第18話 Chapter(章) 16
食事をしながらの団欒。
「シンクロしながらでもリンクを使える様にまでなってるとは、驚いたよ」
「そうなの。自然とそうして出来る様になった様よ」
「シンクロはお腹が空くわ。レイラは体力を消耗するんだろうって」
「ライラの言う通り。シンクロは自分が動いてるのと同じなのよ。もしシンクロ相手が動いていれば、自分もその分体力を消耗してしまう」
「弱点の多い術式だが、最上級になれば、相手を操る事は容易い。振り切られる事がほとんどだがね。だから魔道士達の意識伝達によく使う。まぁそこはママにしっかり教わる事だ。……あぁ、そうそう。近くガムがここを訪ねてくれるそうだ。あまり長居はしないがね」
「そうなの?それではレイラとライラはガムと意識交換ね。久しぶりに会う。楽しみだわ」
リビングの暖炉の上には当時のガイラとミランダのモノクロ写真、そしてガムと3人の写真。横には姉妹が産まれて間もない頃の写真が飾られている。
フォトフレームの間には、長い爪が置かれている事に姉妹は関心を持った事がない。
その爪が、妖魔神グランダの左腕を引き裂き、焼き払った時に手にした物だと姉妹には知る由も無かった。