表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRMMOで拘束使い  作者: 因幡の灰兎
弐章 親友と逃走と鎌鼬
26/90

魔法と速度の戦闘.1(別視点)

修学旅行から帰ってきました。

海外は携帯が使えなくて不便ですねぇ。

~アイside~


……………次元が違う。


「凄い凄い凄い!これが闘争ですよ!モンスターやボスやあのプレーヤー達とのただの喧嘩の延長線上や蹂躙みたいな戦闘じゃない!技も!術も!全力全開!全てが出せる!これこそが闘争!私は、これがしたかった!これをしたくて此処にきた!もっともっともっと!欲を解放させてくださいよ!」


木々が薙ぎ倒された中で青い髪を揺らしながら縄を体の周りに漂わせながらバトラーが声をあげる。


「フフフ。お前も私もただ戦いたかっただけなのかもしれないな。だからお前は逃げる事をすぐにやめたのかもしれない。だから私はあんなすぐにキレたのかもしれない。だが今となってそんな過去の事は、至極どうでもいい。折角なのだ。この楽しみに溢れた闘争をまだまだ続けようじゃないか!」


幾重ものナイフが刺さった木々の中で銀の髪を靡かせながら杖を掲げながらザウベルが叫ぶ。


「【疾風迅雷】!バリエス発動!」


「【魔導之衣】!嫉妬レヴィアタン発動!」


蒼い雷と風を纏い黒い煙を発生させたバトラーと銀の衣を纏い濁った桃色の煙を発生させたザウベルが笑いながら向かい合う。

それを見ながらほんの数十分前から始まった闘争を思い返した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~回想~

先に動いたのは、意外にもキレたザウベルではなくバトラーの方だった。


「まずは、召喚獣から倒しますよ。フルー」


「コン!」


恐らく《脚技》か《脚力強化》による素早い動きでバリエス達に向かっていく。


「【白熱塔ハクネツトウ】」


それに対しバリエスは、白い火柱のような魔法を放つ。それをバトラーとフルーは、左右に別れてかわしバトラーはミズチと、狐はハクアと対面した。どうやら、先に召喚獣を倒すつもりのようだ。


「グルァ!」「ゴォン!」


この世界で狐は、始めてみたけどどうやらモンスターではなかなか素早い部類に入るみたいで犬よりも素早く動きまわり混乱させながらヒット&ウェイを繰り返している。


それに対して犬は、素早さで負けている分を攻撃で補うように力強いカウンター気味の攻撃をしている。


狐が攻撃。犬が防御。そんな形で暫く二匹は戦い続けた。


「こりゃ、長引くと狐が体力切れで負けるぞ」


ユサが隣から話し掛けてくる。確かにあのまま戦えば狐は負ける。あのまま戦えば。


「コォン!」


攻撃が変わった。体当たりや足での攻撃から素早く離脱というパターンから牙での噛み付きでの犬と同じような力強い攻撃に変えてきた。


「グルァ!」


それに対し犬はカウンターをやめオレンジ色の火の玉を飛ばして行動範囲を限定させ確実に攻撃を当てること狙っていた。


「良い戦いしてんな」


「………うん」


一進一退。まるで達人同士の勝負のようだ。


「凄いな」


「………エレナもそう思う?」


「いや、確かにそちらも凄い戦いをしているのだが」


エレナは、犬と狐の戦いでは無い方を指差し


「あちらはもっと凄いぞ」


バトラーと蛇&ザウベルの戦いを見ながらいった。


「ジュラアアアァァァ!!」


「よっ」


バトラーは、蛇が噛みつこうとしたのを横に少し動くだけでかわしナイフで切りつける前に


「【火輪ヒノワ】【水鞭ミズムチ】【雷槍ライソウ】【風刃カザマ】【土矛ツチホコ】【氷雨ヒョウ】【闇球ヤミダマ】【光弾コウダン】」


後ろからチャクラムのような火のリング、右からは水の鞭、正面から雷の槍、左から風の刃、下からは土の矛、上からは広範囲の氷の雨がバトラーに向かっていく。そして、逃げ道を塞ぐように闇の球と光の弾が飛んでいく。


「チッ」


切りつけるのを諦めたバトラーは少し屈む。そして


「っ!?」


消えた。


「どこへいった!?」


「………あっ、上」


先に見つけた私の声に続きエレナも顔をあげる。木よりも上にバトラーは、無傷でいた。それを見ておもわずエレナに声を掛ける。


「………エレナ。バトラーは、さっきからあんなことしてるの?」


横のエレナを見ると驚きに満ちた顔のエレナがいた。どうやらさっきからあんな避けかたはしていないらしい。


「馬鹿な!?一番攻撃が弱い上を選んだのは、わかる。だが、そう簡単に一撃も当たらずに出来るものではないはずだ!」


エレナが声をあげた。

それにいままで黙ってみていたラウル卿が口を開いた。


「恐らくバトラーは、落ちてくる雨の間を通ったのだろう。【氷雨】は、範囲を選べるが数は一定だ。広げれば広げるほど一粒一粒の等間隔が広がる」


「しかし、それでもああも簡単に通れるものなのではっ!」


「エレナ。卿の目の前にその疑問の答えがあるだろう。確かに簡単にいくものではない。だが魔術師が冷静ならばもう少し範囲を狭めて一撃も当たらずに避けることは不可能な範囲にしただろう。しかし、冷静さを欠いた分、必要以上に範囲を広げてしまった。故にバトラーが通るだける隙間が出来てしまったということだ。だが、それを差し引いてもあの場面で周りを把握し避ける事には、それ相応の実力が要求される。バトラーはそれを遂げるだけの実力があると言うことだ」


「っ!」


エレナは、空中からザウベルに向かってナイフを投擲するバトラーを睨むように見ていた。私も彼をみながら思った。たぶんエレナは、自分が彼のようにあのような魔法で囲まれたとき無傷でいることが来ない事を理解しているんだと思う。でもそれは、私も同じ。だから


「………エレナ」


「なんだ!」


「帰ったら修業」


「言われなくともする!」


「一緒にしよ?」


「は?」


普段、私達は各自で修行をしている。なのに、いきなり私が「一緒に」なんていったので驚いたのだろう。それに対してバトラーを指差して私は、言う。


「悔しかった?」


「ッ!」


「私は、あんな場面の防御を『回避』で実行出来ない。だから私に合った防御を、『耐性』を強める。できる限りあれと同じ結果になるように」


そこで一度言葉を切ってエレナを見る。エレナもこちらを見ている。


「エレナも自分に合った防御を見つけてるよね?だったら羨むのも妬むのも良いけどそれで終わるのは、勿体無いよ」


私の話を聞いたあと、エレナは大きく息を吸って吐いた。


「ああ、一緒に修業しようか。ありがとう。アイ」


「どういたしまして」


私とエレナは、笑い合った。


「それにしても」


そんなときバトラーとザウベルの戦いを見ながらいったラウル卿の呟きが耳に届く。


「我もバトラーと戦いたいな」


それを聞いたエレナは、ラウル卿第一のエレナは、さっき以上の睨みをバトラーに向けた。悔しさとは別の恋する乙女特有の嫉妬という強烈な殺気を含んだ睨み。それを受けて着地を失敗しそうになっていたバトラーに私は同情を贈った。

別視点なのでスキルは無しです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ