どうするん
ゴゴゴゴ……!!
子ども
「ひっ……!」
ユズハラ
「うわっ、ほんまに来た!!」
巨大な岩が、 子どもの真上へ落ちていく。
ジンヤの視界に、 未来が流れ込む。
潰れる瓦礫。
血。
泣き叫ぶ声。
——間に合わない。
ジンヤ
「っ……!」
ユズハラ
「どうするん!?」
ジンヤ
「未来通りなら、 あと三秒で潰れる!!」
ユズハラ
「最悪やん!!」
崩落は止まらない。
逃げ道もない。
その瞬間。
ユズハラの肩で、 モフリオンが震えた。
モフリオン
「もふっ!!」
ユズハラ
「ん?」
モフリオンが、 小さな前足で横を指す。
崩れた柱の隙間。
ギリギリ、 一人通れる穴。
ユズハラ
「ジンヤはん!! あそこ!!」
ジンヤ
「——チッ!」
考えるより早く、 ジンヤが動く。
子どもへ飛び込む。
ドゴォンッ!!
落石が始まる。
ジンヤ
「走れガキ!!」
子ども
「う、うわぁぁ!!」
ジンヤは子どもを抱え、 無理やり穴へ投げ込んだ。
ユズハラ
「こっちや!!」
子どもは転がるように避難する。
だが。
次の瞬間。
巨大な岩が、 ジンヤの真上へ落ちた。
ユズハラ
「ジンヤはん!!」
避けられない。
——はずだった。
ジンヤ
「……見えてんだよ」
ジンヤは崩れる岩へ、 自分から踏み込む。
ユズハラ
「は!?」
落下の瞬間を、 ギリギリでずらす。
岩が肩を掠める。
鮮血。
それでも。
ジンヤは片腕で岩を押し、 子ども側へ倒れないよう支えていた。
ジンヤ
「……っ、 さっさと行け!!」
ユズハラ
「でも——」
ジンヤ
「早くしろ!!」
ユズハラは子どもの手を掴む。
走る。
背後で、 轟音が響いた。
外へ飛び出した瞬間。
ズドォォンッ!!
遺跡の一部が崩れ落ちた。
静寂。
土煙。
子どもは泣きながら無事だった。
だが。
ユズハラ
「……ジンヤ?」
返事がない。
その時。
瓦礫の奥から、 面倒くさそうな声がした。
ジンヤ
「……革ジャン終わった」
ユズハラ
「そこ!?」




