王都[ストラル].10
すみません!
一日ずれて予約してたのに気がついたのが、夜10時だったのです!
遅れて申し訳ありませんでした!
『おい!さっさと歩け!』
『うっせえ!さっきまで凍ってたんだよ!』
『盗賊にはお似合いだ!
いいからさっさと歩け!』
「ふわぁ、っと失礼」
用水路から出てすぐ、サガさんが呼んだ憲兵達に連れられていく盗賊達を横目に見ていると、少し欠伸をしてしまった。
まあ、周りはすでに日が落ちており真っ暗だ。
少し位の欠伸が出てしまうのは仕方ないだろう。
「いえ、お疲れのようですので。
それにしても、すごい数を捕まえてくださいました。
ここにこれなかった騎士団長に変わり、改めて感謝いたします」
そういって、快く許してくれた上に頭を下げるのは、先程話し掛けてきたこの国の騎士団の副長を努めるバイツさんだ。
彼は、あの門兵全体の隊長でもあるらしく、私にたいしてかなり腰が低い。
そこまで、気にしなくてもいいのですがねぇ。
「おーい、兄ちゃん!」
「ん?」
ふと聞こえた声の方を向くと、見覚えのある暗殺者風の手錠をされた男がいた。
あれは………
「おや、貴方ですか」
用水路に入ってすぐに襲ってきた男の一人だ。
そして、一人だけ見逃されるような感じになった男でもある。
「結局、自首したんですね」
「おう。
兄ちゃんのいうとおりにいきるにゃあ、一度裁かれておこうと思ってな。
ギルドでシーフになる。
元々、俺はこっちを目指してた筈が、いつの間にか暗殺者に成り下がってたんだ。
二度とそうならないためにはそういうけじめが大事よ」
「それはそれは。
良い心掛けですねぇ」
「ありがとよ」
初対面で殺しに来た相手と二人で笑いあうという、些か不思議な雰囲気のなかで、バイツさんが恐る恐るといった感じで口を開いた。
「お知り合いですか?」
「ええ」
「知り合ってからまだ、数時間だがな」
「ついでに、殺しあった仲ですねぇ」
「俺は、軽くあしらわれたけどな!」
「あはは」
私が笑うと、男も笑った。
それを見て、バイツさんも険悪な関係ではないと確信したのか、緊張を解いた。
「それじゃ、俺はこの辺でな」
「ええ。また会いましょう。
シーフさん?」
「ははははは!!!」
笑いながら去っていく男の背中を見送り、私がバイツさんを見ると、彼は少し複雑な顔をして男の去った方を見ていた。
「………彼は、自首してきました」
「らしいですねぇ」
バイツさんは、そのまま此方に顔を向けずに言葉を続ける。
「………この仕事を長くしていますが、自首して来たのは、彼が初めてです」
「そうなんですか」
少し嬉しそうな顔をして、私はそう言った。
その顔を正面から見るように此方に顔を向けたバイツさんは、やはり困惑していたが、少し別の感情が浮かんでいるように見えた。
「喜ばしい事です」
彼は、小さな笑顔を浮かべていた。
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「やや、長い聴取じゃったな」
私がバイツさんから離れると、少し遠くで話をしていたサガさんが話し掛けてきた。
「そう、でしたかねぇ」
自覚は無いが、待たせていたようだ。
「すみません」
「まあ、良いわい。
それより、少し付きおうてくれんか?」
そう言いながら、サガさんはゆっくりと歩き出した。
「儂の家までのぉ」
自分の家へ向かって。
スキル
ロープマイスターLv50 暗器Lv29 踏技Lv2 雷魔法Lv64 風魔法Lv64 空間認識Lv43 テイマーLv46 身体強化Lv26 看破Lv38 装備制限解除(数〈Lv変化なし〉
控え
酒職人Lv3 付加職人Lv3 縄職人Lv6 道具職人Lv17 採掘Lv5 大声Lv32




