ロルルル
ポロル
「もっと……もっと見たいロル……!」
ふわふわとした体が、不安定に揺れる。
ディジル
「おい、ポロル!」
思わず腕を伸ばす。
その瞬間──
ポロルのすぐそばへ踏み込んだ。
ディジル
「……っ!」
胸の奥が、ざわりと揺れる。
ディジル
「なんだこれ……イラつく……!」
イネリア
「ポロル、大丈夫だべ!?」
駆け寄る。
その一歩で、空気が変わる。
イネリア
「……なんか……不安だべ……」
フワンも一歩、踏み出す。
フワン
「落ち着いてください──」
言葉とは裏腹に、指先がわずかに震える。
フワン
「……落ち着きませんね」
みちる
「みんな……?」
ポロル
「ロルル……っ!」
ディジル
「くそ……なんだこれ……!」
イネリア
「やだ……やだべ……!」
フワン
「これは……危険です……」
感情が、膨らんでいく。
みちるは、思わずノクシアにしがみつく。
みちる
「おばあちゃん! ど、どうしよう!」
ノクシアは、静かに息をつく。
ノクシア
「……やれやれ」
懐から、別の小瓶を取り出す。
ノクシア
「打ち消しの薬はあるがねぇ」
みちる
「ほんと!?」
ノクシア
「ただし──」
ノクシア
「しばらく、やる気がなくなる」
ディジル
「今でも十分やばいだろ……!」
ノクシア
「まぁ、放っておいてもそのうち収まるさ」
ノクシアは周囲を見回す。
ポロル、ディジル、イネリア、フワン。
それぞれ違う感情に飲まれている。
ノクシア
「……なら」
ちらりと、後ろを見る。
コッチャンとアマリュウ。
ノクシア
「そこの二人」
コッチャン
「はいだぱん☆」
アマリュウ
「……なんだ」
ノクシア
「少しの間、面倒を見ておくれ」
コッチャンは、びしっと親指を立てる。
コッチャン
「俺ぴっぴに任せろぽん☆」
アマリュウ
(……こいつと?……)
その間にも──
ポロル
「ロルルル……っ!」
ディジル
「イラつく……!」
イネリア
「やだべ……やだべ……!」
フワン
「……深呼吸を……」
コッチャンは大きく腕を広げる。
コッチャン
「はいはいみんな〜☆ 集まるぴん〜☆」
ディジル
「誰が行くか……!」
しかし、ふらつく。
イネリア
「……なんか……つらいだべ……」
コッチャン
「よしよしだぷん〜☆」
なぜか、自然と集まり始める。
アマリュウはため息をつきながらも、前に出る。
アマリュウ
「……仕方あるまい」
アマリュウ
「これ以上広がると面倒だ」
みちる
「……ほんとに大丈夫かな」
ノクシアは小さく笑う。
ノクシア
「大丈夫さねぇ」
ノクシア
「今のうちに済ませるよ」
みちるを見る。
ノクシア
「手伝えるかい」
みちる
「……うん!」
モフリオン
「もふ!」
ノクシアはうなずき、再び花へと向き直る。
ノクシア
「いいかい。近づきすぎるんじゃない」
みちる
「うん……!」
その後ろで──
コッチャン
「はいお昼寝の時間だぺ〜ん☆」
ディジル
「寝れるかよ……!」
イネリア
「……ちょっとだけなら……」
フワン
「……横になります……」
ポロル
「ロルル……」
アマリュウ
「……保育園かここは」
霧の奥で、にぎやかな混乱が続く中。
ノクシアは、静かに花へと手を伸ばした。




