拠点.1
テスト期間中で時間がなかったので短めです。
「遅れてすみません」
「む?きたかのぉ」
十時五分、私はギルドで最初にサガさんと会ったときに座っていた席に、また座っているサガさんに話し掛けた。
「今日は、何をするんです?」
個人的には、何か作ってみたいところだ。
「鎖の生成、と言いたいところじゃが、」
この時点で一番上の希望が消えた。
まあ、そんな直ぐに作れるのなら、態々一緒に作らないでも指示だけでいいだろうし、それで終わるなら、それで終わらせるだろう。
この人のスタイルは、無駄を出さない事だと昨日の戦闘で理解している。
そんなことを考えている間にも、サガさんは話を続ける。
「御主の縄職人をもう少し上げんと話にならんし、ギルドのランクも上げとかんとのぉ。
強い武器を作るには、それなりの物が必要じゃが、ギルドのランクが低いとそれの収集するのもままならん。
あと、機材も儂のではなく、御主のも必要じゃろうし、その機材を置く場所も必要じゃ」
「やることが一杯ですねぇ」
ええ。本当に。
「うむ。機材を貸すのは出来るのじゃが、生憎と儂は息子夫婦と同じ家に住んどるからのぉ」
「お孫さんもいるでしょうし、そんな事は頼みませんよ。
取り敢えず、どうにかなることから片付けていきましょうか」
「そうじゃな。
現状ですぐどうにか出来るのは、何じゃと思う?」
「ギルドのランクですかねぇ。
まだ、最初のランクから上げてないので」
取り敢えず、妥当な所を言ったつもりだったが、サガさんは、首を降った。
「それも出来るが、御主の拠点作りが先じゃな。
と言っても、予約をして少し相談して金を払うだけじゃがのぉ」
「それは、すぐにできることではないと思うのですがねぇ」
「そうでもないのじゃよ。
そろそろ、開店時刻じゃな。
行くぞ」
私の言葉を否定して、直ぐに立ち上がり歩き始めるサガさん。
私は、急いでその後を追った。
道中、話ながら足を進める。
「開店って、不動産屋とかにでも行くんですか?
さっきの話の流れ的にそんな感じでしたが」
「当たりじゃ。
ついでに、朝の内に腕の信用できる建築士に連絡をいれておいたからのぉ。
買ったあとに直ぐにでも必要な機材を準備できるのぉ」
「準備万端なのは、結構ですが、お金とかはどうするおつもりで?」
「無論、御主持ちじゃ。
払えるじゃろ?」
「いや、まあ、余程の金額でもない限りは、問題ありませんけどねぇ」
と言うか、持ちすぎていて使い道がないというかなり裕福なのが現状だ。
何も買わずに半年以上、一日も休まずにモンスターを狩った結果は、今でも健在だ。
「では、問題ないの」
若干、横暴だと思った私は、間違っていないと思う。
「っと、着いたの。此処じゃ」
[街道不動産]と書かれた看板の前でサガさんは止まった。
そのまま、戸惑いなく入っていく。
私もそれに続いた。
「ようこそ。[街道不動産]へ」
入って二人でカウンターに向かう。
「本日は、なんのご用でしょうか?」
落ち着いた雰囲気の男性定員が話し掛けてくる。
答えるのは、サガさんだ。
「作業場、もしくは工場付きの家はないかのぉ?
出来れば、西門近くがいいのじゃが」
「少々、御待ちください」
男性は、「西門近く、西門近く」といいながら書類に目を通していく。
少し、時間が掛かりそうだ。
「なんで、西門近くがいいのですか?」
「儂の家が近いからじゃ。
それに、西側のモンスターは鎖の生成に使えるものが多いから都合もいいのじゃよ」
「なるほど」
「御待たせしました」
納得したところで声がかかった。
来週がテストですので、また短くなるかもしれません。
御迷惑かけます。




