7.いきなりのシリアスモード。
王様おっさん説がいよいよ高まり、私がまたも吐血しそうになったその時。
『キャー、誰かー!!』
そんな叫びがお城に響く。
「にゃ!? にゃににゃに!?」
突然の叫び声に私は吃驚して周りを見渡す。
思わず声を上げましたが、相変わらず舌っ足らずなのはスルーしてください。
「何事だぎゃ!?」
「ただ事ではないにょろ?」
レオンや二ールもその声に驚いたみたいだったけど、その可愛い顔をきりっとさせて警戒するように周りをきょろきょろとした。
警戒するぷに達の姿にちょっとキュン。
っと、そんな胸キュンしている場合じゃない! いったい何事!?
パニクる私はこの一見メルヘンなコロボックルの世界でも争い事とか不穏な事が起こるのかと不安になった。
だって、やっぱりこの二人のぷにの格好からして、近衛兵みたいなもんなんだろう。玩具の様に見えるそれは本物なのだろう。何かあればそれを使って戦ったりするのだろう。
願わくば、私はそれが最初の考えどおり玩具である事を望んでならない……。
私がそんな事を考えている間も、城内は騒然として、レオンや二ールも今にも飛び出さんばかりだ。
そして、実際に二人は飛び出した。
「曲者かもしれないぎゃ!」
「ちょっと様子を見てくるにょ!」
「え? ちょっ――」
私の静止の言葉も待たずに走り去ってしまう。
ぷにぷにと言う効果音がしそうな彼らの走りを眺めながら、その場にぽつんと取り残される私。
だが、シリアスモードに突入していた私の視線は、とある一点へと注がれる事になった。
― いきなりのシリアスモード ―
《どうやら曲者が現れたようです》
飼い猫のちぃちゃんがが無事出産を終えたので、執筆再開です。
とは言っても、暫くは様子を見るので遅いかもです。




