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第93章:修行の成果

翌日。

日の光がドラゴニア王国の都を包み込む頃、サシャたちの姿は、旅立つ者で賑わう東門に立っていた。

街の通りからは、人々のざわめきが波のように押し寄せ、何やら新しい話題で持ちきりのようだった。


「国名を新生ドラゴニア王国に改名するってさ」


「まぁ、龍心会というと、なんかのサークルみたいだもんな」


「龍心会の旗をそのまま国旗にするらしいよ」

彼らは口々に、昨日の出来事、すなわち新しい国名と龍心会の動向について語り合っていた。

その声は、驚きと好奇、そして若干の困惑が入り混じったものだった。


「いよいよ、本格的に国を変えていくつもりのようだな」

リュウは、通りを行き交う人々の様子を、厳しい眼差しでじっと見つめていた。


「まさか、こんなことになるなんてね」

サシャは、変わりゆく街の様子を眺めながら、小さな声で言葉を漏らした。

ちなみに、トルティヤは「歩くのは骨が折れる」という理由で、すでにサシャの精神世界へと引っ込んでいた。


「他の街もこうなっているのかな?」

アリアは、純粋な疑問を抱いたように、小さく首を傾げた。


「ま、それも確かめる必要があるし、まずはカベルタウンに行こう!」

サシャは、前方に視線を向け、決意を込めた明るい声で提案した。


「ちなみに、カベルタウンはここからずっと東だ。高原と山道を通っていくみたいだ」

リュウは、広げた地図でカベルタウンの位置と、そこに至るまでの高原や山道が連なるルートを慎重に確認した。


「変わったモンスターとかいるかなぁ」

アリアは、新しい場所への探索に胸を躍らせるかのように、どこか楽しげな表情を浮かべていた。


「行こう!」

サシャの元気な号令と共に、三人は一路東へと歩き出した。


彼らは平穏な平地を抜け、やがて視界が開けた高原へと足を踏み入れた。

なだらかな丘が続く道を二時間ほど歩いたその時、突如として高原の草むらから、一匹のモンスターが唸り声を上げて飛び出してきた。


「ガルルルル!」

それは、体長2メートルにもなる巨大なモンスターだった。

白い毛並みと燃えるような赤い(たてがみ)を持ち、その口からは恐ろしいほど鋭い牙が剥き出しになっていた。

爪はまるで巨大なナイフのように鋭く、まともに受けたらひとたまりもなさそうだった。


「モンスターだ!」

サシャは、予期せぬ遭遇に思わず声を上げた。

その突如の襲撃にわずかに息を呑みながらも、素早く双剣を構え、戦闘態勢に入った。


「あれはバンタラス!肉食の凶暴なモンスターだよぉ」

アリアは、既に弓を構えながら、そのモンスターの名を口にした。


「縄張りだったのか?」

リュウは、バンタラスの行動からその意図を推測しながら、背中に携えた刀を音もなく引き抜いた。


「ガルルゥ!!!」

バンタラスは、地響きを立てるような唸り声をあげると、真っ直ぐにサシャ目掛けて飛び掛かってきた。


「(避けられる!)」

しかし、サシャは迫る巨体に臆することなく、最小限の動きでバンタラスの猛攻を紙一重で回避した。

そして、回避の流れそのままに、研ぎ澄まされた双剣を流れるように振るった。


「ザシュ!!」

確かな手ごたえと共に、バンタラスの肉が切り裂かれる感触が手に伝わった。


「(よし!できた!)」

サシャは、自らの成長を感じながら、確かな手ごたえを胸に刻んでいた。


「ガルルゥ!」

しかし、バンタラスは傷を負ってもなお怯むことなく、獲物を変えるように、今度はアリア目掛けて再び飛び掛かってきた。


「えいっ!!」

それに対して、アリアは冷静に、狙いを定めた一本の矢をバンタラスの足元へと放った。

その矢は、単なる矢ではなく、先端が螺旋状になった特殊な形状をしており、地面に突き刺さると同時に、バンタラスの足元に小さく爆ぜるような衝撃を与えた。


「ギャウォォォ!」

バンタラスは、アリアの予期せぬ反撃に体勢を崩し、苦悶の唸り声をあげながら地面を転がった。

次の瞬間、バンタラスが体勢を崩したその隙を逃さず、リュウが既に刀を構え、眼前に迫っていた。


「荒覇吐流奥義・剛鬼(ごうき)!」

リュウの渾身の一撃が炸裂した。


「ギャウウゥン!」

その一刀は、バンタラスの胴体を深々と切り裂いた。

そして、バンタラスは短い痙攣の後、その場で絶命した。


「よし…!」

サシャたちは、連携による淀みない動きで、一匹目のバンタラスを軽々と撃破した。

しかし…


「ガルルル…」

血の匂いに誘われたのか、あるいは仲間の死に復讐を誓ったのか、さらに三匹のバンタラスが、低い唸り声をあげながら、草原の奥からゆっくりと姿を現し、警戒するようにこちらへ近づいてくる。


「まだいるようだね…」

サシャは、新たな脅威の出現に、思わず息を呑んだ。


「だが今の俺たちなら大丈夫だ」

リュウは、襲い来るバンタラスを見据え、その顔には揺るぎない自信が満ちていた。


「うん!バンタラスなんか目じゃないよぉ!」

アリアは、臆することなく再び弓を構え、その瞳には強い光が宿っていた。


「ガルルゥ!!」

次の瞬間、三匹のバンタラスは、まるで示し合わせたかのように、サシャ、リュウ、アリアのそれぞれにめがけて一斉に襲い掛かってきた。


「(思い出せ…あの修行の日を)」


「(俺は強くなった)」


「(この程度で躓いてられないよぉ)」

三人は迫り来るバンタラスを前に、それぞれが過酷な修行の日々を回想した。


-2週間前 ラウ老師の道場にて-

「はぁぁぁ!!」

サシャは、ラウ老師が魔法で生み出した紙人形の、容赦ない剣による連撃を必死に回避していた。


「まだ回避動作が大ぶりじゃな。動きは最小限にするのじゃ」

その様子を、ラウ老師は腕組みをして、厳しい眼差しで見つめていた。


「わ、分かっているけど…」

だが、サシャの言葉が続く前に、次の攻撃が襲いかかる。


「ぽかっ」

そして、紙製の剣が、鈍い音を立ててサシャの頭部に命中した。


「あたたたた!」

サシャは、痛みに頭を抱えて床を転がった。


「何をしておる…集中力が足りんのじゃ」

その様子を精神世界にいるトルティヤは、心底呆れたように見つめていた。


「集中力が足りておらん。双剣は普通の武器に比べてスタミナを多く消費する。そのために回避の動作は最小限に行わねばならん」

ラウ老師は、双剣使いにとって回避がいかに重要であるかを、淡々と説いた。


「ぼ、防御は…?」

サシャは、少し間を置いてから、恐る恐る防御の必要性について尋ねた。


「筋力がある者なら有用じゃろうが、お前は正直いって筋力が足りん。それなら、回避とスタミナを鍛えた方がまだ良い。細かい戦い方はそれからじゃ」

ラウ老師は、サシャの弱点を見抜き、具体的な鍛錬方法を指示した。


「というわけで、今からカリカリの森を二往復走ってこい。日が暮れるまでにこなすことじゃ」

ラウ老師は、次の過酷な修行を課した。


「うっ、二往復…頑張ります…」

サシャは、課された修行の過酷さに顔を青ざめさせながらも、ふらふらと鍛錬所を後にした。


一方で、リュウは、同じく紙人形を相手に、猛烈な剣戟を繰り広げていた。


「はぁぁぁぁっ!!」

一見するとリュウが優勢のように見えた。

だが、紙人形は一切のダメージを受けることなくリュウの攻撃を弾き、回避してみせる。


「(どうして当たらない?まるで(イゾウ)のようだ…)」

リュウの顔には、苛立ちと焦りの色が浮かび始めていた。

次の瞬間、リュウの剣戟の合間を縫って剣の鋭い突きがリュウの胸を捉える。


「ぐあっ!!」

先端が丸く加工されていたため致命傷にはならなかったものの、その強烈な突きはリュウの胸板を捉え、彼は衝撃で壁へと叩きつけられた。


「リュウ。お主はその辺の冒険者よりは強い。じゃが、世の中には更に強い相手もいる。そんな相手に、今のようながむしゃら頼りの戦術は通じぬぞ?」

ラウ老師は、リュウの未熟な点を厳しく指摘した。


「はい…確かに力が入りすぎていたと思います…」

リュウは、ラウ老師の言葉に、自らの未熟さを認め、深く自省した。


「剣に身を委ねてみろ。力を抜いて確実に技を当てていくのが大事じゃ。それを意識して打ち込んでみろ。その紙人形から一本取れたらワシが荒覇吐流の奥義を伝授してやろう」

ラウ老師は、リュウに、その紙人形から一本取ることを課題として課した。


「…はい、頑張ります!」

リュウは、新たな決意を胸に、再び剣を力強く握りなおした。


「うっ…難しいよぉ」

アリアは、紙人形を相手に、近接戦闘の基礎訓練に励んでいた。

しかし、その動きはぎこちなく、一方的に紙人形の攻撃を受け続けているようだった。


「アリア。お主の弓の腕前は申し分ない。さすがは、シャルロッテの孫娘だ。だが、近接戦に持ち込まれたら、今のお主では太刀打ちできぬじゃろう」

ラウ老師は、アリアの弱点を厳しく指摘した。


「そうだけどぉ…うわぁ!」

アリアは、紙人形からの一撃を受け、そのまま床に倒れ込んだ。


「まずは近接戦闘の基礎を覚えるのじゃ。弓の修行はその後じゃ」

ラウ老師は腕組みをしながら、そう伝える。


「うん…頑張る…!」

アリアは、ラウ老師の言葉を受け止めると、むくりと起き上がり、再び紙人形へと向き直った。


-そして今-

「ガルルゥ!!」

バンタラスがサシャに向けて飛び掛かる。

だが、サシャは、修行で培った集中力でそれを冷静に見極め、攻撃をギリギリまで引き付けた。


「(今だ)」

そして、サシャはすれ違うようにしてバンタラスの爪攻撃を回避する。

そのまま、流れるように技を繰り出す。


饒速日流奥義にぎはやひりゅうおうぎ…」

その勢いのまま、双剣を上へと大きく振りかぶり、力強く構えた。

刀身は片方が火魔法、もう片方は氷魔法で、それぞれ赤色と水色に染まっていた。


阿頼耶(あらや)!!」

そして、赤と水色の閃光が走った。


「ギャウッゥゥウ!!」

バンタラスの上半身は業火に焼かれ、下半身は瞬時に氷結し、そのまま地面に崩れ落ちた。


「(ほう。曲芸が少しマシになったではないか。やるのぉ)」

その様子を、サシャの精神世界からトルティヤは、満足げな表情で見つめていた。


「ふぅ…(魔力の消費が激しい。1日に2回が限度かな…)」

サシャは、軽く息を吐き出すと、熱と冷気を帯びた双剣をゆっくりと鞘へと戻した。


「ガルルゥ!!」

バンタラスの一匹がリュウに向けて飛び掛かってくる。


「ふんっ…」

リュウは、冷静な眼差しでバンタラスの動きを完全に読み切り、その攻撃を難なく回避した。


「ガルルゥ!!!!」

だが、バンタラスは振り向き、今度は口を開きリュウをかみ砕こうとしてきた。


「(ここだ!!)荒覇吐流奥義…」

リュウは、素早く刀を逆手に持ち替えると、その切っ先をバンタラスの頭部へとめがけ、躊躇なく突き下ろした。


魁爛(かいらん)!!!」

バンタラスは、脳を正確に貫かれ、わずかな呻きと共にその場で絶命した。


「…終わりだ」

リュウは、無言でバンタラスの頭部から、愛刀である紫星玲(しせいれい)を引き抜いた。


「ガウゥウ!!」

最後のバンタラスがアリアに向かって飛び掛かる。


「当たらないよ!」

アリアは、紙一重の動きで、バンタラスの猛攻を軽やかに回避した。

そして、流れるような動作で、同時に3本の矢をバンタラスへと連続して放った。


「ギャン!!」

矢は足と胴体と首に正確に命中し、バンタラスは痛みで怯んだ。


「よし!!鎖魔法…」

アリアは、間髪入れずに鎖魔法を唱えると、彼女の拳に鎖が何重にも巻きつき、硬質な輝きを放ち始めた。

そして、力を込めて拳を大きく振りかぶり、それをバンタラスの顔面へと叩き込んだ。


「チェーンナックル!!!」

その一撃は、バンタラスの顔面に深々とめり込み、バンタラスは、その一撃を受けて、呻き声と共に高原の奥へと勢いよく吹き飛ばされていった。


「なんとかなったね!」

サシャは、安堵の息を吐きながら、 戦いを終えた二人に駆け寄った。


「あぁ。修行の成果はばっちり出ているようだ」

リュウは、確かに手ごたえを感じたように、満足げに頷いた。


「僕はまだ慣れないよぉ…」

アリアは、慣れない近接戦闘の反動か、わずかに赤く腫れた手を見つめながら、控えめな声をあげた。


「とりあえず、先に進もう。もうバンタラスもいないようだし」

サシャは、周囲に他のバンタラスがいないことを確認するように辺りを見渡してから、今後の行動を提案した。


「あ!その前に昼ご飯にしようよぉ!ちょうど食材が目の前にあるし!」

その時、アリアが、目の前に横たわるバンタラスを指差し、にこやかに食事の提案をした。


「食材って…バンタラス!?」

サシャは、アリアの意外な提案に、驚きに目を丸くした。


「そうだよ!バンタラスの肉はタンパク質が豊富なうえにビタミン、ミネラル豊富!それに、肉厚で美味しいんだよ!」

アリアは、そう言い切ると、足元に横たわるバンタラスの死体にためらうことなく近づき、慣れた手つきで手際よく解体を始めた。


「ま、虫とか食べるよりマシだろう」

リュウは、呆然とするサシャの耳元にそっと顔を寄せ、小さな声でささやいた。


「そ、そうだね…一応、肉だし」

サシャは、予想外の状況に戸惑いつつも、肉であるという事実にわずかな安堵を覚え、静かに頷き返した。


こうして、三人は野営の準備を始めた。

サシャとリュウが地面に野宿用の革製絨毯を広げ、アリアがその傍らで手早く焚火を組み、火を起こした。

解体されたバンタラスの肉は、近くの木を折った棒に次々と刺され、香ばしい串焼きへと形を変えていく。


「結構、いい匂いがする!」

焚火の熱で脂が溶け出し、ジュウジュウと音を立てるバンタラスの肉から、食欲をそそる香ばしい匂いが立ち上ぼる。

サシャは、その意外な香りに驚きを隠せない様子だった。


「バンタラスは肉食だけど、体内に独自のバクテリアを飼っていて、それが獣臭さを消しているって、おばば様から聞いたことがあるよぉ」

アリアは、大きな石の上に座り、焼き加減を確かめるように肉を回しながら、バンタラスに関する豆知識を披露した。


「これに塩をかけて…よし、できあがり!!」

やがて、肉がこんがりと焼きあがると、アリアは手早く塩を振りかけ、 満足げな声をあげた。

そして、熱気を帯びた串焼きを、サシャとリュウに笑顔で差し出した。


「あの獰猛さからは考えられないくらい美味しそうだ!」

サシャは、その獰猛な姿からは想像もできないほどの美味しそうな見た目に、目を輝かせた。

熱気を帯びた肉を冷まそうと、ふぅふぅと息を吹きかける。


「味付けは塩のみ…シンプルだが素材の味が伝わるな…」

リュウは、シンプルな塩味ながら、素材の旨みが伝わる香りにひかれ、豪快にバンタラスの肉にかぶりついた。

次の瞬間、肉汁が口の中で弾け、豊かな風味が広がった。


「…美味しいな。食感は鶏肉、味は牛肉に近い」

リュウは、その独特の食感と風味を確かめるように味わい、冷静に感想を述べた。


「うん!悪くない!」

サシャも美味しそうにバンタラスの肉を食べ進める。


「色んな部位を用意したから食べてみてよ…もぐもぐ」

アリアは、美味しそうに串焼きを頬張りながら、他の部位が焼かれている焚火の方を指し示した。

指の先を見ると、他に何本か串焼きが焚火に刺さっていた。


「これはなんだろう?」

サシャが一本の串を手に取ると口に入れる。

次の瞬間、もさもさとした何とも言えない食感がサシャを襲った。


「な、なんだこれ…すごく変な食感…」


「これはバンタラスのレバーだよ!その食感、クセになるでしょ?」

アリアは、サシャの反応に悪戯っぽくニコニコしながら、その部位がバンタラスのレバーであることを説明した。


「じゃあ、これはなんだ?」

リュウは別の串を手に取ると口に運ぶ。


「…うっ(少し硬い)」

リュウが口に運んだ肉は、噛みしめるほどに微かな生臭さと、独特の強い硬さが口の中で主張した。


「それは、バンタンだよぉ!バンタラスの舌だよ…もぐもぐ…」

アリアは、そのまさかの部位を屈託なく言い放ちながら、さらに巨大な肉塊を豪快に口に運んでいた。


「アリア、それはどこの部位?」

サシャは、その光景に呆れつつも、純粋な好奇心からアリアに尋ねた。


「これは、バンタラスの心臓だよ!食べるとスタミナが付くってオババ様が言ってたよ!」

アリアは、心臓の串焼きを美味しそうに食べ続けながら、その効能についてニコニコと語った。


「…ご、豪快だね」

アリアの豪快な食欲と、その常識外れの部位のチョイスに、サシャは再び目を丸くした。


「(この小娘とおれば飢えることはなさそうじゃのぉ…虫は嫌じゃが…)」

トルティヤは、アリアの天真爛漫な豪胆さに半分感心し、半分呆れたような表情を浮かべた。


こうして、サシャたちはバンタラスの焼肉で腹を満たすと、焚火の火をしっかりと消し、再びカベルタウンへと向けて歩き始めた。


高原の緩やかな起伏を進むことさらに一時間。

地平線の彼方に、いくつかの建物の影が薄っすらと見え始めた。

やがて、その影が徐々に大きくなり、紛れもない街並みが姿を現した。


「あれがカベルタウンだ!!」

サシャは、視界に飛び込んできた街並みに、喜びの声をあげてその方向を指し示した。


「意外と近かったな…」

リュウは、地図で確認していたよりも早く目的地が見えてきたことに、わずかな驚きの表情を見せた。

シュリツァの東門を出てから、およそ三時間の道のりだった。


「まずは情報収集だね…宿を探そう」

情報収集を優先するため、まずは宿を探すことを決めると、三人はカベルタウンの街へと足を踏み入れた。


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