第171話 Plan Start(計画始動) 4
7,8人の拳闘士を引き連れて山へ登っていくグランダ一派。
そのあとを尾行しているガム。
「ミランダ様。グランダ達はどうやら山奥へと身を隠すつもりのようです。王城へ向かうのかと思っていましたが、どうやら違うようです。常に歩いてきた場所の意識は送っています。準備が出来たら向かってください」
「ありがとうガム」
宿屋には引き込んだ男達が集まっていた。
「……とういう流れで仕留める事にする。仕留めた後は奴を焼き払う。皆には迷惑が掛からない様、後始末はぬかりなく行う。……さて、この時点で辞退する者は?」
男の中でも格上らしきロブが言った。
「俺は手を貸そう。この二人はガットニーとメルトスキー。二人もなかなかの拳闘士だ。どうだ、乗ってくれるな?」
ガットニーとメルトスキーは黙って頷いた。
「他のメンバーはいかが?手を貸してくれる?」
「これだけ揃っていれば、闇討ちを仕掛けるまでもない。そのまま戦っても十分勝算はある。俺も乗ったよ。なぁバーンズ」
「あぁ、そうしよう。剣を磨いて待つことにするさ」
バーンズはミトンに同意を求めた。
こうして11人の男達が賛同してくれた。
ボルクスが自身の剣を見上げながら言った。
「首を撥ねるか、胸ぐらを一突き」
ロブも続けた。
「身体中バラバラにしてやってもいい。俺達拳闘士は散々屈辱を味わってきた。今後の闘技大会の為にも片を付ける。そうだよなみんな!」
「おぅー!」
皆は剣を高々と上げ、意思表示した。
「ありがとうみんな。怪我は一切負わせない、安心して。前もって奴に毒を盛る。身体の自由が利かなくなったのを見計らって、皆で襲撃する。返り血を浴びるでしょう。上着は用意しておきます」
「ママ、それは明日までに人数分用意するわ」
毒を盛ると言ったのは、シンクロで動きを抑えるとは言えなかったからだ。
「さぁ、今日はサルーンを貸し切ってある。皆で乾杯といきましょう。戻ってここで雑魚寝になってしまうけど勘弁してくださいね。では繰り出しましょうか」
ミランダと姉妹、男達11人は、宿屋近くのサルーンに繰り出した。