王都[ストラル].2
~ギルド本部~
明朝のギルドに一人の世外人と黒い子狐が入ってくる。
「やっと着きましたね。此処がギルドですか」
世外人ことバトラーは、ギルドの内装を見渡しながらフロントのような所に向かっていく。フロントには、秀麗な美人の受付嬢がいた。
「すみません」
「はい。なんでしょう?」
「ギルドの登録に来たのですが。あ、あとこれも」
先ほど渡された印鑑のついたサインつき写真を渡す。
「わかりました。此方を」
渡されたのは、一枚の紙。紙には、
名前
メイン
サブ
スタイル 戦闘or生産or両方
スキル
称号
と書いてあった。
「此方を元にギルドカードを作製します。名前とスタイルだけでいいのですのでご記入ください。残りは、自動的に登録されますので」
「質問してもいいですか?」
「はい。どうぞ」
「スタイルとは?」
「スタイルは、その方が戦闘系統か生産系統かはたまた両方かをわけるものです。そして、分けたものでそれぞれサービスをさせていただいております。
戦闘ならば回復アイテムの二割引と武器や防具の販売です。武器や防具は、その方のランクによって強いものが購入できるようになっております。
生産ならば素材アイテムの二割引と依頼の発注が出来るようになっております。依頼を発注する場合、成功報酬は発注した方が決定できます。
両方ならば回復アイテムと素材アイテムの両方が二割引になります。
これらのサービスは、サービス時にギルドカードを見せていただければ受けることができます」
「ランク?」
「ランクは、E~Sまであります。これは、受けられる依頼の上限でランクEの人はランクEの依頼しか受けられませんがランクSの人はランクE~S全ての依頼を受けられます」
「成る程。では、ギルドカードを見せるときにスキルなどの秘密にしたいことは隠せるのですか?」
「見せたくない所の上を指で押しながら右から左に擦ってくだされば見えなくなります。見たい時は、逆に左から右に擦ってくだされば見えるようになります」
「では、最後に。称号とはなんですか?」
「称号は、特定の行動をした場合に獲得できるものです。称号によっては、特殊な効果を発揮する物もありますので是非とも獲得出来るように頑張ってくださいませ」
「有難うございます」
「いえ。仕事ですので」
そのあと、紙に
名前 バトラー
スタイル 両方
と記入すると、他の項目にも次々と文字が浮かび上がり定着した。
「それでは、ギルドカードを作製しますが少々時間がかかります。売店などを周りながらお待ちください」
そういって紙と写真をもってフロントの奥に受付嬢は、入っていった。
「さて、時間がかかるようですし折角なので言われた通り売店でも見に行きますか」
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『バトラー様。バトラー様。至急フロントまでお越しください』
先程の受付嬢の声がアナウンスされる。
「おや、呼ばれましたか。それでは、いい買い物をさせていただきました」
「いやいや。此方こそいい商売させていただきやした。またのご来店を~」
売店では、かなり欲しいものがいくつか売ってあった。
そのなかで私は、
酒製作セット
瓢箪×1000
付加セット
縄製作セット
爆薬×50
大樽×10
を買った。
酒製作セットは、酒を作るのに使う道具で何回でも使える。瓢箪は、作った酒を入れるためのもので使い捨て。付加セットは、物に付加するときに使うもののセットで何回でも使える。縄製作セットは、縄系統のものを作るのに使うセットで何回でも使える。爆薬は、消費アイテムでそのままでも使えるが樽などに複数積めると爆発時の威力と範囲が上がる
とそんな事を考えているとフロントについた。
「こちらがギルドカードになります。無くさないようお気をつけください」
渡されたカードには、表の右上に私の写真が張ってある。そして、
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名前 バトラー
メイン 縄
サブ ナイフ
スタイル E
スキル
ロープマイスター 隠密 投擲 脚技 大声 雷魔法 風魔法 空間認識 テイマー 装備制限解除(数〈Lv変化なし〉酒職人 付加職人 縄職人 道具職人
称号
孤高 虐殺 拘束王 首狩神 嫌われ者の友達
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といった感じに記してあった。どうやら、ギルドカードのスキル項目にLvは出ないようだ。それにしても、称号の名称が凄い。強そうというより怖い。まあ、名前とスタイル以外の項目は人に見せるつもりは、無いのであまり関係ないが。そうして考えていると
『ステータスに〈ギルドカード〉と〈チャット〉を追加しました』
いきなり頭のなかで声が響いた。
「どうかしましたか?」
「いえ、有難うございました」
「仕事ですので。依頼を受けたい時は、売店の隣にある掲示板に張ってある依頼書を私のところに持ってきていただければ受けることができます。早速、受けますか?」
「いえ。それよりも空腹ですので、何処かで朝食にしようかと思っています。依頼は、そのあと受けようかと」
「なら、もうすぐ食堂が開くので食べに行ってみては、いかがでしょう。食堂は、売店の反対側にあります」
「そうなんですか。それならそうしましょうか」
食堂に向かうと何人かプレーヤーが居たが皆食べることに夢中のようだった。
「これなら、味も期待できそうですね」
「コン?」
「おや、起きました?フルー」
「コン!」
どうやら、寝ていたフルーも美味しそうな匂いで起きたようです。そして、食堂につくと色々な料理欄が並んでいた。
「ん?この、食材持ち込みアリってなんでしょう?聞いてみますか。すみません」
「はいよ!何にする?」
「いえ、聞きたいことが有るんですが食材持ち込みアリってなんです?」
「食材を持ってきてくれたらその食材で料理をするってサービスだよ」
「成る程。なら、この肉で料理してくれませんか?この子の分もお願いします。料理は、ステーキで」
「はいよ!ってこれ、〔妖狐の肉〕じゃないか!腕がなるね!そこらの席に座って待ってな!」
「はい」
「コン!」
待っている間、静かにしていると周りのプレーヤーの会話が聞こえてきた。
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「なあ、昨日の昼っ頃にでたランク無制限の依頼あったじゃん。『創造主』と『炎天姫』の最強夫婦が出したヤツ」
「ん?ああ、蒼い髪に片目青のプレーヤーを探してるってヤツか?」
「そうそう。報酬が素材持ち込みの防具製作でしかも手数料タダ!」
「マジで!『創造主』って生産組のトップでもうじきランクAになるって噂じゃん!そいつの作る防具って事は、最高級の防具って事だろ?欲しいわ~」
「でも、攻略組の終夜組とかリンドウも動いてるらしいから俺らに手は、出せねぇな。下手したらもう見つかってるかもしれねぇ」
「俺は、軍隊も動いてるって聞いたぜ?」
「マジか!じゃあ何処が見つけるか賭けねぇか?」
「やってもいいけど結果わかんなくね?」
「そっか。じゃあ賭けるか!」
「をいwww」
「冗談だよ冗談」
「「アッハッハッハッハ」」
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「これは、不味いことになりましたねぇ」
恐らく探しているのは、私だと思われる。そして、依頼を出したのは恐らく親友と嫁さんだ。なんせ、リアルでも家のお抱えの人達を動かして私を探していたことがあったのでほぼ間違い無いだろう。
そして、攻略組の人々が私を探している。どうやら、私が目的のプレーヤーだと思われているらしい。なんせ、さっきから此方を意識している人達が三人ほどいる。今、きいた攻略組の数と一致するので恐らくその終夜組とリンドウと軍隊の三組のそれぞれのメンバーだと思われる。
「でも、今はそんなことより」
「はい!ステーキお待ち!」
「久々の肉料理といきますかね」
「コン!」
スキル
ロープマイスターLv40 隠密Lv52 投擲Lv44 脚技Lv22 大声 Lv22 雷魔法Lv59 風魔法Lv60 空間認識Lv14 テイマーLv24 装備制限解除(数〈Lv変化なし〉
控え
酒職人Lv1 付加職人Lv1 縄職人Lv6 道具職人Lv15
孤高
半年以上フレンド無しで一度も死なないで戦い続けた証
効果 ソロ時 attack & defence & speed UP(大)
虐殺
一人で一時間以内に百体以上を倒した証
拘束王
五百体以上のモンスターを拘束した証
拘束時間 UP(大)
首狩神
千体以上のモンスターの止めを首への斬撃で成した証
首への斬撃時 attack UP(極)
嫌われ者の友達
称号〈嫌われ者〉をもったモンスターをペットにした証




