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The Fate Of Twinsー双子姉妹の運命  作者: ほしのみらい
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第2話 プロローグ2

「ふっ。殺すのは惜しいが、名前だけは聞いてやろう。名は何と言う?」

「この星の最上級魔導士にして剣士、ガイラ。……グランダ!貴様の首を()ぎ落として、術式を使えなくし、その減らず口が叩けぬようにしてやる!」

「ふんっ。貴様こそ減らず口はそこまでにしておけ。貴様の娘達は別の世界に転移させてやる。クルスオブメモリーロスで娘達の悲しい思いは記憶から消してやろう」


 裏庭にゆっくり歩きながら語るグランダ。


「な、何故娘達を知っている!」

「双子らしいじゃないか。2人共面倒見てやる。」


 裏庭の姉妹が見える。


「ふぁっふぁっふぁっ。クズ魔道士よ、よくグランダ様にここまで楯突(たてつ)いたな。貴様にはもう力は残っていまい。さぞ娘達が心配だろう」


 双子姉妹の父親ガイラは、残る力を振り絞って剣を振る。

姉妹が術式の練習をしている裏庭に近付けまいと必死だ。


「バーストッ、バーストッ、パワーバーストッ!」

ガイラの剣と魔術がグランダに当たる度に、真っ赤な火花が散る。


 グランダは姉妹に徐々に近付いている。


「まだ力が残っているのか。ふっ、ではこれで終わりにしよう。グゥワーーーッ!」


 グランダの大きな爪がガイラの身体を切り裂く。

「貴様こそ2度とこの星に戻れなくしてやる! どぅりゃああああっ!奥義ドラフターソーーードーッ!」


 グランダの爪に切り裂かれると同時に、すかさずガイラの剣先から、炎の渦がグランダを取り巻いた。


「うっ、うおーーーっ、()めろー!」


 炎の渦がグランダの全身を包み、やがてその身体を消し去った。

グランダは長い雄叫(おたけ)びの後に叫ぶ。

「……マタスタシス=テクーーーッ!クルスオブメモリーローーース!」


 グランダが双子姉妹に術式を放った後、頭の頂点に赤々と炎を(まと)う剣が突き刺さり跡形もなく消えたのだった。


 ……だが、野原には引き裂かれたガイラが横たわっていた。服が引き裂かれ、骨や内臓まで見えて、(すで)に息絶えているのが分かる。


 裏庭で魔術の練習をしていた双子の姉妹の姿が、グランダの転移術式マタスタシス=テクによって異世界へと転移してしまった。


 戦いで(よど)んだ空間にグランダの声だけが響く。


「ふぁっふぁっふぁっ。まだ未完成の術式マタスタシス=テクでさえも上手くいった様だな。ざまあみろクズ魔道士め」

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