なので、同情などは一切しないのだが、その笑顔から懐かしさを感じるくらいはいいだろう。


「コホン」


目を細めて笑みを浮かべている私に気がついた空が、咳払いをして此方をにらむ。

あえて笑みを深くして笑いかけると、慌てて話を反らして、空気を変えようとして来た。


「そ、そういえばですけどね。

その家具一式は、一度に多くの賞金やら何やらを獲得すると、受けとるまで時間が掛かる変わりに贈られてくる特別な物らしいですよ?

なんでも、回復速度上昇などの効果がついているとか」


少し赤くなった顔のまま、なんとか空気を変えようとしている空を見て、まあ、話に乗るかなと思い、ベッドにたいしてスキルを使う。


「《看破》」


………確かに、《HP&MP回復速度上昇》の効果がついている。

それなりに大きいベッドだし、フルー達を巻き込んで激戦をしたときなどは、此処でみんなで寝る事も可能なことを考えると、とても良いものを貰ったようだ。


そのベッドに腰を下ろした私は、椅子に座り、机についた二人をみながら、口をほころばせた。


「それじゃ、積もる話を始めましょうか」








時間を忘れて、私が彼らの前から消えてからの話をした。

小腹が空いたときは、空が作った料理を久々に口にした。

ゲームの中だが、彼女の作った料理は、不思議と懐かしい感じがあった。

そして、会話の中で彼等があれ以来一切の酒を飲んでない事を知った私は、帰り際の二人に二つの盃を作り、そこに緑色のカクテルを注いで、渡した。

驚いた表情の二人に、「乗り越えなさい」と言って、自分の盃にも緑色のカクテルを注いだ。

別れ際に飲んだ久々の酒に、二人の目の端が光って見えたが、何も言わずに、見えない振りをした。


陸が「今度、家の店に来てくれ」と渡した紙を見て、そのあとに彼等が去っていった方をみて、ベッドに入った。

珍しくフルー達を呼ばずに眠る直前まで、僅かに濡れていく枕をみて、この中でも涙が出ることを改めて、私は知った。

と、いうわけで、仲違いは解消となりました。

なんだか、ずるずると伸びてしまって申し訳無く思いますが、収まりはまあ、良かったかな?と思ってます。


次の更新は、ゴールデンウィーク中になる予定です。

大学のレポートが早く終われば………。


スキル

ロープマイスターLv50 暗器Lv29 雷魔法Lv65 風魔法Lv65 空間認識Lv44 テイマーLv48 身体強化Lv29 酒職人Lv4 道具職人Lv18 装備制限解除(数〈Lv変化なし〉


控え

付加職人Lv3 縄職人Lv6 採掘Lv5 看破Lv39 錬金術Lv8 大声Lv32 踏技Lv6

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