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黒龍の少女  作者: 羽つき蜥蜴
三章 慈愛
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五十六話 準備

今日も今日とて早起きをしてから外出の準備を始める。約束の三日が経ったので物を受け取りに行く。商業区へ辿り着き例の店へと入る


「いらっしゃい。おう嬢ちゃんか。物は出来てるぞ。」

今回はこの前の人は居ないのかと気になり質問してみる

「この前の人は?」

「あ、ああ謹慎だ。お客さんへのあの態度はなんとも言えんからな」

「ふーん」

「ま、まあそれはさておきコレでいいか?」


見てみると綺麗に箱詰めされており、外から見ても武器には見えないだろう。つまり理想通りの梱包である。それに満足し答える


「うんありがとう」

「メンテナンスとか新たな依頼とかあったら是非持って来てくれ。こちらもいい仕事が出来た」

「考えとく」

「はは、手厳しいな。この前は本当に悪かった」

「うん、まあいいよ。怒ってない」

そう私は怒っていない。だが私の親友がそれはもう激おこである。曰く《こんな店早く出ましょう!》と即言うくらいには。ただ個人的には満足している。理想通りの仕事をしてくれていて、丁度良いナイフが手に入ったからあまり怒ってはいない。いや全く怒ってない。

「まあまた来てくれ」

「ん」


そう言って店を出る。次に向かうはリド防具店で今日こそは狩りに行くと決めていたので軽く小走りで行く。

店へと辿り着き、奥の個室で着替えながら話をする


「ねえ?何か指定の毛皮とかある?」

「うん?特にはないぞ。大物ほど有難いが、お嬢ちゃんには怪我してほしくないからな無理なく頼むよ」

「わかった。私もどの程度が限界かは分かってないから、色々試しながらになると思う」

「それより狩った獲物の肉とかはどうする?どうやって持って帰るんだ?」

「それはどうしようかと思ってて、だから大きいのを一匹だけにしようかなって思ってるの」

「こっちで解体するのか?」

「そうしようかと思う」

「成る程」


着替えが終わり個室から出る。

「うーん、やはり側から見れば変質者だな」

「もうそれはいいよ。体感してる」

「すまん」

「うん」

最後に仮面を被れば終わり。私の装備の中でもこの仮面は少し特別だ。何が特別なのかと言えば、目の所に水晶が使われているらしい。細かい所はよく知らないが水晶のお陰で外からは見えない。逆に中からは見えると言う不思議仕様で、私の目は外からは見えないらしい。コレで変装もバッチリだよね


今朝受け取った箱を開けてナイフを取り出す。開けて気付いたがなんとホルスターまで付いている。サービスしてくれているらしい。ベルトに取り付け準備が完了する。

それを眺めながらリドさんが質問してくる

「新しいナイフか?」

「うん。コレを武器として使おうと思って」

「ミスリルが使われてるんだな」

「うん」

「金貨3枚はくだらん代物だな」

「そうなの?」

「ミスリルを加工出来るのなんて限られた職人しか出来んからな」

「そんなに希少なの?」

「加工難度が高いから武器作成には金が掛かる。まあそもそも素材が希少だ。それこそ冒険者ならどのサイズでも欲しがるだろうな」

「ふーん」

「興味なさそうだな」


そう言われて考える。それはそうだよ。私にとって幾らでも作れるのだから。一応銀が要るけれど、私にとって希少とは思えない。


「折角カッコいいナイフだから名前でもつけたらどうだ?」

「名前?」

「そうそう、世界に2つと無い嬢ちゃん専用だろ?」

「そうかも」

「名前をつけて欲しそうに光ってるしな」


言われてみれば名前の話題を出してから光り始めた気がする。多分気のせいだよね?じゃあブラックナイフとか?そう思った瞬間光が弱まる。それを見て慌てて考え直す。ダークスケイルとかは駄目だよね。すると何故か光り輝く。それでいいのかよ!ブラックナイフ並みに安直だよ!?まあカッコよければそれで良いのかもしれない。私は考えるのをやめた。一応気になったので武器の情報を調べるために右眼で見てみると


ダークスケイル


黒龍の体の一部。黒龍の魔力が流れており、圧倒的な暴力を齎す。薙ぎ跡に生える物無し


攻撃力350


因みに鉄の剣とかで攻撃力40とかになる。つまりとんでもない物を武器として所持してしまっている。とは言え試さないわけにも行かないので、腰に下げギルドへと向かうのだった

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