未来編「ルルの恋3」
ルックの怪我を確認するティエンをボーッと眺めていたけど途中でハッとした。
「お、お医者様を呼んできます!」
「いや運んだ方がよかです。手伝える方がいたらこちらにお願いします!」
ティエンがルックから離れて立ち上がって大きく手を振った。緊急の鐘を聞いて家から出てきてくれたご近所さん達が集まってくる。今日は土曜日で半日勤務の男性が多いから助かる。その中に聞き覚えのある声がした。
「兵官です!」
ネビーの声だと思って顔の向きを変更。やはりネビーだ。こちらの方へ走ってくる。相変わらず足が速い。
「兄ちゃん!」
「おいルルどうした!」
どうしたと口にした時にはネビーはもうルックの横に滑るようにしゃがんだ。ルックは痛いと泣いて呻いている。ティエンがネビーの隣に腰を落とした。
「兵官さん。居合わせた火消しです。まだ新米で応急処置はあまり。棚の下敷きになりました。止血するような出血は無かったです。基本は確認して問題なくて頭も無事です。床の物で少し棚が浮いていたので挟まれたのは左足です」
話を聞きながらネビーはルックの様子を確認していった。
「兄ちゃん、この方は北地区から来たばかりなのにルック君を助けてくれたの」
「リル! ウィオラさんとやっつけ酒と裾巻きと手拭いを多めに持ってきてくれ! どなたか襖か担架を!」
見たら駆け寄ってくるリルとウィオラがいて返事をして離れていった。
「ルック君を見てすぐに担架を取りに行った者がいます!」
「それは助かります。大丈夫だからな。新米火消しさん、小防所から火消しが向かっていると思うので彼の様子を見ていて下さい。ルル来てくれ」
「う、うん!」
「分かりました!」
ネビーについて行く。
「左足を固定するから真っ直ぐそうな薪を頼む。添え木にする。一応何本か探してくれ。俺は水を持って先に消毒したりするから頼む」
「分かった」
ルーベル家の建物の外から庭に回って指示通りに使えそうな薪探し。走って戻るとネビーはもう戻っていてそこにリルとウィオラも帰ってきていた。
ネビーは着物の上をはだけて裾巻きをしている。ガイの父親の着物だから汚さないようにだろう。ルックは手拭いを噛んでいる。変色している左足には手拭いが乗せられていた。冷やしているのだろう。
「ルック君だったな。1番酷いところだからさっきまでよりも痛いかもしれないけど我慢してくれ。少し触るぞ」
ルックは折り畳まれた手拭いを噛まされた。
「ルル、薪」
「はい!」
「自分が当てておくのでお願いします」
「おう。そうだった。新米火消しさんだった。助かります」
ネビーとティエンが協力してルックの左足を薪と手拭いで固定した。
その後も2人でルックの傷口を洗ったりやっつけ酒をかけたり手拭いを当てたりしていく。
ネビーが実行役でティエンは補助。2人ともとても頼もしい。
それで2人は集まっている人達にこういう時はこうするという説明もしていった。
町内会行事で災害時対応や怪我の応急処置について火消しから学んだ事があるしネビーがこのように動くのも見た事があるけど知識があっても現場では中々動けない。だからこのように頼りになる2人の事は本当に尊敬する。
担架が届けられてネビーがルックを乗せようとした時に火消しが3名やってきた。
発煙筒の色が火事を知らせる色ではなかったから標準装備のみの格好なのだろう。
「火事なしで棚が倒れて子どもが下敷きになりました。非番の兵官と火消しなので応急処置をしました。後はお願いします」
ネビーが火消しにルックの様子を伝えていく。ティエンも別の火消しにどのように棚の下敷きになっていたのか説明。もう1人の火消しはトイング家の奥さんと一緒に家の中を確認にいった。
そこにトイング家の若旦那が帰宅。帰宅したルックの父親が彼を運ぶ火消し2人と去った。トイング家の奥さんは留守番。お嫁さんは買い物に行っているらしいので事情を説明する役目があるからだ。
火消しの指示でネビーとティエンと手伝うと言った者達で半壊の棚の後片付けになった。また怪我人が出ると困るから火消しの指示は大切。
お裾分けをよくもらうルーベル家がトイング家の奥さんを助ける事にしてリルと掃除に参加。
ウィオラも手伝うと言ってくれたので3人でトイング家助け。火消しは指示を終えると帰っていった。
そうして掃除などをしてトイング家の奥さんに「後は自分達でします」と告げられてお礼を言われて皆でトイング家を出た。
「リル。俺は庭に回って体を拭く。汚した裾巻きと使った手拭いも洗っとく」
ルックの血などで裾巻きはそこそこ汚れている。
「うん。沢山ありがとう兄ちゃん。洗濯物は私がするよ。夜勤明けでしょう?」
「そうだよ兄ちゃん。沢山働いたから休んでて。リル姉ちゃん。私がするよ。ティエンさんのおもてなしがあるでしょう?」
「ティエンさん? ……ティエン君! ティエン君なの⁈」
バタバタしていたからお互い自己紹介とか私から皆にティエンを紹介することを忘れていた。リルがティエンと向かい合った。
「ご挨拶が遅くなりました。リルさん。昔お世話になったティエンです。あの後から母がお世話になっています。南3区6番地勤務になりましてご挨拶しにきましたところ先程の事故でした」
ティエンは凛と背筋を伸ばして美しいお辞儀をした。
ひゃあ、落ち着いて改めて彼を見たら胸の真ん中がドクドク脈打ち始めた。なんだか眩しい。
「ティエンさんってロイさんとリルの知り合いだったのか」
「うん。エドゥアール旅行で知り合った北地区の火消し家族さんの息子さん。秋に栗と一緒に届いた手紙に昨年末についに火消しの試験を受けると書いてありました。とても立派になりましたね」
リルがティエンを見上げて微笑んだ。
「ロイさんのおかげなので少しでも早くお礼を告げたくて玄関先で一言と。この格好ですし急な来訪はご迷惑になるので後日改めてご挨拶にうかがおうと思っています。本日は土曜日なので卿家の方なら半日勤務だと思ってご自宅を訪ねるところでした」
……やはり火消しっぽくない。ルック救出やネビーとルックの手当ては火消しそのものだったけど今は別人みたい。ティエンって2人いるの?
「まあ。到着したばかりでルック君を助けてくれたのですね」
「当然のことをしただけです」
「休んで下さい。話も聞きたいです。旦那様は最近残業なのでもう少ししたら帰宅すると思います。ルル、洗濯物をお願いしても良い?」
「うん。旅疲れだろうからお風呂も沸かす?」
「それなら体を拭いたら俺がしとく。土曜だから1から水汲みだろう?」
「お風呂だなんてお構いなく! ロイさんのご帰宅が遅いのならまた日を改めます」
「まさか。トイングさんはまだ大変なので我が家でお礼をしますと約束しましたしティエン君と話をしたいのでどうぞ。兄ちゃんも休んでてええよ。ルルに洗濯物を頼んで私が水汲みをする」
恐縮して去ろうとするティエンの肩にネビーが腕を回した。
「本当にお構いなく」
「俺がした方が早いしリルはもてなし係だろう。ティエンさん。リルの兄のネビーです。まだ名前しか言うてませんでしたね。兵官6番隊に所属していて火消し6番隊には親父や自分の幼馴染や顔見知りがいます。なので6番隊所属なら俺と知り合いだと得です。家にどうぞ」
行くぞ、みたいにネビーはティエンを連行開始。初対面なのにこれで良いのかなと思うけどネビーの言う通りティエンはネビーと知り合いだと得だ。新しい職場に馴染みやすくなるはず。
「北地区から転属って……。何度も話すのは疲れるだろうからロイさんが帰ってから聞きます。旅をしてきたのに事故怪我対応をしてくれたから休むとよかです」
「そうですよティエン君。遠慮は要りません。旦那様も帰ってきてティエン君がいたら喜びます」
「すみません。お言葉に甘えます」
「そこはありがとうございますって言うものだ。俺の幼馴染の火消しはこういう時に少しだけお礼をされます。ありがとうございます! って言うぜ」
「まあ、あの、普段は自分もそのような感じです」
玄関前でネビーはティエンを離して庭へ行くと告げた。ティエンの事はリルに任せて私はネビーと庭へ回った。ウィオラもティエンと共にリルに家へ招かれた。
洗濯場で平桶を使ってお洗濯。水汲みはネビーがしてくれて体を拭き終わると手伝ってくれた。洗うのは私。力がある方がしっかり絞れて助かるからネビーは絞る係。
「夜勤明けで疲れてるのにありがとう」
「リルに言いそびれたけど爆睡したから元気だ」
「そう? いつになったら兵官さん達の勤務が元に戻るのかな。ねぇ兄ちゃん。ティエンさんはあっという間にトイング家に飛び込んで棚をこう持ち上げてたんだよ」
「ああ。力が足りなくて持ち上げたり上手くおろせなくて棚を破壊したんだってな」
「若いんだから仕方ないでしょう!!!」
私はつい大声を出した。
「おお、おう。そんなに怒るなよ。いやなんで怒られるんだ。その通りで若いし体も小さめだから仕方ない。責めてない。むしろ業務外なのに偉いと褒めるべき相手だ。どう鍛えていますか? って向上心もある」
「その通りで褒め称えるべきだよ。うんと優しくて言動も素晴らしいんだよ?」
「あの言葉遣いや会釈の感じからして管理職採用だろう。でも火消し家族の息子だから家系火消しのはずなんだよな。この間の12月に試験なのにあの応急処置の補助動作。あれは見習い上がりだろうからやっぱり家系火消しでとなると実務職採用だ」
裾巻きを絞りながらネビーは首を捻った。
「火消しっぽいのに火消しっぽくないよね」
「家系火消しなら先祖代々の区民人気や同僚人気が出世に響くし地元や馴染み組の方が生活しやすいはずだから他の番隊や区どころか他地区へ転属なんて訳ありだ。でもあの感じだと悪い意味の訳ありじゃなさそうで気になってる」
「出世に区民人気はともかく同僚人気ってなに?」
「火消しは兵官と違ってめちゃくちゃな組織だから」
気になるから聞いたら私設団始まりの火消し達は結束力が強くて自分達は火消しという大家族で火消しというのが苗字くらいの気持ちでいる。
家族に身分差をつけるなと大騒ぎした過去があるから火消しは平家。漁家みたいに特別な家柄を創るという話もあったくらいで家系火消しは裏で特殊平家らしい。
自分達が尊敬する火消しを幹部にするとか家族の中で役割分担するから口を出すなみたいに国の定めた規定を無視しがち。
「他にも色々。副官になった時に兵官補佐官は火消し補佐官からあれこれ学べるから去年の春から業務で交流してる」
「それでめちゃくちゃだと思ったんだ」
「まあな。兵官は業務内容的に家系兵官が駆逐されがちだけど火消しは外入が駆逐されていく。俺はイオの親父の息子扱いで半見習いだったからそのまま火消しになっていたら南3区6番隊ハ組のネビー。煌護省では中々その所属を変えられない。補佐官や副官が苦労して上手く掌で転がして人数調整だ」
「同じ番隊でも組を変わるのは大変ってこと?」
「まあな。なのに喧嘩したから勝手に移動とか別問題もある。兵官は他番隊に出張とか転属がそこそこあるけど火消しは他の番隊には中々行かないって聞いてる。どっちが凄いって喧嘩するから」
ネビーは少し呆れたような顔をした。兵官は火消し喧嘩の取り締まりもしているからなにか思い出したのかも。
借りている女学校の教科書で読んだ知識と違う。こう説明されると私もティエンが北地区から南地区へ転属した理由が気になってきた。
しかも見習いから正式に火消しに採用されたのは今年の1月からで今は3月の頭。
兵官と火消しは煌護省の管轄で組織図も似ているみたいな説明だったけどこの感じだとあれこれ違う。
洗濯物を干した後にお風呂の準備をしてネビーと2人で玄関から家の中に入った。水汲みが早いし大きめの平桶を使うからお風呂の水張りが早い。
今日はお風呂の水の入れ替え日で午前中湯船掃除をして水汲みはロイの仕事だったけどこれで終了。
縁側からでも良いけどネビーが仕込み刀を玄関の鍵付き木刀立てに掛けると言うので玄関から。
「ロイさん帰ってきたんだな」
「そうみたいだね」
ガイの下駄の隣にロイの下駄がある。そんなに残業しなくて済んだみたい。昨年からわりと残業命令が出ているからたまには休ませるとかなのかな。
2人で居間へ行くとティエンが上座で隣にガイが座っていて大笑いしていた。ティエンはロイの浴衣を着ていて楽しげに笑っている。
またしても胸の真ん中がドキドキ、バクバクしてきた。それで目が少しチカチカする。日当たりなのか彼の周りが妙にきらきら眩しい。
ロイとリルが上座近くにいてロイはレイス、リルはユリアと一緒。リルの隣にテルル、ウィオラと並んで着席している。私は下座にネビーと2人で正座した。
「おおー、ネビー君。夜勤明けなのにティエンさんと一緒にルック君を助けてくれたそうでありがとう。ルルさんもありがとう」
「兄ちゃん、ルル、ありがとう。お茶を淹れてくるね」
「ガイさん。当たり前のことをしただけです。リル、井戸水を飲んだから要らない。ルルも一先ずよかだって。窯に火をくべたからそのうち風呂に入れる」
「えっ。水汲みもしてくれたの?」
「するって言うただろう。平気なのに疲れてるでしょうって言うて火起こしはルルがしてくれた」
「兄ちゃんもルルもありがとう。兄ちゃんは休み時間くらい休みなよ」
「いや休んで元気だから。疲れてたらしねぇよ」
「お疲れのところすみません!」
ティエンが申し訳なさそうな表情になって頭を下げた。
「いえいえ。全然疲れてないんで」
「ネビーさん、ルルさん、ありがとうございます。顔を出して代われば良かったです。ティエン君。こちらはリルさんと自分の兄のネビーさんです。お互い軽く自己紹介したそうですね」
ロイの紹介の後にネビーが彼に会釈をした。
「ややこしいんですがリルの実の兄でロイさんの弟です。この家の養子で次男ですが別居です。ロイさんはいつまで俺を兄だと言う気ですか。他に誰も言わないしこうしてすぐ訂正するのに」
ロイはそっとネビーから視線を外して返事をしなかった。何度か見ているし似たような会話を聞いている。
「実の兄で養子ですか」
「10歳の頃から知人で両家にとって都合が良かったので」
「幼馴染なのですね」
「ああ、言われてみれば。2人にはお互いを詳しく紹介したいので先にそちらの女性をご紹介します。ネビーさんがいらしてからと思ってご紹介が遅れました。母の隣の女性は彼の婚約者のウィオラさんです」
ウィオラが照れ笑いしながら「ウィオラ・ムーシクスと申します」と口にして私やユリアのお手本になるような礼をした。当たり前の顔をして扇子も出して。
「ユリア。ウィオラさんの真似をしてみましょうか」
「はい」
「よければどうぞ」
ウィオラに扇子を渡されたユリアが挨拶をした。拙いけど今年5歳にしては立派過ぎる。ロイが自慢げなデレッとした笑顔を浮かべてティエンは感心顔。
「とてもお上手でしたよ。でも指はこう揃えましょうね。なるべくいつもです」
皆が褒めたのにウィオラだけ厳しい。
「ユリアちゃん。こちらは何の絵でしょう?」
ウィオラは懐から細長い小物入れを出してそこから小さな缶を出して中身を見せた。
「さくらです」
「ええ。それで飴なのでお1つどうぞ。立派なご挨拶でしたね。ご褒美です。揃えてつまんでみましょう」
テルルが子どもの扱いに慣れているウィオラに頼んでいる飴と鞭作戦。ユリアはニコニコ笑いながら小さな絵飴を口に運んだ。
「レイス君も先程立派でしたね。お1つどうぞ」
手招きされたレイスがウィオラの方へ来て彼女に懐紙を差し出された。
サッと折って上に飴を2粒乗せたので何かさせると思ったけど「お客様にもどうぞと渡して下さい」とレイスに軽く運び方を軽く教えた。
それでレイスはティエンにお菓子を運んでお辞儀とご挨拶。その後はロイに招かれて彼の膝の上に腰を下ろして褒められて嬉しそうに飴を頬張った。
「本当に卿家のお子さんは小さいのにお行儀がよかです」
「暴れる時は暴れます。今日はルルさんが泥遊びをさせてくれたので暴れ疲れたのかと。ルルさんはリルさんの妹さんでネビーさんの隣の女性です。我が家に居候中です」
「ティエンさん。ルルさんは我が家の娘みたいなものです。孫が生まれてしばらく助けてもらって元服後からは教養を与える代わりにやはり家を助けてもらっています。別嬪なのは中身もです」
ガイの機嫌がすこぶる良い。なぜ?
パチンとティエンと目が合った。ニコリと優しく微笑まれた。
……うるさい。私の胸の真ん中がバクバク、バクバクさらにやかましい。あと熱い。とても顔が熱くてならない。
まるでお風呂から出たばかりとか夏の買い物帰りみたい。不意に気がついた。この感覚には覚えがある。
「ネビーさん、ルルさん。こちらのティエン君は……ルルさん?」
「ん? どうしたルル」
「まあルルさん。熱を出した?」
「テルルさん。ルルはさっきまで元気でした。おいルル。実は具合が悪かったのなら早く言えよ。我慢するな。大丈夫か?」
ネビーが私のおでこに手を当てた。
「お加減大丈夫ですか?」
ティエンが私を見つめて心配顔。
視線が、視線が弓矢みたいで胸がキュウッてなった。思わず胸を押さえる。
リルやテルルやウィオラが何か言ったけどぼやぼやしてよく聞こえなかった。ネビーも何か言った気がする。
「布団。布団を敷いてきます」
「熱がなさそうなら気疲れかしら。子どもが下敷きになっていたとか酷い怪我をしたのを見たら肝も冷えます」
「け……」
「け?」
「ルル?」
「結婚して下さい」
何か勝手に出てきた。しかも自然と頭を下げていた。つまりこれは土下座。なんで土下座?
なんでって……口から飛び出たので自覚した。
これは懐かしの一目惚れ。肩書きも経歴も両家に得や打算もなにも関係ない。
好き。
好き⁈
ひやあああああ!
とんでもない事を口走った!
「はっ、はい? ルルさん? あ、あなた急に何を言っているんですか?」
「はあああああ⁈ ルル! どうした急に!」
「ルル⁈ 急に何を言っているの⁈」
私もそう思う。あまりにおバカな言動をして恥ずかし過ぎて顔を上げられず。
体の力も抜けて耳から心臓が飛び出そうになっているし手汗が凄いし顔も暑過ぎるのでそのままコテッと横になった。
色々無理。




