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特別日編「ルーベル家と異文化交流5」

 ヴィトニルも義父母とご挨拶。セレヌが迎えが来るまで我が家に泊まることと宿泊代は払った話をした。


「妹がお世話になります。お仕事やご都合やお約束があるでしょうからご迷惑だと感じたら追い出して下さい。いつも良く働いている妹で宿にはいくらでも泊まれますので少し相手をしてもらえたら幸いです」

「まさかまさか。妻の診察や薬の助言などありがたいとしか言いようがありません」

「元々はロイさんとリルさんが自分に親切にしてくれたのがきっかけですので滞在中にして欲しいことがあれば遠慮なくお申し付け下さい」

「父上、聞いたらヴィトニルさんは盤上ゲームが趣味で得意だと。この国の盤上ゲームだと好むのは将棋だそうです。囲碁はあまりと。西だとチェス。北だとシャンチ、東だとマクルクという将棋の仲間があるとか」

「弾き将棋みたいな聞いたことのない遊びも気になりますしチェスや将棋の相手は基本家族なので手合わせしたいです」


 義父の人見知りは終了なのか将棋仲間が嬉しいのか義父は満面の笑顔になった。


「3人同時でも勝てる自信があるそうです。多面打ちしたいと」

「おおおおお、それは自信家ですね。多面打ちなんて職業棋士みたいだ。抽選でいつも外れる」


 ウキウキしだした義父を見てロイは私にお酒の準備を依頼。


「リルさん、雨戸やお風呂は自分が」

「旦那様、セレヌさんが我が家の家事体験をしたいそうなので私がします」

「それなら俺が水汲みします。ロイさんがお酒をお願いします」

「お酒は私が用意しますし夕食準備も残りを進めますからロイは雨戸をお願い。ネビーさん悪いけど水汲みをお願いします」

「全然悪くないです」

「はい母上」


 こうして私とセレヌとネビーでお風呂の準備。


「立派なお風呂ね」

「リル、終わったら薪割りしとくか?」

「仕事後で疲れてるから気を遣わなくてええよ」

「私も水汲みします。かなり力持ちなんで」


 驚いたことにセレヌはロイが使う大きい水桶で水汲みをしてひょいひょい運んだ。


「俺もそうみたいですけどセレヌさんも体の作りが違うんですか?」

「多分そうみたいです。ヴィトニルはもっと。あちこち旅しているとたまに会うんですけど生まれつきそういう人がいるんです」

「もっとかぁ。明日の出稽古が楽しみです。道場の先生も体の作りが俺みたいです」

「リルさんは毎日こうやって水汲み?」


 セレヌに水汲みも火起こしも得意と言われたので私は何もやることがなくてネビーとセレヌにくっついて眺め中。


「完全入れ替えは大体週2回です。お水掃除をして汚れをみてお水を入れ替えで基本は追加だけです。土日のどちらかに必ず旦那様がしてくれるので水木あたりに私が1回頑張ります。なので必ず体や髪を洗ってから湯船に入ります」

「そうよね。こんなに広いお風呂に毎日水汲みなんて無理だわ」

「なんだよリル。言ってくれれば鍛錬がてら水汲みにくるのに。言えよ。ガイさんが隊長達にこの辺りの見回り担当もって話をしたから水か木になるべく来るようにするぜ。家に上がらなくても水汲みは出来るからな。ガイさんとテルルさんに言うておく」


 ……そうなの?

 当たり前みたいな顔で言われたけどそれは良い事なの?

 それはさすがに断るべきだと思うけど義父母に言うなら義父母が断るか。


「優しいお兄さんなんですね。ヴィトニルもうるさいけど優しい兄です。あれをしろ、これをしろ、でもこれはしてやるって。私があんまりお酒を飲めないのはつまらないって」

「俺もうるさいって言われています」

「兄ちゃんはあし……」

「おるぁ! リル! お前は異国美人にそういう話をするな! 大体俺はそうでもないのにお前らが言いふらすから!」

「兄ちゃんが沢山嫌がらせしてきたからだよ」


 前髪があるのにおでこを軽く叩かれてしまった。前髪の意味がない。


「あしく? なんですか?」

「いやあ。異国美人は聞かなくて良いことです」

「足くさです」

「お前はこのやろう!」

「まぁ。それは診察しないと。皮膚病があるかもしれません」

「「えっ?」」


 そうなの?

 水汲みの後はセレヌが一生懸命火を起こして、本人の言う通りあっという間に火が起きたので扉を閉めて放置。

 それでまだ雨戸を閉めていない縁側で「いやなんか嫌なんで」と断るネビーを無視してセレヌはネビーの足を診察。

 足をしっかり洗ってもらってから診察だけどセレヌが気の毒なようなネビーが気の毒なような。ふざけるんじゃなかった。


「特に大丈夫ですね。良かった。2人のおふざけってことですね」

「リル。俺はお前のせいでなんだか心が折れたというか凹んだ。ホッとしたからよかだけど」

「ごめん」

「なにもないのに落ち込むんですか?」

「いや異国美人に足が臭う病気があるかもって見られるのは嫌っていうかなんていうか男心です。しかも嗅がれるっていう……。リル、お前のせいだからな!!」

「職業柄色々見ているからなんにも思わないけど患者側は時々嫌がります。この国だとこの程度で恥ずかしいんですね。とても照れ屋な国で驚いています。レージングが好む文化なのがようやく分かってきました」

「そうそう。その旦那様もそこそこ強いとか。突き技は自分より上だとヴィトニルさんはそう言っていました。抜刀術とか突きは特技系なのでいつか会いたいですとお伝え下さい」

「迎えに来たら近くで1泊するみたいな話をしていたのでその時に聞きます。あとレージングは礼儀正しいから皆さんにご挨拶すると思います」


 こうしてネビーは居間へ去り、私とセレヌは縁側の雨戸を閉めて台所へ移動。

 夕食準備の続きというか後は盛り付けて配膳だけ。セレヌは再び割烹着を身に付けた。そうだと思って我が家の家族になりつつあるプクイカを紹介。


「イカをペットにしている人は初めてよ」

「いえ養殖です。ペットではなくて食べ物です」

「養殖? ああ。食べ物だから増やすのね。まあ回転したわ!」

「今日は死んでいないので食べさせてあげられません」

「この隣の水瓶の小さいふわふわもイカよね。うんと小さいけどそう見える」

「えっ? イカですか? たらこみたいにならないかと思っていたけど……イカです! お義母さん! 増えてます!」


 セレヌが置き光苔の灯りを水瓶の上にかざしてくれていてよくよく見たら確かに粒々はイカっぽい。なんだか大きくなったなとは思っていた。


「あら、そうなの? 私の目には白いゴミみたいに見えるわ。カビかと思って捨てようとしていました。そろそろリルさんにそう言おうかと」

「これが全部大きくなったら……来年の春まで生きるか調べないといけません」

「そうね。今より増えるなら売れるけど春までに全滅なら困るわよね。死んでいくのは我が家は美味しいですけどそれでは儲けられませんね」


 義母の体に続き第2の朗報!

 セレヌに義母と私の盛り付けは綺麗と感心されながらどんどん配膳。


「へえセレヌ。その割烹着姿はレージングが喜ぶんじゃないか? 浴衣もだけど。割烹着って実物を見たこと無かった気がする」

「そうかしら? なんでも褒めてくれるからお洒落のしがいが無いのよね。嬉しいけど嬉しくない時がある」

「ふっ。そんな台詞を聞いたら落ち込むというか寝込みそう。それにしてもガイさんは中々強くて楽しいんだ。将棋はまだまだ勉強不足で下手だけどガイさんにコツを聞いたらレージングに勝てる気がしてきた」

「2面打ちとはいえ優勢なのでこのまま負けませんよ」


 2面打ち? と思ったらネビーとヴィトニルの争いは弾き将棋みたい。そもそもこの家に3枚目の将棋盤と3つ目の駒があったんだ。

 少し眺めていたらネビーが指で弾いた駒がヴィトニルの手にぶつかった。


「痒い! あはは。駒にぶつけて盤から落とすなのにあちこちに飛んで勝負にならないっていうかなんですかこの遊びは」

「ふざけて笑いつつ本気で駒を盤から落とす子どもも大人も実力関係なく戦える遊びです。山崩しとかも」

「山崩し? なんですか?」

「2面打ちしながらしますか。とりあえずこの状況は俺の勝ちっていうことで」

「どう考えても俺が勝っています」

「うーん。これで」

「あっ。ロイさん、その手は中々。えー……。2面に異種競技を入れたら難しいな」

「その通りでどうだ!」

「ガイさん、それは妙手な気がします。しまった!」


 すこぶる楽しそうなのでお膳を3人の近くに並べて放置することにした。私達は机の下座側に集まって食事を開始。

 セレヌに私は食べ終わったらお喋りすると告げたので義母とセレヌがちょこちょこお話。

 義母はなにを聞くかと思ったらユース皇子様のことだった。義母は青薔薇のお姫様と彼を年始に見たという話だけをした。席取りはロイの親孝行だという自慢話もコソッと添えて。


「青薔薇のお姫様とお会いしたことがあるのならその皇子様もご存知ですか? 蟻を見て泣いたりしませんか?」


 ……それは気になる!

 義母は良い質問をした!


「蟻を見て泣く? そんな噂があるんですか?」

「いえ。あれだけ端麗な容姿で穏やかで優しげな皇子様とはどのような方なのかと。蟻を見て泣く方だったらあまりにもガッカリみたいな話をしたことがあるだけです」


 義母はユース皇子様がとてもお気に入り。早く浮絵にならないかしらと言っているくらいだ。ダルマシル家のベラにも「年始に見たけど素敵な方」みたいに話していた。

 席取りはロイの親孝行だという自慢話もコソッと添えて。


「その皇子はわりと有名人です。才色兼備で小国の宰相だけでは勿体ないと大蛇の国のシャルル国王陛下、シャルル国王陛下の相談役のフィズ王やシャルル国王宰相のルイにこの国の皇帝などから法整備などの相談をされている方なので蟻を見て泣くことはないかと」


 ヴィトニルは本当に博識みたい。セレヌは「そうなんだ」と知らない様子。

 気になって聞いたらシャルル国王陛下は西の大蛇の国の頂点の王様だそうだ。

 大蛇の国には国が沢山あって王様も沢山いてその中で1番偉大な方らしい。大蛇の国を守護する蛇神様に愛される慈愛あふれる聡明な王様。

 煌国には属国があるらしいから皇帝陛下と同じような方なのだろう。皇帝陛下には龍神王様や副神様達がついている。


「あの方はそのような方だったのですか」


 義母はますます嬉しそう。代わりに義父は少々不機嫌気味。青薔薇のお姫様の話になると逆になるから仕方ない。義父はこの間またしても私に「お姫様はお風呂でどのような話をされていたんだ?」と尋ねてきたし。ロイも聞いてくる。

 絶対に職場や友人に自慢してお姫様のデレデレ話をしてそうでイラッてする。でも私も皇子様の話をクララやエイラにするからお互い様。


「へえ。私はルイ様がレティア姫様に横恋慕をして夫と奪い合いというか、レティア姫様は重婚可能な国のお姫様なので2人目の夫になりたいとルイ様が付きまとっている話は聞いたことがあります。ルイ様が諦めたら自分がって王子様もいるって。天上人って凄い世界だなぁって思います」


 もっと気になる話が出てきた!

 お姫様の恋愛話はうんと気になる。私は皇女ソアレ様の話もそのうちルシーが教えてくれるかもしれないとソワソワしている。

 ん?


「そういえば温泉でお姫様があの方はどんどん図々しくなっていると。入浴専用の浴衣を着られるから貸切花見温泉に誘われたみたいな会話をしていました。嫌がっていました」

「リルさんそうなの?」


 義母の問いかけに私は大きく頷いた。


「その話なら俺がよく知っています。ユース王子をこき使うフィズ王が彼をこの国に呼んでそこに帯同したレティア姫を追いかけるルイ宰相も乗り込んだって。可哀想にレティア姫はルイ宰相を働かせる餌状態。皇帝はルイ宰相に用事があったとか。多分皇族との見合いで兄に頼まれたフィズ王が手配したとかなんとか」


 ヴィトニルはこちらを見ないで腕を組んで悩み顔をしている。ユース皇子様はフィズ様にこき使われているんだ。


「情報もお金になるのでなるべく噂も仕入れているけどこの話は特にお金にならなそうです」

「私は楽しいです」

「私もです。あの素敵な皇子様はフィズ様にこき使われているのですか」


 私と義母はこの話に興味津々。


「アルタイルは小国でこの国と大蛇の国の中間にあるから交易の中継地点や経路。国を維持したり栄えさせるには2カ国には絶対服従です。ユース王子は新法や法改革や抜け穴探しなどがとても得意らしくそれで役に立つから自国の庇護をと嘆願。他にも色々。かなり独立しているけど属国状態です」

「かつて戦時に板挟みになった国でしたよね? 煌国と大蛇の国が休戦破棄になって争ったらまた板挟みってことですね」


 ロイの問いかけにヴィトニルは「卿家は軍事関係にも参加でしたっけ。後で知っている情報を軽く教えます」と口にした。


「奥様お2人が気になりそうな恋愛話系だと……シャルル国王陛下はルイ宰相の一方的な押し付け恋路に反対気味で、国内からも彼の縁談は政治に絡めて欲しいとルイ宰相をこの国の皇女ソアレと強制お見合い。皇女ソアレの名は聞いたことありますか?」

「あんかけ大饅頭を気に入られた皇女様です!」


 ルシーから聞く前にここで話が出てきた!


「あんかけ大饅頭? へぇ。そういう話は聞いたことがないしその食べ物も知りません」

「あんかけ大饅頭の作り方を知っているので明日もいらっしゃるなら作ります」

「出稽古の午後の稽古や試合に参加してそのまま出発しようと思っていたけどあんかけ大饅頭が気になるから居ようかな。ごちそうしてくれるなら夕食後に出発します」

「午前中は自分達が街を案内します。それで午後一緒に出稽古に参加です。デオン先生と話をしてそうなりました」

「屯所や長屋に興味があるっていうからそういう話になりました」


 話が逸れて皇女ソアレ様のお見合い話を聞けなくなってしまって残念。もっとお喋りしたいからよく噛みつつも早く食べることにした。


「っけほけほ」

「リルさん大丈夫ですか?」

「リルさん大丈夫?」


 慌ててむせてセレヌが背中をさすってくれた。男性陣はお酒を飲みながら遊びに夢中なので女性陣は順番にお風呂に入って編み物教室という話になったというか義母がワクワクしたお顔で提案。

 セレヌが1番お風呂の間に私と義母は洗い物。一休みしてセレヌから教わったかぎ針編みを義母に教えていたら衝撃的なことにセレヌは薄手の白いかわゆいワンピース姿で登場。

 浴衣を渡したけど「ヴィトニルと同じ部屋ではだけるのは嫌だから持ってきた寝巻きを着るわ」と背負い鞄を持っていったけどこれが彼女の寝巻き。

 裾が膝くらいまでだし襟周りが四角くてかなり深い。布がピッタリ目で体の線が丸わかり。靴下を履いているけどその靴下はかなり短い。

 私はワンピースを家族の前では羽織やどてら付きでしか着ないつもりだったけどさらにそう決意。これはハレンチ! というか男性陣はセレヌを見てはいけない!

 それなのにセレヌは「ありがとうございました」と涼しいお顔。


「リルさん。浴衣の畳み方が分からないわ。教えてくれる?」

「リ、リ、リルさん! それか母さん! 寝る用の浴衣を貸して差し上げなさい!」

「俺はなにも見ていません!」

「自分もです!」


 義父、ロイ、ネビーが一斉に体の向きを変えた。セレヌが首を傾げる。


「セレヌ。この国だとその寝巻きはハレンチっぽい。暑がりだけど長袖にしてあるし下にズボンも穿いているけど伝わってないな。白い着物寝巻きや長襦袢や浴衣とそう変わらないと思うけど意外。浴衣に湯文字の方がはだけて心配というかハレンチだと思うけど違うようだ」

「ゆもじ? ゆもじって何? そうなの⁈ お見苦しい姿で失礼しました!」


 セレヌはヒュッと廊下に隠れた。


「いや異国美人のその姿は眼福至福……痛っ」


 照れ笑いしたネビーにヴィトニルがピシッと将棋の駒を投げつけた。


「兄ちゃん!」

「すみません。バカ正直で。あはは」

「俺は別にセレヌがいくら見られても良いけどレージングが激怒……なんで事前にこうしろとか浴衣を買うとかしなかったんだ? つまりレージングでもあれは別に見られて良いってことだから見られておけば良いんじゃないか? 浴衣を借りるのは迷惑だし眼福至福らしいから出てこいセレヌ」

「この国として失礼じゃなければ私はこれは全くハレンチではないと思うけど……」


 セレヌは廊下からひょこっと顔だけ出した。


「俺は見せてくれるのなら是非見たいです!」

「そちらが気にされないなら自分達は特に、なあロイ」

「セレヌさん。リルさんの浴衣とそちらを交換してみてはどうでしょうか。異文化交流になると思います」


 ネビーはもう体の向きを戻したし義父までそうで義母が義父を睨みつけた。ロイがチラッと私を見る。

 ……ロイが1番恥ずかしい返事!!!


「迷惑ではないので寝る用の浴衣をご用意致します。リルさん、貴女のを貸して差し上げなさい」

「はい」

「へえ。今度いつ来られるか分からないけどロイさんの為にこういう系を買って贈ります」

「本当ですか! それは受け取り……あはははは……。熱燗を追加しようかな」


 ロイは私の睨みに気がついたと思う。こっそり話して私にもこっそり頼むなら良いけどこれは嫌!!

 ネビーもロイを睨んでくれた。


「おい。ロイさん。こういう場でやめろ。そういう話はせめて俺というか人が居ないところでして下さい」

「熱燗作ってきます」

「逃げるな! 待てこのやろう!」


 桃の節句に合わせたルーベル家とレオ家の初親戚会でもそうだったけどネビーとロイはすっかり昔から友人風みたいになってきた気がする。


「ヴィトニルさん。台所に愉快なイカがいるので見にきますか? やかましいネビーさんは来ないように」

「愉快なイカ? なんですか?」

「ロイさんは1度ここに座れ!」

「嫌です」

「ヴィトニルとレージングみたいね」

「ああ。俺はよくレージングを叱るからな」

「逆でしょう⁈」


 今夜はうんと賑やかで楽しい夜になりそう。義母が呆れ顔をして「リルさん浴衣を」と告げた。

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[良い点] 全私が泣いた。 [一言] は、早い! どなたかのご感想で「書いたけどやめた」的なのがあったので「直して投稿してくれないかな~」と、ちょっぴり期待していたんですが、こんな、こんな短期間にあり…
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