2.気がつけば自分の体がぷにぷにになっていたよ。
目も開けられないほどの光に包まれ暫く、ようやく光は治まったようで、私はゆっくりと目を開けた。
すると目の前には色とりどりの花々が咲き誇り、手入れの行き届いた木々が存在した。
それが見渡す限りに広がっているのだから、広大な庭園と呼ぶ事ができるだろう。それはもう非の打ち所が無いくらいの見事な庭園。花や木々はもちろんの事、転がる石にまで気を掛けているのではと思うほど、全てが絶妙な配置なのだ。
一体、手入れにどれほどの人手と手間と金がかかっているのか、気になるところである。
でも、そうは思っても、その花々の見事な咲きっぷりに、私は感嘆と賞賛の声を上げ、花に手を伸ばした。
「うわー、きれーでしゅ」
…………ん?
「にゃんで赤ちゃん言葉にゃの? ほぇっ!?」
不思議な事に舌が上手く回らずに、拙い言葉使いになってしまう。
思わずバッと自分の口を押さえてみて驚いた。
なんと自分の手がちっちゃいのだ。それもなんかぷにぷにしている。
「にゃ、にゃんちゃこりゃ~~!!(※なんじゃこりゃ)」
庭園内に私の絶叫がこだまする。
それはもうパニックであった。なんと手だけではなく全身が縮み、そしてぷにぷにしていたのだから。
私はムンクの叫びよろしく、両手を頬に当てふにふにとその感触を確かめた。
「あ、でもにゃにこれ、きもち~~」
この世に生を受けて初めてのその感触。
嗚呼、なんかこれ癒し系じゃね? 特に頬っぺたの感触は意識とぶって!
私はそのあまりの心地よさに、その手を離す事ができなかった。
― 気がつけば自分の体がぷにぷにになっていたよ ―
≪とりあえず感触を楽しもう≫
ビバぷにぷに!
次回はぷにぷにな住人達が!? こうご期待!