乱入者達.4
時々、別視点有り
〔赤い木の実〕を飲み込みMPが全快になったのを見て立ち上がる。
「さて、ザウベルさん」
「ああ、行こうか」
「ええ、さっさと終わらせましょう」
「しかり。もう、十二時を廻る」
「おや、そんな時間ですか」
私は、〔投げナイフ〕を二つ取りだあ歩き出す。
隣では、ザウベルさんが杖を構えている。
「頑張ってくださいね」
「語るに及ばず。貴様こそな」
「もちろん」
そして、私達は動き出す。
「 【火輪】【水鞭】【雷槍】【風刃】【土矛】【氷雨】【闇球】【光弾】 」
背後に幾つもの魔法が一斉に展開されたのを感知しながら私は、一直線に死神に向かった。
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~エレナside~
「クッ」
曲が途切れ遅くなったは死神の鎌を両手剣で防ぐ。しかし、剣で防ぐ場所を間違え鎌の先が此方の顔に向かってきた。それを、慌てて顔を引いて避ける。そのせいで、剣の抑えが緩くなり
「なに!?」
死神に剣を弾き飛ばされた。
「クカカカカカ!」
そして、死神が鎌を振り上げ
「カッ!?」
横から飛んできた幾重ものナイフによって木に縫い付けられた。
~side out~
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「ふむ。なかなか、使いやすいですねぇ」
木に縫い付けられた死神を見ながら私は、新しいスキル《暗器》の効果を評価した。
エクストラスキル《暗器》
この、スキルの効果は大きく分けて二つ。
一つは、合成した《投擲》と《隠密》に元々あった効果。
そして、もう一つが小型の武器使用時限定での"critical"率と武器の特殊効果(毒、麻痺など)発動率の向上(Lvに依存)。
特殊効果の所がいかにも暗器らしい。
「っと。こんなことを考えている場合では、ありませんでしたねぇ」
「グガガガガガガ!!!!」
死神が暴れ、拘束を外そうとする。
「あまり長いこと拘束することは、出来そうにないですねぇ。すみませんが下がってください」
武器を弾き飛ばされたエレナさんにそう言う。
「しかし!」
「助けて貰った手前いいずらいですが、ここにいて無様に足を引っ張りますか?彼方のあの人に不様を晒す気ですか?」
「っ!」
「あの人は、少しの間と言ってましたね。なら」
ビュッ
「おっと」
突如、二本の槍が頬を掠めた。といっても当たらないことは、わかっていたが。
「………エレナを苛めるな」
一本は、アイさん。
「フフフ。いい主だ」
もう一本は、獣の相手をしつつもこちらを見ているあの人、ラウルさんだ。
「失礼致しました。エレナさん」
頭をエレナさんに下げる。
それに、はっとしたように我を取り戻した彼女は慌てていった。
「い、いや。私も悪かった。頭をあげてくれ」
頭をあげてエレナさんを見る。
「私は、下がる。頑張ってくれ」
「了承致します」
下がるエレナさんを見ながら私は、ナイフを二つクロスさせ頭の上を防ぐ。
ガキィ!
そこに、死神の鎌が激突する。
「さて、」
鎌を弾き振り向き様に二発攻撃を通す。
「さっさと終わらせましょうかねぇ」
「グガガガガガガ!!!!」
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~アイside~
「アイ。心配をかけた」
此方に下がってきたエレナが言った。
「………大丈夫?」
「大丈夫だ。しかし、彼には悪いことをした」
「………バトラー?」
「ああ。彼は、言葉はキツかったが私のために言ってくれていた。
だから、アイ」
「………なに?」
「修行を手伝ってくれ。彼に二度とあんなことを言われないために。私が二度と無様をラウル卿に晒さないために」
「………ん!」
~side out~
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「グッガァ!!」
「まずは、その鬱陶しい鎌をどうにかしますかねぇ」
そう言って私は、再び襲ってきた死神の鎌を受け止める。そのままナイフを滑らせ鎌の刄と棒の接合部分に当てる。そして、
「《大声》『喝ッッッッ!!』」
近距離での《大声》をぶつける。そこで、鎌に当てているナイフに力を入れる。すると、鎌がするりと死神の手を抜けて飛んでいった。
「おや、思ったよりも軽かったですねぇ!【震脚】」
《大声》での拘束が解ける前に更に別の拘束を仕掛ける。
「行きますよ?【疾風迅雷】」
体勢を崩した死神の首辺りに一撃。"critical"が出るがHPは、一割の半分を減らせたか減らせてないかしか下がらなかった。
「カカカカカ!」
死神が『その程度では倒せないぞ?』とばかりに笑ったように感じた。だから、言う。
「一撃で足りないのなら」
壊れた〔投げナイフ〕を仕舞い新しい〔投げナイフ〕を取り出して言う。
「何十、何百、当てればいいだけの事です」
連撃。ナイフを壊しながら死神の首に連続で切りつける。時に、脚で地面を揺らし体勢を崩し、時に、至近で声を発して動きを止めながら、青い残光を残す斬撃を目の前の敵に叩き込む。
しかし、問題があった。
「(ザウベルさんとの闘争で減ったナイフの残数で削り切れるのかわかりませんねぇ)」
基本的にナイフは、消耗品なのだ。投擲すれば無くなり、【疾風迅雷】の使用時は一振りしただけで壊れる。
どっかの孤高の浮き雲の風紀委員長の未来版の指輪みたいだ。
「(それに、残数が分かりませんから此方も確実に"critical"を狙うために首に集中するしかないのですが、バレたみたいでガードが入るようになってきてます)」
骨の腕によるガードが斬撃を受ける事が増えてきた。一様動きは、逐一止めているが少しずつ腕が上がり首を完璧に守りつつある。
「(面倒ですねぇ)」
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それから、数分後。
ついに、
スカッ
「ッ!」
ナイフの残数が切れた。咄嗟に外した腕の勢いを利用した廻し蹴りを死神に叩き込み間を作る。
「(あと、一割程。満腹度は、充分にある。HPも問題なし。問題は、MPですねぇ。無手の上に魔法も限られるとは。いやはや、困りますねぇ)」
私がこんなことを考えている一方、HPが一割に減った死神の相貌に変化が起きていた。
今まで空虚だった目の辺りに紅い光が爛々と浮かび上がったのだ。
さらに、
キュオオォォォオオ
口の辺りからも紅い光が漏れてきて
ピュォン!
紅い極太の光線が吐き出された。
「チッ!」
咄嗟にかわすが僅かに掠る。
それだけで、七割削られた。
それを見て思ったのは、
「(そういえば、防御も問題ありでした)」
的外れというかなんと言うか。まあ、焦るよりもましではありますが・・・。
「さて、そろそろさっき打った布石が落ちてくる頃ですが」
再び口の辺りに紅い光が漏れてきた。
また、あの極太の光線を吐き出そうとしているのだ。
「計算通りに落ちてくれるといいのですけどねぇ!」
そして、そこからは刹那の出来事だった。
まず私が姿勢を低くして真っ正面から死神に突っ込んだ。
死神は、姿勢を低くした私に当てようと頭を下げようとする。
すぐに私は、【跳躍】を使い一気に下から上に移動する。
死神は、下げようと力を入れてしまった頭を上げようとして僅かな拮抗が起き頭が止まる。
その、僅かな間に私は布石を、落ちてきた死神の鎌を掴み防御もなにもされていない無防備な首を、
ヒュパン
蒼電の残光と共に一閃した。




