2.神はプッシュする
毎週月曜日に更新予定で進めていきます。始めての小説投稿になります、アドバイス頂けますと励みになります。どうぞ、ゆっくりご覧になっていってください
〜前回のあらすじ〜
⇩
唐突に地球を離れる流れになった僕はあの世を満喫する気分だったのに
神様の意向で再度地球に再誕することになったのです
「もう一回赤子として生まれ変わり、やり直そう。今からならまだ間に合う。ただ記憶を完全になくすとさすがにタイムラインが間に合わない。ということで、神様は特別ルールを発動しちゃうよ。君のこれまで蓄えた知識や脳の回転は全てそのまま残存させよう。その状態で赤ちゃんからやり直して欲しい」
ようは天才児みたいな形になるのか。悪くない。母親のお腹の中で呼吸ができるのか心配だけど。だって水がいっぱいっていうじゃん。オレ泳ぐの苦手なんだよなぁ。まぁ泳がないんだろうけどさぁ。でもなぁ、せっかく生きる煩わしさから解放されたのに、またやり直すわけ? しかも記憶あるんでしょ、、あればあるで厄介なんだよなぁ
「どうした?返事は?」
ごちゃごちゃ考えているのを察知したのか、多少圧力をかけるように聞いてくる神様。神様も楽な仕事じゃないなと僕は内心思いながらも、このまま言い包められるのは嫌だ、少し頭を使って返事することにした
「神様ね、これは決定権は僕にあるんでしょ?」
「ん?」
少し神様は恫喝するようにこちらを睨む
「だって僕は不可抗力で死んだんだ。何も僕が責められる理由はない。それなのに、また地球でやり直せ? けっこう面倒なんですよ、人って。感情があるから、妬まれたり、足引っ張られたり、やっかみ受けたり。ましてや記憶がある状態で生まれ直すなんて、絶対小学生からなんてやりたくないね。僕は集団生活が大嫌いなんだ」
まだ僕の論法は続く
「ただでさえ人の気を感じて疲れるのに、ましてや先生の教える力っていうか、力量を見定めることも今なら簡単にできてしまう。大人の嘘も見抜ける。しかもどんな親の元に生まれるかもわからない、肉体もどうなるかわからない。なのに生まれ直せ? やることやってこい? だったら神様が分身でも作って人間に擬態でもさせて、地球で役目果たせばいいんじゃない?」
なんでだろう、僕は神様相手に好戦的だ。そりゃそうだ。こちらが有利と僕は無意識にわかっていたから。相手はお願いする身。僕は悪いことはしていない。完全に主導権はこっちのものなのだから
「神様もそうしたいんだけどね、神様より上の方にそれは止められているんだ。大丈夫だ。親を選んでいい、肉体を選んでいい、生まれる場所も選んでいい。ただ学校には行ってくれ。ネットを介したものでもいい。君はまず同じくらいの年齢の子達を変えて欲しい。君だって思うだろ? 未来を変えるのは若い人や今の子どもたちだ。そのために君も死ぬ前は活動してたじゃないか」
そうだ、僕は未来をイメージしたときに、僕にできることは架け橋を作ることくらいだと思っていた
未来の世界へ渡りやすくなる橋を
ということよりも、神様より上の存在がいることが気になる。だが、今は触れないでおこう
とりあえず裁量権はある程度こちらにあるみたいだから、そこを考慮して話を進めることにしよう
さて、神様のゴリ押しで
地球で蘇ることになってしまった
いったいこれからどうなるのやら……