表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The Fate Of Twinsー双子姉妹の運命  作者: ほしのみらい
133/178

第133話 This World And Times Past (現世と過去の時代) 38

 過去の時代……。


 サンドラ邸……。ミランダが戻っていた。


「同じ時節を転移しても身体に異常は無い。なのに時代を越えると体力と魔力の消耗が激しい……。ワンドルは子供達の為に身を粉にして協力してくれたんだわ。先ず私が転移術式を習得するべきだったかもしれない……ワンドル……」


 そこにサンドラがドアから出てきた。


「おや、ミランダ。戻ったのかい。外は冷えるよ、早く中へお入りなさいな」

「あ、サンドラさん。ごめんなさい、考え事しちゃってて」


 リビングは心地よく暖まっていた。


 サンドラがティーセットを持ってテーブルに座る。ミランダも向かいに座った。


「あら、もう日が暮れるというのにあの子達ったらまだ戻らないんですか?」

「市場の帰りに何処かに寄り道してるのかもしれないが、時期に戻るさね」


 ミランダは麓にリンクを掛けた。


 やがて姉妹に繋がった。


「あなた達、何処で道草食ってるの?もう日が暮れるわよ」

「ママー、戻ったのね。すぐに帰ります」

「ごめんなさい、今、リュージン夫妻の所に来てます」

「気を付けて戻ってくるのよ」


 肩をすくめながらミランダはサンドラに話した。


「リュージン夫妻の所にいるそうです。二人には日が暮れるから戻るように伝えましたわ」

「それは魔術とやらで話したのかい?すごいことだねぇ」

「はい。近くなら話すくらいは出来るんです。あの子達にはまだやっとの魔術ですけど」


 そうこうするうちに姉妹が帰ってきた。


「おかえり二人共。リュージン夫妻の所に用事だったのかい?」

「はいサンドラさん。リビングに飾られた絵を見させていただきました」

「それでねママ」

「あっライラずるーい。私が話したかったのに」

「ママはどちらから聞いてもかまわないわよ」


 ライラはミランダの隣りに座ると話し始めた。レイラはサンドラの隣りに座ってライラを睨みつけた。


「レイラごめん、話させて。……それでね、リュージン夫妻の所のリビングには素敵な絵が飾ってあるの。ダットロームという町の教会の絵。建築した記念に頂いたんだって。今もある教会だって聞いて、それで私達行ってみたの」

「行ってみた?ダットロームまでは馬を走らせても6日はかかる町だよ」

「まさか術式を使って行ってきたの?」

「そうよママ。ライラが確かめたいっていうから」

「それであなた達が今ここに居るってことは、成功したのね!すごいわ。この先期待が持てる」

「サンドラさん、これも魔術の1つ。ママと同じなのよ」

「絵を見てその場所に行けるなんて……。不思議な事もあるもんだ。ビックリして腰が抜けるかと思ったよ」

「座っててよかったわ、サンドラさん。でも本当に行ってきたの。シスターに自己紹介と挨拶も済ませたわ」

「あなた達の話はビックリすることばかりだよ。でも楽しみが増えたような気がして嬉しいよ。……さて、そろそろ晩ご飯の支度を手伝っておくれ」


「支度するまでママは座ってて」

姉妹はミランダにリンクしながら、珍しくキッチンに入っていった。


 まもなくすると、いい匂いがリビングに立ち込めてきた。


 外の煙突からは煙が上がっている。もう陽が落ちて、辺りは暗くなっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ