ログアウト不能事態発生
気がつくと私は、魔方陣の上にたっていた。
「ようこそ!バトラー様。 The balance of nature、略してTBONへ!」
前にいるNPCの女性が元気に迎えた。
「ここは、召喚の間です。
ここは、ゲーム内でプレイヤー のHPが0になりますとどのプレイヤーも此処に飛ばされます。
また、その場合デスペナルティが発生しますので御注意ください。
それでは、最初の道具をお渡しします。また、特典も入っていますので後程確認してください」
そういって小さい袋のような物を渡された。
「失礼ですが質問いいですか?」
「はい。どうぞ」
「デスペナルティっていうのは、どんなものが有るのですか?」
「主に3つの種類があり道具消滅,金銭消滅,スキルレベルダウンです。
道具消滅は、持っている道具の1/3から2/3が無くなります。
金銭消滅は、もっている半分の金銭が無くなります。
スキルレベルダウンは、スキルレベルの1つが1から5減ります。
また、どんなに下がっても1以下にはなりませんのでご安心を」
「有り難うございます」
「いえいえ。それでは、TBONをお楽しみ下さい!」
召喚の間を出てまずメニュー欄をみ表示しステータスとアイテム欄をみる。
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プレ イヤー名 バトラー
メイン 縄
サブ ナイフ
スキル ロープマイスターLv.1 投擲Lv.1 隠密Lv.1 気配察知 Lv.1 視覚強化Lv.1 酒職人Lv.1 縄職人Lv.1 道具職人Lv.1 付加職人Lv.1 雷魔法Lv.1
装備欄
メインウェポン なし
サブウェポン なし
頭防具 なし
上半身防具 平民の服
下半身防具 平民のズボン
小手防具 平民の手袋
足防具 平民の靴
首飾り なし
指輪 なし
アイテム欄
回復薬×5
投げナイフ×10
持ち歩き道具セット
縄使いの服,縄使いの手袋,縄使いのズボン,縄使いの靴,丸眼鏡,時計盤
所持金 10000
満腹度100/100
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恐らく道具欄の縄使いの~~と時計盤と丸眼鏡が特典なのでしょう。
ですが、まずは平民の服で行動します。
目立ちたくないのでね。周りにはすでに沢山のプレイヤーがいて賑わっている。
「お前は今来たのか?
なら武器屋と防具屋と道具屋は、あっちに有るから行って見ろよ。
武器が無きゃ戦えねぇぞ」
「有り難うございます」
親切なプレイヤーから紹介を受けたので早速行ってみる。
「まず、武器ですね」
武器屋で武器欄から縄を選びみる。
〔白縄〕 2000
まさかの選択肢が一つしかないとは。まあ、買いますが。
縄を購入し次にナイフを選びみる。
〔カッターナイフ〕 500
〔普通のナイフ〕 1000
〔投げナイフ〕 1500
〔軍用ナイフ〕 2500
投げナイフは持っているし防具は、あるので高いものを買っても問題ないので軍用ナイフを購入する。
そのあと防具屋に入り防具欄から指輪をみる。
〔握力強化の指輪〕 500
〔腕力強化の指輪〕 500
〔蹴力強化の指輪〕 500
縄を扱う上で必要なのは腕力と握力だと思うので腕力強化の指輪と握力強化の指輪を買い此方は直ぐに装備する。
最後に道具屋に入り道具欄をみる。
〔回復薬〕 100
〔中回復薬〕 500
〔魔力回復薬〕 100
〔魔力中回復薬〕 500
〔木の矢〕 1000
一応保険として回復薬を10個と中回復薬を5個と木の矢を1個買う。
「さてと、初期のモンスター位なら平民の服でも問題なさそうですし縄は、中距離と近距離の武器だから問題ないでしょうから一狩り行きますか」
~移動中~
「此処からがダンジョンですか」
見渡す限りの草原に私は、いた。
「何人かプレイヤーは、居ますが剣や杖が多いですね。まあ、私には関係ありませんが」
そういってると早速ウサギのようなモンスターが攻撃してきた。
それをウサギに似たモンスターをかわす。
ぎりぎり耳が当たった。自分のHPゲージに変化なし。
そしてウサギを見るとモンスター名が出てきた。
「野ウサギですか」
そういって軍用ナイフを構える。
「まずは、ナイフ」
飛び掛かってきた野ウサギをかわしながら首筋をナイフで 攻撃する。すると野ウサギのHPが半分ほど消える。目の前にcriticalの表示が出たところから首が弱点のようだ。
「それなら簡単です」
そういって今度は、此方から突撃する。飛び掛かってきた 後で着地して一瞬止まった野ウサギの首筋にナイフを突き立てる。
「キュウウウウ」
HPバーが無くなり野ウサギは、ポリゴンとなって消えた 。
「さて、どんなものがドロップしたんでしょうかね」
すこしワクワクしつつドロップアイテムを見ると
〔技巧石〕
とあった。
いや、うれしいですけどね?始めてでウサギの肉とかかな ~って思ってたらどのモンスターでも低確率で出る技巧石って嬉しいけど、なんか、ね?
『五百万人のプレイヤーが全員ログインして一時間経過しました。イベントが発生します』
いきなりそんな声が響いたと思うと私は、転移して先程出 た始まりの街に居た。周りには色々な人達がいて皆いきなり転移した事に驚いていた。そこにアナウンスが響く。
『これよりイベント"主催者からの言葉"が発生いたします。
なおこのイベント中話す事は出来ませんので御注意ください 』
『やあ、諸君。私は、このゲームを作った空九里 修器だ 。
諸君には、重大発表がある。
たった今、このゲームはログアウト不能のゲームとなった。
ログアウトしたければボスを倒しゲームを進めなければならない。
だが安心してほしい。
別にデスゲームと言うわけでは、ない。
ただ怪我をするとリアルと同じ痛みがくるだけだ。
では、諸君。ゲー ムを楽のしんでくれたまえ』
『それでは、イベントを終了します。
イベント達成の賞品として〔技巧石〕が渡されました』
暫くは、誰もその場から動けないみたいですね。
まあ、受け入れずらいことを一方的に言われたのですから仕方ないでしょう。
「ふざけんな!」
どこかにいる男性が声をあげた。
そしてそれにつられるかのように罵倒や泣き声が辺りに響いた。
私は、そんなプレイヤー達の間を抜けて、再び平原に足を向ける。
はっきりいってうるさいのは、苦手です。
いつも一人で動いてましたからね。
そんな一人で平原に向かっている私に
「兄貴?」
「え?」
声がかかった。
白縄
レア度 1
atk +5
耐久値 100/100
文字通り白い縄
軍用ナイフ
レア度 1
atk +7
耐久値 100/100
軍隊で使われるナイフ
野ウサギ
野生のウサギ
初心者用の弱めのモンスター
攻撃手段は、飛び掛かりのみ