拠点.4
「世の中、どうなるか分かるものではありませんねぇ」
「まあ、人生そんなもんじゃろうて。
これは予想外も予想外じゃがの」
言ってから二人で目の前を見ると、
「誠に申し訳ございませんでした!」
『誠に申し訳ございませんでした!』
ざっと、千人以上のNPCが土下座していた。
土下座している彼等は、三つの集団で構成されていて、各々[ギルド][四方門兵][街道不動産]である。
それでは、彼等が何故ここでこうしている理由を各々説明しよう。
[ギルド]は、ここが盗賊の根城に成ったと昨日から知っていたらしいのに、[街道不動産]に連絡をせずに放置していたらしい。
[四方門兵]は、これ程多くの盗賊を見逃していたからだ。
[街道不動産]は、まあ言わなくても分かるだろうが、管理不備からのようだ。
そして、恐らく一番被害を受けたであろう私に大人数で謝罪に来たらしい。
「それで?この不手際をあなた達はどうしたいのですか?」
とりあえず、相手の要望を聞かないことには、話が進まないと判断して話し掛ける。
「はい。各々がお詫びをすることで許してもらえれば、と」
「お詫び、ですか。何を?」
「我々[ギルド]は、貴方のランクをBまであげようと思っております」
「我々[四方門兵]は、慰謝料を出そうと思っております」
「我々[街道不動産]は、半壊してしまわれた工房を新しく改築しようと思っております」
「ふむ。幾つか言いたいことがあるのですが良いですか?」
各々、まあ妥当だと思うが言いたいことはいっておこうと思う。
「はい」
「まず[ギルド]なんですが、そんな簡単にランクをあげてもいいのですか?」
「そこは、問題ありません。
ランクBまでは、純粋な実力が伴ってさえいれば問題ありませんので。
貴方は、『鋼鉄斧』や『司令塔』などの二つ名持ちの盗賊を捕まえていらっしゃいますので実力は問題ありません。
後程、[ギルド]に来ていただければ直ぐにでもランクをBにあげられます。
ついでに討伐報酬もありますのでランクをBにあげるときに一緒に受け取ってください」
『司令塔』と言ったときにこの職員以外の何人かが口を引き吊らせていたのは、無視しよう。
反省なんかしてないからなぁ。
「分かりました。
次ですが、慰謝料ははっきりいっていりません」
「な?!」
[四方門兵]の先頭にいた男が驚いた顔でこちらを見た。
まあ、慰謝料いらないなんて言われれば驚くだろうが、此方にも理由があるのだ。
簡単にいえば、ありすぎて困ってんですから増やすな、ということです。
「変わりに、幾つかの工房の設備の増築を手伝ってください。
予定でも『縄系統武器製造用設備』『道具製造用設備』『付加装置設備』『錬金術装置設備』くらいあるので手が必要ですからね。
資金は此方で出しますから、単純に手を貸してくれるだけで結構ですよ?」
「し、しかしだな?最近の盗賊検挙状況からすると直ぐに人を用意することは出来んのだが」
「別に今すぐとは言いませんよ?時間が空いたら手伝ってください」
「それなら、まあ」
先頭の男が納得したのを始めとし、[四方門兵]達が納得した。
「後は、まあ良いですかね」
「そうですか。それでは、我々はこの辺で」
[ギルド][四方門兵][街道不動産]の人々が、各々別の方向へ去っていくのを私は見届けた。
「それじゃあ、サガさん」
「なんじゃ?予約した職人には既に連絡を入れたから心配はいらんぞ?」
心配事が読まれていたようだ。
「流石ですねぇ。
それでは、これからどうしますか?」
「時間もあるし、ギルドに行く前にしてもらいたい事がある」
「ん?なんでしょうか?」
「なに、そう難しいことじゃないぞ?」
ニンマリとした口で言われても全く信用できませんが?
「ただのボス狩りじゃ。
縄だけという条件がつくがの」
「難しいじゃないですか」
そうかのぉ~、と言いながら歩き出すサガさんに私はため息をひとつ吐いて直ぐに追った。
スキル
ロープマイスターLv50 暗器v27 脚技Lv40 雷魔法Lv64 風魔法Lv64 空間認識Lv40 テイマーL45 身体強化Lv18 看破Lv35 装備制限解除(数〈Lv変化なし〉
控え
酒職人Lv3 付加職人Lv3 縄職人Lv6 道具職人Lv17 大声Lv32 採掘Lv5




