第37話 Consciousness Connection (意識の繋がり) 1
「ガム、少し休みましょう」
「ミランダ様。グランダの意識は感じるのに何故姉妹の意識が見つからないのでしょう」
ミランダはテーブルにお茶を用意しながら、
「私にも分からない。マタスタシス=テクはこの星から人を転移させるのかしら?」
「そうは思いません。別の場所に居るか、別の時代に居るのだと思います」
ガムはパイプに指先からバーストを出して火を点ける。
「これだけ探ってもあの子達の意識が見付からない。……他の時代に転移してしまったの?」
「それも一つの考え方です」
「ならば他の時代にリンクしてみる他に手立てが見付からないわ。それは可能なの?」
「2人の意識の他に、持ち出したグランダの爪にもリンクは掛けられるかも知れませんが……」
「グランダの爪……。あの子達の時代の場所とグランダの意識の場所が同じであれば、何らかのリンクが出来るとでも?」
「その可能性はあります。ですがそれは偶然に偶然が重なった時……希望は薄いです」
「グランダの意識を逃さず追跡しておくべきね」
「念の為それが得策か。」
「魔道士達に協力してもらい、グランダの意識の場所を常に知っておかなければ。別の時代のあの子達が気が付くまで」
お茶を啜りながら、話を進める2人だった。
ふとガムが口を開く。
「ミランダ様がグランダの左腕を焼き払った時、他の者はグランダの爪を持ち帰ってませんか?」
「何か得られるとでも?」
「ミランダの意識を見付けやすいかと思いまして」
「あの時、近くに魔道士はいなかったはず。その場所に残っていると思うわ」
「では爪を探しに行きましょうミランダ様」
「もう藁をも掴む心境ね」