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VRMMOで拘束使い  作者: 因幡の灰兎
肆章 武器と生産と毒蠍
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西の砂漠.2

二連続更新です。

同時更新です。

流砂の真ん中に突っ込んで、数秒後。


「モゴッ!?」


バチャンッと言う音と共に、水の中に墜落していた。

だが、慌てたのは一瞬だった。

直ぐに足が着く程度の深さだと気付き、水面から顔を出す。

周囲は真っ暗で、僅かに頭上が明るいだけのようだ。

その頭上を見ると、そこから砂が落ちてきているのが見えた。

恐らく、彼処が私の通ってきた流砂なのだろう。


「大分落ちたようですが、戻れない距離ではないですねぇ。

それよりも、この場所の探索をした方が良さそうだ」


その為には、まず明かりが欲しい。

《空間把握》で周囲の状況は分かるとは言え、常に《空間把握》を使用し続ける事は無理がある。

だから、助っ人を呼ぶこととしよう。


「フルー、おいで」


「コン!」


私の体から出た光の粒子が形をなして、一匹の狐が現れる。

フルーだ。


「此所は暗いから、火を明かりにしてくれますか?」


「コン!」


ポポポッと小さな火の玉を空中に放ち、フルーは辺りを照らした。

照らされた其所に広がっていたのは、砂漠とはかなり異なる砂と水の空間だった。


「これはなかなか」


砂と水のありふれた物が創る、まるで砂浜の絵画を沖から見たような静寂な空間。

《空間把握》では見ることのできない、その幻想的な空間に、暫し見とれる。


だが、その観賞に不粋な邪魔が入った。


「カタカタ」


人形の骨のナイフを持ったモンスター。

スケルトン等と呼ばれるモンスターが、まだ暗がりの範囲から現れたのだ。

それも、一体ではない。


「カタカタ」


「カタカタカタカタ」


「「「「カタカタカタカタカタカタ」」」」


数十体の骸骨による武器を持った軍勢。

それらは、一様に私ではなく上を、火の玉を見上げている。


私はそれを見て、火の玉を見上げているのを見て、しかし、その理由を知ろうとは思わなかった。


何故、火の玉を見上げているのか。

その何故かは知らない。

知る必要も感じない。

只、コイツらは不粋だと思った。


「【疾風迅雷】。アバリス発動」


武器は使わない。

只、潰す。


「カタタッ?!」


最前に居たナイフ持ちのスケルトンの首が砕けた。

アバリスの黒煙で強固に成った手刀が【疾風迅雷】に強化され、首を砕いたのだ。

だが、それでは終らず、首が砕け散って落ちた頭をハイキックで完全に粉砕する。


私が何故、いきなりこれほど苛立ったのか。

自分でもよくわからない。

詫びと言われたギルドのランクに、実力のテストをされているこの状況に思ったよりもストレスを感じていたのか。

それとも、久し振りの親友が変わらず愚かであったことがまだ悲しかったのか。

苛立つ瞬間、まるで糸が切れるような感覚がしたが、まさか本当に堪忍袋の緒が切れたのだろうか。

よくわからない。

只、励起された物質が基底状態に戻る時のように力を放出した。


「ガギギゴゴ?!」


竜巻と鳴神を体に這わせて、指輪から広がる黒煙を纏い、スケルトンを潰していく。


一体を粉砕した。

二体を破壊した。

四体を破砕した。

八体を撃催げきさいした。

十六体を壊した。

三十二体を潰した。

六十四体を………


「コン!」


「ッ」


後ろから、フルーの声が聞こえた。

そこで、漸く理性を取り戻す。

鼠算的な速度でモンスターを潰した後の辺りは、既に静寂な空間を取り戻していた。

そして、目の前で最後の骨のモンスターが消えていく。

思い出してみると最後のだけは、人形ではなくムカデのような成り立ちだった様な感じだった気がするが、そんなことはどうでもいい。


「すみません。

恐がらせてしまいましたね」


後ろを向けず、しかし今の状態で前の景色を見てもそれを汚す様に感じられ、私は目を閉じて言った。

瞼の裏は、真っ暗だ。


「コン!」


「モゴッ?!」


そこで、いきなり後ろから乗り掛かられた。

慌てて、仰向けに成った。

そのあと、顔を舐められる。

甘えられている様に感じられるが、実際には慰められているのだろう。


「本当に、情けない主人ですねぇ」


自重するように言って、目を開ける。

砂と水が広がる静寂な空間。

そして、黒い狐の顔。

起き上がると、顔から口が離れた。

そのまま、こちらを見てくるフルーの頭を何度か撫でたあと、まわりを見渡した。


気持ちは、落ち着いている。


「さて、とりあえず、行方不明者を探しますか。

此方(TBON)の住人は、強い方が多いようですが、あれほどの骨の軍勢が居るなかでは、流石に心配です」


「コン!」


もう一度フルーの頭を撫でた私は、小さな火の玉で照らされた砂漠の地下空間を探索し始めた。

始め、ようとした。


『《雷魔法》 のLvが65に達しました』

『【雷鳴塵芥らいめいじんかい】を習得しました』

『《風魔法》のLvが65に達しました』

『【穿通旋嵐せんつうせんらん】を習得しました』

『《風魔法》【空振動】の熟練度及びスキルLvが一定値を満たしました』

『【空振動】の《昇華》が可能に成りました』


「何でこう、一気に来るんですかねぇ?」


視界の端に浮かんだメッセージを見て、思わず私は溜め息を吐いた。

スケルトン

属性 闇 (杖持ち限定)

ファンタジーでも有名な人骨のモンスター

主な攻撃手段は、持っている武器での攻撃

武器は、小鬼達が使う物とは違い、銅や鉄で出来た武器を使う

ただし、武器の割合は同じ


スケルトン・インセクト

骨でできたムカデのようなモンスター

主な攻撃手段は、突撃による押し潰しや骨の足を使った突き刺し

何故か一部のスケルトンが従えているモンスターだが、理由は不明

骨は、通常のスケルトンよりも堅い


スキル

ロープマイスターLv50 暗器Lv29 踏技Lv5 雷魔法Lv65 風魔法Lv65 空間認識Lv44 テイマーLv47 身体強化Lv28 看破Lv39 装備制限解除(数〈Lv変化なし〉


控え

酒職人Lv3 付加職人Lv3 縄職人Lv6 道具職人Lv17 採掘Lv5 大声Lv32

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