王都[ストラル].5
現在、私、バトラーはフードを深く被り王都のど真ん中を直進してギルドに向かっております。
「ポワァ」
フードの中、頭に青の小さいスライムを乗っけて。
「って、私何してるんでしょうかねぇ」
「ポワァ?」
「なんでもないですよ。ルドゥ」
「ポワァ」
頭の上に乗っているスライム、ルドゥが「そう」とでも言うような反応をしたあとくたぁとして頭の上に薄く広がる。
すると、少し冷たいプニプニとした感触が頭に広がり
「あ、気持ちいいですねぇ。これ」
「ポワァーーーー」
言うと嬉しそうにプルプル震えるルドゥ。
「にしても、こうなるとは思ってませんでしたねぇ」
私は、ルドゥの感触を感じながら昨日出来事を思い返した。
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~回想~
『条件.2をクリアしました』
アナウンスのような表示と共にバーが全て緑に染まり切ったグルドゥグスライムに変化が起き始めた。
「ポワァーーーーー」
茶色かった体から黒の粒子を散らしながら徐々に色が変わっていったのだ。そして、最後には泥のようだった体は完全に無くなり泉のように透き通った青になった。
「ポワァ」
唐突にグルドゥグスライムが声をあげた。すると
『テイムしますか?YES or NO』
「はい?」
思わず固まってしまった。私への怨念の塊でしょう?あなた。それなのにいいのか?って言いたいがまあ、いいです。この防御力は魅力ですしね。
『テイムに成功しました。名前を決めてください』
「名前ですか。んー」
今一、思い浮かばないのでモンスター名から抜き出すことにする。
「ルドゥ、っと」
『 承認しました。ルドゥのステータスを表示します。
名前 ルドゥ
〈2〉
HP 1000
MP 50
スライム (稀少種)
固有属性 巨大化 特殊防御
種族属性 吸収』
「フルーと比べるとどれだけHPがあるのかわかりますね。あの森の外に居たゴーレムやゴリラ達とどちらが上なんでしょう」
「ポワァ?」
いつの間にか小さくなったルドゥが頭の上に乗っていた。
「ああ、巨大化ということは先程までの姿が本当では無いということですか。良かった。此方が本当の姿で本当に良かった」
安心した。巨大化と表示されていてもし戦った時の姿が巨大化前だった可能性を考えたらどうしようかと思っていたのだ。本当に巨大化後で良かった。
「さて、クエストクリアの報酬も気になりますが、流石に疲れました」
とりあえず立ち止まり何かし忘れている事を探してもたいして無かった。
「王都に戻りますか」
「ポワァーーーー」
~回想終了~
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ドンッ!
「っと、すみません」
思い出しながら歩いていたので注意が散漫していたらしく人とぶつかってしまったようだ。
「すみませんニャ!でも、急いでいるから失礼するニャ!」
ぶつかったフードを被った小さな影が謝ってくる。というか
「ミミちゃん?」
「ニャ?」
知り合いだ。つい先日知り合ったばかりだが。
「あっ!鴉肉のお兄ちゃん!」
「か、鴉肉ですかぁ」
どうやら変な覚えかたされてしまったようだ。
「ちょっと助けてほしいニャ!」
「どうかしたんですか?」
「一先ず此方に来てニャ!」
「はいはい」
腕を引かれるままに裏路地に入る。
すると、ガラの悪い二人組の男性が来た。
「おい!いたか!?」
「見失ったッス!」
「何やってンだ!?あぁ!?」
「スンマセン!」
「もう、いい!あっち探すぞ!」
「へい!」
男達は、そのまま何処かへ走っていった。
「行ったみたいニャ?」
「ですねぇ」
恐る恐る路地から顔を覗かせ男達が行ったことを確認するとミミちゃんは安心したように息をついた。
「それで、どうしたんです?」
「待ってニャ。もう少しで家に着いたら教えるニャ。それまでついてきてくれるかニャ?」
「後で、また焼き鳥くれるなら」
「ありがとニャ!
~移動中~
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「ついたニャ!此所が私の家、[猫の右目]ニャ!」
約、五分後着いた家というより昔ながらの店の前でミミちゃんは自慢するように言った。
「ああ、家の一角が店になってるんですね」
「そうだニャ。早速入ってきてニャ」
ガララララ
「和風ですねぇ。お邪魔します」
「ようこそニャ!」
入って最初に見えたのは、まさに焼き鳥屋さんのような店内だった。
「ちょっと大切ニャ話にニャるから奥に来るニャ」
「はいはい」
お店の中を通って奥に入り直ぐに大きな部屋に出た。
「今、帰ったニャ!」
「お帰、り!?」
「あら?」
中に居たのは、ミミちゃんのお母さんのミナさんと犬耳の男性と男の子。そして、
「ミミから離れんかぁ!」
男性がいきなり脇にあった刀で斬りかかってきた。
「お父さん!?」
ミナさんが慌てて止めるのを聴かずそのまま、刀は私の頭にまるで剣道の面の様に向かい
「ポワァ!」
「んな!?」
ルドゥに刀身を喰われた。
「あー、ルドゥ?貴方、もしかして魔法か骨で作った武器じゃないと倒せないモンスターだったりします?」
「ポワァ」コクン
上を見ながら問うと刀に斬られたフードの間から出てきたルドゥが体を細く上に伸ばして頷いた。
そこに、呆然としていた男性が口を開く。
「クッ!?怪しい奴め!何をしに」
「お・と・う・さ・ん・?」
「来………た?」
そちらを見たら、般若が居た。間違えた。ミナさんが怒っていた。
「私の知り合いにいきなり何をしていやがるのでありましょうか?」
ミミちゃんが逃げるように私の背に隠れ男の子も慌ててミナさんの隣から高速で移動し私の後ろのミミちゃんに抱きついて、
「「(ガクガクブルブル)」」
二人で震え始めた。
「いや、それは、あの」
先程までの威勢は何処へやら。シドロモドロもいいところの慌てっぷりを見せるた男。
「チョォットコッチニキテクレヤガリマセンデショウカ?」
「…………………………はい」
「(怖い丁寧なのかそうでないのか解らない言葉ですねぇ)」
そんなことを思っている間にも襟を捕まれて男性は連れていかれた。その、光景に私は連れていかれる子牛を幻視した。
『ドナドナド~ナド~ナ( ´△`)ゞ』
「忘れましょう」
とりあえず私は何も見ていないという事にして、
「「(ガクガクブルブル)」」
「大丈夫ですよ~」
震えている二人を落ち着かせた。
スキル
ロープマイスターLv47 暗器v10 脚技Lv33 大声Lv30 雷魔法Lv62 風魔法Lv62 空間認識Lv31 テイマーL33 装備制限解除(数〈Lv変化なし〉
控え
酒職人Lv3 付加職人Lv3 縄職人Lv6 道具職人Lv17
テイムモンスター
属性説明
~通常属性~
通常種が所有する基本の七属性
例 火 水 雷
~固有属性~
変異種や希少種が所有する固有の属性
例 蒼炎 巨大化
~種族属性~
種族別でランクが一定値になると所有する属性
例 吸収




